東京感動線

生産地と都市をつなぐ
共感から生まれたコミュニティ
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青山ファーマーズマーケット

メディアサーフコミュニケーションズ株式会社取締役副社長 田中 佑資さん
取締役副社長 田中 佑資さん
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生産者と都市の住人が出会う場を

色鮮やかな野菜や丁寧に仕込まれた加工食品を目がけて、毎週末約3万人が訪れる青山ファーマーズマーケット。食いしん坊たちの熱気あふれるテントはいまや約80軒に至るが、オープン当時はわずか5店舗。立ち上げを担った田中佑資さんは「農家さんと、農家さんを買い支える都市の人々が出会う場をつくりたい」と、12年間走り続けてきた。
「たくさんのお客さんを集めようというよりも、コミュニティの輪を内側から広げようと思ってやってきました。そのために必要なのは一過性の広告やイベントではなくて、農家さんと語り合う場や、僕らが畑で感じたことを伝える嘘のない言葉。そこに共感して人が集まってくれるのが何より確かだし、うれしいですね」
12年間の成果が垣間見えたのが、コロナ禍だった。
「マーケットは閉めざるを得なかったけれど、コミュニティは動いていました。たくさんのお客さんが農家さんとSNSで直接やりとりをして野菜を買ってくださったんです。これこそ、僕らが目指してきたことですね」

【最初の画像】
若手や新規就農者のサポートにも力を入れ、「この人がつくる野菜を食べたい」という気持ちが何より大切だと語る

【画像1】
青山という土地柄、一流レストランのシェフたちもやってくる。生産者にとっては、彼らと直接つながれる可能性も出店のメリットになる

今年7月にオープンした公園IKE・SUNPARK(東池袋)には今秋、新たなファーマーズマーケットが出現する予定。公園を起点に循環型の暮らしを提案する試みの一環だ。
「マーケットをマーケットとして終わらせず、街のあり方を変えるプラットフォームとして磨いていきたいんです」
マーケットのその先にある可能性を見据えたチャレンジが始まっている。

【画像2】
マーケットの運営や生産者の作業をボランティアで手伝う「ファーマーズマーケットサポータークラブ」には、現在約2300名が登録している

※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、2020年7月現在、青山ファーマーズマーケットは休止しており、再開目処は未定となります。

アクセス

青山ファーマーズマーケット

所在地:東京都渋谷区神宮前5-53-70 国際連合大学前広場

営業時間:毎週土・日曜10:00〜16:00

http://farmersmarkets.jp

メディアサーフコミュニケーションズ株式会社 
取締役副社長 田中 佑資さん

取締役副社長 田中 佑資さん
1985年生まれ。祖父母がつくる野菜で育ったことから食や農に関心をもつ。大学卒業後、メディアサーフコミュニケーションズ(株)に入社し、半年後にファーマーズマーケットの開設という夢が実現
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