浄土真宗東本願寺派 湯島山緑泉寺・住職
青江覚峰(あおえかくほう)さん

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薄暗闇の中でアイマスクを着用し「精進料理」を味わう『暗闇ごはん』は、海外からの旅行者にも人気の体験型のイベント。主宰するのは米国の大学院でMBAを取得という経歴を持つ、浅草・緑泉寺の住職、青江覚峰(あおえ かくほう)さん。「参加者は食に興味がある人、仏教に興味がある人などさまざま。精進料理は動物性食材を使わないので、ヴィーガンの方もいらっしゃいます」
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みょうがとセロリのさっぱりとした漬物。『暗闇ごはん』では9~10品の料理が供されるが、海外の方には、なじみのある揚げ物やスパイスを用い「安心感」を心がける。
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車麩と野菜の煮物。野菜は皮のまま使用。食材を余すことなく使い切ることは、食品ロス削減につながり、SDGsのアクションに通じる。
青江さんがイベントを通し伝えたいのは、目の前のことや人に向き合う大切さ。「現代人は食事のときも、仕事のことを考えていたり、スマホに流れるニュースやSNSに気を取られがちですが、『暗闇ごはん』では食だけに向き合うことができます」。視覚を遮断することで他の感覚がフル回転。香りや食感で食材を想像するのも楽しく、食べることに新鮮さと深みをもたらす。さらに食や仏教の話に加え、風習や歴史のエピソードをユーモアを交えて語り、参加者の興味を広げていく。「世界の中心地は浅草」と語るほど、地元浅草を愛する青江さん。ときにはイベントに浅草案内を組み入れ、まちの魅力も伝える。「東京はまちごとにカルチャーが違い、とても懐が深い。どこかの路線の駅を端から端まで行ってみるのも面白いと思います」
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青江さんが住職を務める「緑泉寺」は、江戸時代の元和元年(1615)に開山という歴史を持つ。ご本尊は阿弥陀如来。
暗闇ごはん
お寺という非日常の空間で視覚を遮断し、精進料理を味わう。
人数や時間、希望に合わせて、カスタマイズすることも可能。
事前の相談で、アレルギーやハラールにも対応する。
お問い合わせ・申し込み:「なか道」(英語・日本語対応)
http://nakamichi.world/