2021/11/30

Vol.14
縄文に想いを馳せるひと時
〜三内丸山遺跡「組ひも作り」〜

「TRAIN SUITE 四季島」は、調度品・食など様々な場面に、各地の“とっておき”を取り入れています。木の温かみを感じる秋田木工の家具、ブナコのランプ、鎚起銅器などの工芸品、各地から集めた食材でシェフが腕をふるった料理や、東日本のワインやジュースなどのお飲み物で、お客さまには車内でも訪れる東日本の魅力を感じていただいております。
これら以外にも、車内で感じる東日本の魅力のひとつとして、春~秋の3泊4日コースの3日目、北海道から青森へ向かう車内で体験できる、三内丸山遺跡ゆかりの「組みひも作り」があります。今回のダイアリーでは、私の“とっておき”である「組みひも作り」を紹介します。
縄文コースで訪れる青森県の三内丸山遺跡では、植物の細い蔓(つる)で編まれた「組みひも」が出土しました。
10本の蔓を2本1組で編まれた5本編みの組みひもは、5センチ足らずしか残っていなかったため、何に使われていたのかわかっていません。組ひもの出土は、衣服の装飾や土器の取っ手など、当時の暮らしぶりの想像が広がる発見でした。
何本かまとめて編むことにより強くて丈夫な紐にするこの縄文の技術。1本だと細くて弱い繊維や紐で組まれた網目は、美しい形になり、着物の帯締めなどで現代でも使われています。
(右写真:三内丸山遺跡で出土された「組ひも」[写真提供:三内丸山遺跡センター])



  • 幸運のお守りといわれている「ミサンガ」の編み方にも同様の編み方があります。もしこの組みひもが腕輪の一部だったとしたら、組みひもは「縄文時代のミサンガ」として幸運のお守りだったかもしれませんね。
  • 車内では、三内丸山応援隊の皆さまに手ほどきをいただき、縄文の組みひも作りにチャレンジしていただきます。使用する紐の色により、様々な彩を生み出すこの組みひもは、トレインクルーのお守りとしても乗務カバンに彩を添えています。皆さまも是非「TRAIN SUITE 四季島」の車内で、移り行く景色を楽しみながら「組ひも作り」を体験してみませんか?
商品管理グループ マネージャー 堀内 恵美子