角を曲がれば

宮城県仙台市の中心部にある「いろは横丁」。住所の番地が1-2-3であるところから、「1、2、3」を意味する「いろは」を取って、こう呼ばれている。第二次大戦後まもなく生まれた商店街で、アーケード付きのこの通りには、あらゆる種類の店が集まっている。今も活気のある横丁だ。

「いろは横丁」には、400年前に仙台の町を造った伊達政宗が、生活用水、農業用水として引いた水路が走っている。通りの一角には、その水を汲み上げる井戸がある。また、看板、公衆電話、ポスターなど、日本人が郷愁を覚える「昭和時代」の遺物がそこかしこに見られるのも、この通りが人気の高い要因だろう。

「いろは横丁」には、種々雑多な店が集まり、一種のワンダーランドを形成している。日本茶の茶葉を販売する店、八百屋さん、魚屋さん、といった日用品の店から、商店街ができた頃からの食堂、アンティークショップ、先鋭的なアパレルのブティック、ワインバー、居酒屋、ビストロ、ラーメン店などがひしめき、歩いていても飽きない。