「TRAIN SUITE 四季島」を支える想い
Vol.462020/6/23
商品管理グループ 山下 洋一 / 佐藤 千紘の想い
お客さまに寄り添ったきめ細やかな準備で最上の旅を
きめ細かな旅のプランを生み出すスタッフは、お客さまに接する機会はなくても、みな全力で「TRAIN SUITE 四季島」の旅を支えている。
そんな縁の下の「旅のエスコート役」から、普段の業務で大切にしていること、2020年の冬に運行開始が発表された新コースにかける想いをお届けする。
お客さまの心にずっと残るような食の体験でおもてなしをしたい
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山下 洋一:
私は旅の手配業務、たとえば、お食事の手配や宿泊先、立ち寄り施設の予約などを担当しています。「TRAIN SUITE 四季島」のお客さまは、とりわけお食事を大変楽しみにされている方が多いので、ご期待にきちんと応える準備をしなくてはなりません。そこで、召し上がれないもの、アレルギーの有無など、事前にお聞きした情報をシェフや訪問先のレストランに詳しく伝え、安心してお食事がいただける準備をおこなっております。
運行開始から3年が経ち、嬉しいことに、リピーターのお客さまも増えてきました。末永く「TRAIN SUITE 四季島」のファンになっていただけるよう努めるとともに、とりわけ運行再開にあたっては、何よりお客さまの安全・安心に細心の注意を傾け、さらにレベルアップした、おもてなしのかたちを進化させていかなければと考えております。
そして、できればお客さまが「TRAIN SUITE 四季島」での体験を通して、訪問先の地域のファンになっていただければと願っています。それぞれ地域の豊かな魅力を知っていただき、その思いを繋いでいくことも、「TRAIN SUITE 四季島」という特別な列車が担うべき、大切な役割だと思っています。
2020年12月からは、新たに2つの冬のコースが運行を開始します。1泊2日コースは、千葉県、茨城県、神奈川県など、比較的都心に近いところを走行しますので、お近くにお住まいのお客さまは普段ご利用されている駅や路線を「TRAIN SUITE 四季島」の車両から眺める、という楽しみ方もおすすめです。また、お食事の面でも新たにご協力いただけるレストランが増えました。シェフの皆さまも、「TRAIN SUITE 四季島」ということで、特別な気持ちでメニューの準備に取り組んでくださっています。お食事は、旅を彩るクライマックスのひとつ。「TRAIN SUITE 四季島」の旅では、お客さまの心にずっと残るような食の体験でおもてなしをしたい、そのようなことを考えながら、日々、準備しております。
地域の皆さまと一緒に、新しいとびきりの旅を
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佐藤 千紘:
私は訪問先の選定や観光施設との調整などを行っています。たとえば、お客さまをお迎えする駅や訪問先は歩きやすいルートになっているか、また、レストランの席の配置がお客さまにとって快適なものになっているかなど、すべてお客さまの視点に立って旅の行程をつくります。
今回、四季島の運休と同様に、訪問施設の多くも休業せざるを得ない状況だったと伺っています。お客さまをお迎えしたいのにできない、という心苦しさの中で、各地の皆さまからは、「お互いに大変ですが、頑張りましょう」との温かな励ましをいただきました。「旅」とは一緒に作りあげていくもの。交通機関、宿泊先、レストラン、観光施設など、各地の皆さまのご協力があって、初めて生きてくるものなのだと改めて実感しました。
現在、冬の新コースの準備を進めております。今回は、青森県津軽地方や岩手県遠野、宮城県松島など、東北各地を巡る2泊3日コースと、茨城県・鹿島神宮、千葉県佐原、神奈川県小田原など、関東各地を巡る1泊2日の2つのコースになります。2泊3日コースで訪れる遠野は、懐かしい民話のふるさと。定期コースでは初めての訪問先です。1泊2日コースで最初に立ち寄る鹿島神宮では、旅の安全を祈願する特別祈祷を受けていただくなど、新コースならではの工夫をいろいろと凝らしています。
やはり「TRAIN SUITE 四季島」は唯一無二の列車です。この列車でしか出会えない景色、この列車だからこそ味わえるお食事など、とびきりの旅の体験をしていただきたいと考えています。訪問する各地域の皆さま、トレインクルーや車掌、キッチンクルーとともに、お客さまの最上の旅に向けて、その準備に、これからさらに磨きをかけてお迎えしたいと思います。
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山下 洋一
【プロフィール】
「TRAIN SUITE 四季島」の催行管理を担当。「1泊2日の新コースで、首都圏の街々を走行するTRAIN SUITE 四季島の姿には、沿線のみなさんもきっと驚かれるはずです」 -
佐藤 千紘
【プロフィール】
「TRAIN SUITE 四季島」のコース選定などを担当。「新しいコースでも、普段なかなか見る・経験することのできないTRAIN SUITE 四季島ならではの旅を体験していただければと思います」
商品管理グループ 山下 洋一 / 佐藤 千紘[ 文=鈴木伸子 ]