東京感動線

100年続く店を目指し
心に残る写真を撮り続ける
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岡崎写真館

まち
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創業から今年で93年目
地元に寄り添う写真館

1929(昭和4)年、愛知県岡崎市出身の伊與田孫一さんが五反田に開業した「岡崎写真館」。〝地域のお客さまの「ありがとう」が聞こえる範囲で仕事をする〟という孫一さんの想いを大切に、創業以来、地元・五反田の家族を中心に3万組以上を撮影してきた。
「撮影は真剣勝負。シャッターは基本的に1回。その緊張感の中でお客さんと呼吸を合わせて撮る。だから、お客さんに写真を渡したときに喜んでくれるのが一番の喜びだよね」そう言いながら、木製の大判カメラをいとおしそうに手入れするのは、2代目の正志さん。五反田で生まれ育った88歳。大判フィルムひと筋で、写真を撮り続けている。そんな父の背中を見て育った3代目の彰さんは、デジタルと、ガラス乾板の撮影を担当する。ガラス乾板は、ガラス板を写真感光材とするもので、フィルムの普及以前によく使われていた。平面性・解像度に優れ、正しく保管すれば、褪せることなく永遠に残すことができる。彰さんは、「フィルムやガラス乾板には、レコードのような味わい深さがあります。撮る側も撮られる側も、シャッターを押す一瞬に集中し、写真に命を吹き込む。だからこそ、デジタルにはない重みや深み、息遣いを感じられる写真になるのだと思います」と教えてくれた。
「岡崎写真館」にとって、いい写真を撮るのは当たり前。心に残る写真を撮ることを信条に、二人は今日もシャッターを押す。

【最初の画像】
2代目の伊與田正志さんと3代目の彰さん。

【画像1】
昭和時代の「岡崎写真館」の様子

アクセス

所在地:東京都品川区東五反田1-21-9
Tel:03-3445-1505
営業時間:9:00~18:00(完全予約制)
定休日:日曜、祝日

https://okazaki-shashinkan.jp