
戊辰戦争の激戦地となった会津の峠では、農民をも巻き込んだゲリラ戦となった。古戦場から見えてきた戦況と、背景に浮かび上がる藩校「日新館」の教えが紐解かれる。
講師/石田明夫氏
歴史家、会津ユネスコ協会事務局長

戊辰戦争を軸に、関連する土地や人物の子孫にまで話が及んだ情報満載の一時間半。「実は会津発祥」と紹介された食べ物の数々が会場を沸かせました。

古来、修験道の霊場として敬われてきた出羽三山。山に祈り、厳しい修行を重ね、修験を探求し続ける現代の山伏が、「感じたことを考える」羽黒修験の極意を説く。
講師/星野文紘氏
羽黒山伏

ほら貝に始まり、ほら貝で結ぶ山伏ならではの講座。「山の思想」をテーマに、一年の大半を山で過ごす講師の“気づき”を通して修験道が語られました。

奥州藤原氏の祖・清衡が、戦乱を生きた経験から平和を目指し、築いた平泉。発掘調査を軸に、浄土思想に基づいて造られた、政治、経済、農業などの拠点を持つ壮大な都市の姿を紹介する。
講師/相原康二氏
えさし郷土文化館館長

奥州藤原氏の都市計画として奥州全体を俯瞰するマクロな視点、トイレ考古学のミクロな視点からも、平和を実現した平泉の姿が浮かび上がりました。

平安初期、国司の悪政に北辺の民・蝦夷が蜂起。秋田城などを襲撃し、雄物川以北の独立を宣言した。北日本全体を巻き込んだ「乱」の背景や目的、展開を蝦夷の立場から解き明かす。
講師/熊田亮介氏
秋田大学名誉教授

秋田のほか津軽や北海道の蝦夷が関わり、国を揺るがしかねなかった元慶の乱を、中央の歴史から隠された「史欠(しかく)」にも触れ、読み解きました。

豊かなブナ林と海洋資源によって、1万年にわたり平和な世を築いた縄文人。巨大集落・三内丸山の生活を軸に、土器・土偶といったユニークな芸術性をも育んだ、独自の精神をひもとく。
講師/岡田康博氏
青森県企画政策部理事世界文化遺産登録推進室長

講師のフィールドワーカーとしての視点に加え、北海道・北東北が誇る多彩な遺跡や出土物の写真に、1万年の縄文のイメージが膨らむ時間となりました。

現在の宮城の礎となった伊達政宗の仙台藩の国づくりには、新田開発や貿易など数々の画期的な施策があった。政治、軍事面にとどまらず独自の文化にも光を当て、政宗の理想に迫る。
講師/佐藤憲一氏
歴史家・元仙台市博物館館長

初回から大勢の方にご参加いただきました。建築やインフラ、書状などから多面的にひも解かれる国づくりとともに、講師独自の見解も紹介されました。