東京感動線

国や言語を超えて愛される
イスラエル・ビストロ
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熟成肉とイスラエル料理
そして夫妻の笑顔が御馳走

キッチンの鉄板から炎が上がり、ステーキの香ばしさが店中に広がる。真剣な表情で肉を焼くのは、イスラエル出身のマルセロ・ラヴさん。母国で熟成肉を、カナダでコーシャ料理(ユダヤ教の禁忌を避けてつくる料理)を学んだ。来日から3年後の2010(平成22)年、妻・麻由子さんとともに熟成肉とイスラエル料理の専門店を目黒で開業。看板料理は熟成肉のステーキ。オーストラリア産牧草飼育牛の肉を厳選して仕入れ、肉の状態を見極めながら約45~60日間、熟成させる。「熟成中は、毎日手入れをしないといけません。子どもみたいなもので、マルセロはお肉のことを〝マイベイビー〟って呼びます(笑)」と麻由子さんは教えてくれた。
夫妻は住まいも目黒。「外国人が多く、英語が通じやすい目黒は、はじめて日本で暮らす人でも溶け込みやすい街ですね。商店街の店同士も仲がよく、お客さんを紹介し合ったり、問題があれば飛んできてくれたり。みんな夫のことを“マルちゃん!”って親しく呼んで、いつも声を掛けてくれます」
お客の国籍や宗教もさまざま。母国の味懐かしさに訪ねてくるイスラエル人もいれば、〝店の明かりが見えたから〟と、ふらりと立ち寄る近所の常連客もいる。開業から10年以上が経ったいま、「結婚して夫婦で来てくれるようになったり、家族のお祝いの日に食事に来てくれたりと、お客さんの人生の一部になれていること」が二人の何よりの喜びだ。

【最初の画像】
飲食店を営む父の影響で、幼少期から料理に親しんできたオーナーシェフのマルセロさん
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

アクセス

所在地:東京都目黒区下目黒1-5-16本田ビル2F
Tel:070-8353-3455
営業時間:18:00~翌1:00
定休日:月曜

https://www.marcelos.jp/