2021/10/31

Vol.13
繋がる想いをおもてなしに
6号車「DINING しきしま」に散りばめられた東日本の更なる魅力
「江戸切子」編

「TRAIN SUITE 四季島」の6号車「DINING しきしま」では、東日本の各地で受け継がれてきた伝統工芸品の数々もお楽しみいただいています。たとえば、お席について最初に出すおしぼりには、国指定無形文化財「鎚起銅器」のおしぼり受けを使用しています。また、世界的にも有名な新潟県燕市のカトラリーや、福島県会津地方に受け継がれた伝統技法の「会津塗」で彩られた飾り皿など、お食事のひとときにも東日本の魅力に触れていただけます。
なかでも今回は「TRAIN SUITE 四季島」の出発の地「東京」で江戸時代末期に誕生した「江戸切子」についてご紹介いたします。
江戸切子の表面に彫刻されたデザインは、伝統的なもの紋様だけでも15種類以上あり、「TRAIN SUITE 四季島」のダイニングでは4種類の紋様をご用意しております。紋様にはその一つひとつに意味があり、「菊つなぎ紋」は江戸切子の代表的な紋様で、菊が薬として使われてきたことから不老長寿の意味だけでなく、「きく」を「喜久」と書き「喜びを久しく繋ぐ」というとても素敵な意味も込められているそうです。



  • 細かい直線を何本も彫ることでできる、菊の花が連なっているような模様は難易度が高く、まさに職人の腕のみせどころです。私たちトレインクルーは、日本のお客さまにはもちろんのこと、海外からのお客さまにこのようなご案内をすることで、より日本の伝統文化に親しみを持ってもらえるようなご案内を心掛けております。
  • お客さまに日本酒をご提供する際には、「菊つなぎ紋」を含む4種の江戸切子からお客さまにお好みの紋様をお選びいただいております。天気の良い日は、車窓から陽の光が木洩れ日のように差し込み、江戸切子の繊細な模様が一層日本酒の味わいを引き立ててくれます。
    ご乗車の際には、「喜びを久しく繋ぐ」トレインクルーのおもてなしと併せてお楽しみください。
料飲担当 トレインクルー 関本 優太