東京感動線

明日の体を栄養学で支える
健康バランス食堂
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東京アスリート食堂

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ビジネスマンこそ
アスリートのように食べてほしい

オフィス街であると同時にランナーでにぎわう皇居からも近い神田錦町。この街に本店を構える東京アスリート食堂には“早い、安い、おいしい”うえにスポーツ栄養学に基づいてバランスを熟考された定食を求めて、ハードワークを極めるビジネスマンや健康に気をつかう人々がやってくる。
「鹿児島県にある鹿屋体育大学から『遅い時間に練習を終える学生たちでも栄養バランスの整った食事をとれるように、大学の近くに食堂をつくってほしい』と声をかけていただいたことがきっかけで、2014年に1号店を鹿屋市に立ち上げました。最初は、僕たちと鹿屋体育大学と鹿屋市という“産官学連携”のプロジェクトだったんですよ」 
総料理長を兼務する取締役・沢井勝さんはそう振り返る。2014年といえば、前年に東京オリンピック開催が決定して日本中が沸いていた時期。これからは誰もが健康を気づかう時代がやってくるだろうと見込んで、鹿屋市でのオープンから2カ月後には東京に進出した。

【最初の画像】
店内には一汁一飯三主菜、それぞれの選べるメニューが大きく貼られている。およそ2週間に一度、内容が変更されるという

【画像1】
この日に選んだ主菜は、鶏もも肉のグリル梅紫蘇添え、カツオのたたきサラダ、具沢山豆腐。雑穀を用いた「アス米」は食物繊維たっぷり。

「僕たちは、日々忙しく働く人もアスリートだととらえています。そうした方々にこそ、バランスの良い食事をしっかりとってほしいと考え東京でのオープンを決めました。オープン当初はいわゆる“アスリート”しか入れない店だと誤解されたこともありましたが、いまはたくさんの方に理解していただいて、常連さんも増えました。ランニングウェアの方、スーツの方、友だちと誘い合ってくる女性の方、いろいろなお客さまが入り交じっているのがうれしいですね。個別の相談にものれますので、ヴィーガンの方、持病のある方、生活習慣病予備軍の方にも安心して立ち寄っていただきたいと思っています」。

【画像2】
注文した内容の摂取栄養量が明記されたレシート。持ち帰って健康管理用のアプリに入力するなど、活用している人も多い

たしかな知識から生まれる
“一汁一飯三主菜”のメニュー構成

定食は「一汁一飯三主菜」が基本。主菜は12種類のなかから3種類を選ぶシステムになっている。旬の食材をふんだんに使い、シンプルな味付けにこだわった料理は、どれを選んでもボリュームたっぷり。メニュー選びに迷うと、臼井里佳さんをはじめ常駐する管理栄養士がアドバイスをくれることもある。
「夏は疲労回復効果のある料理や、喉越しの良い料理を中心に用意しています。夏バテ気味の方なら疲労回復に効く豚肉や、ビタミンを豊富に含んだ緑黄色野菜を使ったメニューがおすすめですね。とはいえ選ぶ楽しみも味わっていただきたいので、相談されても決めつけることはせず、いくつかの選択肢を挙げるようにしています」。

【画像3】
右から、管理栄養士・臼井里佳さん、取締役兼総料理長・沢井勝さん、調理スタッフ・生井隆之佑さん

“街の健康食堂”としての
使命感を絶やさずに

予期せぬ新型コロナウイルスの感染拡大によって東京オリンピックは先行きが見えなくなってしまったが、人々の健康への関心は感染不安ゆえにむしろ高まっているのかもしれない。店舗と合わせてテイクアウトで提供する料理も人気で「店を閉めないでほしい」という声も多いという。飲食店としては苦境が続くが、沢井さんの思いは変わらない。
「こんなときだからこそどんな人もしっかり食べて、しっかり体を動かして、健康への意識を高めてほしいと思っています。この街の“健康食堂”としてみんなの元気を支えていこうって、僕は勝手に使命感を感じているんですよ(笑)」
メニューなどにあしらわれているアイコンのデザインは“アスリート”に“明日”という漢字をあてた「明日食」。そこからも伝わってくるのは、明日の体を、明日の幸せをつくるのは栄養満点の食事なのだ、という揺るぎない思いだ。

【画像4】
メニューやパンフレットなど、随所に見られるアイコン

アクセス

東京アスリート食堂
所在地:東京都千代田区神田錦町3-21
電話:03-3233-1555
営業時間:平日 11:00〜22:00(L.O) 土日祝 10:00〜20:00(L.O)
*新型コロナウイルス感染拡大防止のため、営業時間を短縮している可能性があります。詳細はHPにてご確認ください。
https://www.asushoku.com/shoplist/kanda/menu.php