「TRAIN SUITE 四季島」の旅では、上野駅や旅行中の各駅を出発する際、出発を知らせる鐘の音がホームに鳴り響きます。列車が発車する合図として鳴らされる鐘。1912(大正元)年に、新橋駅と上野駅に発車予告ベルとして設置されたのが始まりと言われており、当時は電気式のものを発車前に鳴らしていました。このような発車予告ベルが導入される前の鉄道黎明期には、駅員が鐘や太鼓で発車を知らせる光景がよく見られましたが、発車予告ベルや発車メロディーが普及した今日においては殆ど見ることがなくなりました。今では貴重な光景となった人の手によって鳴らされる鐘での発車合図は、「TRAIN SUITE 四季島」の旅ならではの魅力の一つとなっています。
車内には「TRAIN SUITE 四季島」のロゴマークか彫り込まれた大小2つの金色の鐘があります。大きな鐘は、旅行中の各駅を出発する際に、5号車エントランス前でトレインマネージャー等によって鳴らされます。8回鳴らされる鐘の音には、末広がりの意味の他に、皆さまの旅の安全を願うスタッフの想いが込められています。小さな鐘は、お客さまの食事時間が始まる合図として、客室の前でトレインクルーが鳴らします。これら大小の鐘の音は地域の皆さま、そしてご乗車の皆さまに“始まり”をお知らせしています。