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「東京都の絶滅危惧種に指定されているアベハゼや、ミミズハゼが生息しているんです」と話すのはJR東日本の小林大祐さん。
今年8月にグランドオープンを迎えた「ウォーターズ竹芝」は、劇団四季の新劇場やアトレ、シティホテルなどが入居する複合商業施設。主にシアター棟とタワー棟からなり、その間をつなぐ広場からは水辺と浜離宮の緑を見渡せる。中でも特徴的なのは、船着場の横に整備された干潟だ。ここでは、JR東日本が中心となり、国立大学との産学共同で実現した水質・環境調査を実施している。
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商業、ホテル、オフィスから成るタワー棟。この棟の前の広場では、最近は息抜きをしながらテレワークをする人も少なくないという
「干潟は、周辺に生息する魚類や貝類、甲殻類など多様な生物のよりどころとなるほか、水中の有機物の分解を行うなど、海水の浄化にも大きな役割を果たしています。かつて東京湾にあった干潟の多くが、埋め立てにより失われましたが、ここからまた、一歩ずつ。豊かな江戸前の環境を取り戻すきっかけにしていきたい」と、小林さん。
ウォーターズ竹芝で過ごす時間も従来の商業施設とは一線を画す。アトレ初の駅外出店ということもあり、物販だけでなく、ウォーターズ竹芝で行える“体験”に焦点を当てた。「先ほどの干潟の豊かな自然環境をはじめ、劇団四季の公演や、ダーツやビリヤード、出会いと対話でつなぎダイバーシティを体感するミュージアム、劇場型コミュニティスペースなど、まさに大人の集いの場といえるでしょう。訪れた人が思い思いの時間を過ごせる場所として、多様なアクティビティや文化が生まれる環境を創出し、豊かさの概念が多様化する時代にも、自然と心がうるおうひと時を提供します」。
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東京都の絶滅危惧種に指定されているハゼの観察イベントなども行われる。また近隣の都立芝商業高校と、東京湾の海水に含まれる有機物濃度を測定し、生活排水が海水に与える影響について考える活動なども
アクセス
所在地:東京都港区海岸1-10-30
営業時間:11:00〜22:00 ※施設により異なる
定休日:不定休
https://waters-takeshiba.jp