
海底地震計を用いた早期地震検知手法の開発
JR東日本の新幹線では、沿線や海岸・内陸部に設置された地震計で地震を早期に検知して新幹線を緊急停止する「新幹線早期地震検知システム」が導入されています。2011年の東北地方太平洋沖地震では、海岸部に設置した地震計がいち早く地震を検知し、新幹線を安全に停車させることに貢献しました。
国立研究開発法人防災科学技術研究所では、千葉沖から北海道沖までの日本海溝に沿った海底地震計による地震観測を2016年に開始しました。これらの海底地震計の情報を早期地震検知に活用できれば、東北地方太平洋沖地震のような太平洋沖で発生する地震をより早く検知して、新幹線をより早く停止できると考えられます。そこで、海底地震計の情報を用いた早期地震検知手法を開発しました。この開発成果を踏まえて、2017年11月から房総沖(S1)の海底地震計、2019年1月から茨城〜釧路沖(S2〜S5)の海底地震計の情報を新幹線早期地震検知システムに組み込み使用を開始しました。現在は、海底地震計の情報を在来線の早期地震検知にも活用する方法の研究を進めています。
参考:プレスリリース
地震対策の取組み状況について[PDF/1.2MB]
新幹線早期地震検知システムへの海底地震計情報の追加導入について[PDF/642KB]