世界が注目した!
“平成”ポップカルチャーの街へ

平成に入り、日本文化を席巻したのが、アニメ・漫画を中心としたポップカルチャーだ。今や海外の人々をも魅了するようになったそのエネルギーは、街の姿を大きく変えた。ポップカルチャーの中心地として、世界中から観光客が訪れる秋葉原は、高度経済成長期に世界有数の電気街へと発展した街だ。それが平成に入るとパソコンを扱う店が増加し、やがていたるところにアニメやゲームのキャラクターが見られる街へと変貌していく。

秋葉原を語る上で外せない「メイドカフェ」が流行したのは、平成10年以降のこと。お客が “ご主人様” で店員が “メイド” 。非日常を味わえる空間として人気は根強く、日本独特の文化を楽しむために海外からも多くの観光客が訪れる。近年は外国人の “ご主人様” が多いため、新人メイドさんたちは英会話講座も受けているという。

コレクターが集う中野も、ポップカルチャーの聖地の一つ。漫画やアニメ、おもちゃなど、あらゆるコレクターズアイテムを扱う「まんだらけ中野店」には、国内外からファンがやってくる。JR中野駅から徒歩約5分の「中野ブロードウェイ」館内に計30店舗を構える。写真は朱塗りの鳥居が入口に並ぶユニークな造りが目を引く「まんだらけ変や」。「まんだらけ」は昭和55年、元漫画家の古川益蔵さんが、友人から引き継いだ古書店を中野に移転したのが始まり。海外に知られるまでに成長を遂げた理由を古川さんは「僕がすごいのではなく、日本のアニメや漫画が素晴らしいから」と言う。