2022/12/26

Vol.27
“鎚起銅器(ついきどうき)”の花器で魅せる美しさ
~季節の花で旅に彩りを~

「TRAIN SUITE 四季島」の旅では、出発日毎にフローリストによってひとつひとつ丁寧に生けられた季節の花木が、空間に彩りを添えます。旅の始まりの場「プロローグ四季島」や客室では、「TRAIN SUITE 四季島」の旅の大切な要素である季節感をそっと演出します。
これら花木をひき立てる花器には、新潟の伝統工芸である“鎚起銅器(ついきどうき)”を使用しております。プロローグ四季島や四季島スイート、デラックススイートには、重厚で渋みのあるデザインが特徴の伝統的な花瓶を、スイート客室には、若手女性職人考案の「太陽」と「海」をモチーフにした金色と紫金色が美しい、モダンなセンスが光る一輪挿しを設えております。
これらの花器を製作する玉川堂は新潟県燕市にあり、運行開始から2021年までの5年間、3泊4日コースの最終日にお客さまをご案内し、私たちも職人の手技を間近で見させていただいていました。工房に響き渡る音や香り、職人の方々の想いなど五感で感じ得た伝統工芸の魅力は、コースが変更された現在も、車内の調度品という形で、乗車されるお客さまへご紹介しています。使い込むほどに風合いが増していくこの唯一無二の作品を大切にしながら、「TRAIN SUITE 四季島」の旅の歴史として、刻んでいきたいと思っています。

  • 花木の種類や生け方も工夫していますが、銅の抗菌作用で水が腐りにくく花を長持ちさせる効果がある“鎚起銅器(ついきどうき)”の花器を使用することで、美しい状態を保つことにもつながっています。ご乗車の際には、旅を彩る美しい花器と季節の花木にもご注目ください。
  • 四季島スイートとデラックススイートには、より華やかな花木を設え特別感を演出しています。ご乗車いただいたお客さまの中には、「客室のアレンジメントを持ち帰り、自宅に飾りたい」という方もいらっしゃり、旅を終えた後も、花木を通して「TRAIN SUITE 四季島」を感じていただけることをとても嬉しく思います。
トレインクルー 工藤 佐矢加