「TRAIN SUITE 四季島」を支える想い
Vol.532020/12/23
お客さまの足もとをやさしく包み込む。
手づくりじゅうたんで、おもてなしの心を

初めて挑んだ列車向けのじゅうたんづくり

「TRAIN SUITE 四季島」向けのじゅうたんを製作するまで、われわれの会社では列車向けのじゅうたんを作った経験がなく、職人の中には「サイズや形が特殊なので対応できるのか」と不安そうにしている者もいました。しかし、この旅の“深遊探訪”というコンセプトなどを伺ううちに、「よし、挑戦してみるか!」と、職人魂に火がつきました。こうして「TRAIN SUITE 四季島」向けに「UMI」「KOMOREBI」「KOKE」という3種類のじゅうたんを製作させていただくことになりました。「UMI」は7色の毛糸を12種類に組み合わせて躍動する海の波を、「KOMOREBI」はグレー系の6色の糸を使って森の枝葉からこぼれてくる光のゆらめきを表現しました。そして「KOKE」はシルクとウール素材26色の糸を使って苔の繊細な凸凹の表情を表現しています。窓から射し込んでくる光や見る角度によって多彩な表情が生まれるようにと、職人たちの工夫と技がたくさん詰まっています。
一流クリエイターとの協働

「TRAIN SUITE 四季島」の仕事を通じ、社外の人たちと一緒にプロジェクトに取り組むことで刺激が生まれ、社内に好循環が生まれると実感しています。地元の人たちからも「山形の誇りですね」と声をかけられることがあります。すると、社員や職人たちが本当に嬉しそうな表情をします。この仕事に携わらせていただけてよかったと改めて思います。
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「UMI」 -
「KOMOREBI」 -
「KOKE」
思う存分、踏んでいただきたい

代表取締役社長 渡辺 博明 [ 文=鈴木伸子 撮影=小山一成 ]