がん診療について

当院は、わが国に多い5大がん(肺がん、胃がん、大腸がん、肝がん、乳がん)のみならず、その他の臓器のがん(肉腫や血液腫瘍も含みます)について、抗がん剤・手術・放射線治療・緩和医療など、患者さまにとって最善の医療を、各診療科が相互に協力して行っております。

5大がんの症状・治療について

その他のがんの治療について

がん患者さま・ご家族の方と一緒にがんに向き合います

主治医以外の専門医にご相談してみたい方へ

主治医以外の専門医にご相談してみたい方へ

「セカンドオピニオン」とは、患者さまご自身に最善と思われる治療方法を選択するために、かかりつけ医療機関の診断内容や治療方針に関して、主治医以外の専門医に意見を聞くことです。
当院では、「がん」について「他の専門医の意見を聞いてみたい」と考えている患者さまを対象に、専門医が相談に応じる「セカンドオピニオン外来」を開設しております。

がん治療に伴う、身体・心のケアをいたします

がん治療に伴う、身体・心のケアをいたします

がんの治療が行われる際には、体の痛みや吐き気、食欲不振、倦怠感など、様々な症状が出ることがあります。また、不安やいらだち、病気とどう向き合っていったらいいか、など、患者さまやご家族の心に大きなストレスを与えます。当院では、これらの症状や心のストレスを緩和し、患者さまがより自分らしい生活を送っていただくことを目的として、「緩和ケア外来」を2009年11月から開設しました。専門医や臨床心理士、栄養士などさまざまなスタッフが連携し、患者さまやご家族のご相談に応じます。

日常生活を送りながらがんの治療を行いたい患者さまへ

当院では、がん治療の充実を図るため、病棟7階に外来化学療法室を整備しています。外来化学療法とは患者さまが入院をせずに、通院で抗がん剤治療を行うことです。これにより、患者さまは日常の生活を行いながら、がん治療に取り組むことが可能になりました。
点滴を受けられる際には、リクライニングチェア(4脚)及びベッド(6床)をご用意しており、患者さまに安全かつ快適な環境で、日帰りの抗がん剤治療を提供いたします。

お口のケアからがん治療をサポートします

お口のケアからがん治療をサポートします

口腔は体の中で最も不潔であると考えられており、がん治療に関しても口腔のトラブルは、さまざまな合併症を引き起こします。
当院では、治療前から口腔を清潔にすることが重要であると考え、医科と歯科が連携をとって手術・化学療法・放射線治療による合併症の抑制に努めています。口腔ケアは具体的に以下の目的で実施されます。

  • 肺炎など、感染症の予防
  • 全身麻酔手術による歯の損傷の予防
  • 化学療法や放射線治療による口内炎等の副作用を予防
  • お口からの食事で栄養を摂り体力の回復を計る

退院後・治療後はかかりつけ歯科医へ必要な情報を提供し、患者さまの病気の進行の抑制や回復をサポートいたします。

がん患者さま・ご家族の不安・悩みについてご相談ください

がん患者さまとそのご家族は様々な不安や悩みをかかえていらっしゃることと思います。 当院では、外来棟1階地域医療連携相談センターに「がん相談支援センター」を設置しております。看護師や医療ソーシャルワーカー、必要により医師が患者さまやご家族のお話を伺い、問題解決のお手伝いをさせていただきます。どうぞお気軽にご利用ください。

当院の取組みについて

当院は、医師をはじめ多くのコメディカルスタッフが協力して、がん診療に取り組んでおります。

当院のがん診療の特色は、

  • 新宿駅から徒歩5分というアクセスの良さ
  • 渋谷区、中野区、世田谷区、新宿区医師会との医療連携協定を結ぶなどして地域との連携を活かし、患者さまに適切な医療を提供
  • 人間ドックによるがんの早急発見、初期治療から手術療法・化学療法・放射線療法といった集学的医療の提供、さらには疼痛への緩和ケア、在宅への移行支援といった一貫したがん診療の実施

などが挙げられます。

当院の理念でもある「信頼とやすらぎ、そして安心な医療」を東京都のがん患者の皆さまに、これまで以上に質の高い医療の提供をできるよう、診療機能の充実や相談体制の強化によりいっそう努めてまいります。

がん医療に関する専門的な知識および技能を有する医療スタッフの配置・育成

当院には、がん医療に関する専門的な知識および技能を有する医師、看護師、放射線技師などのスタッフが在籍しております。がん診療に携わるすべての医師が緩和ケアについての基本的な知識を習得し、治療の初期段階から緩和ケアが提供されることを目的に、厚生労働省の定める「がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会の開催指針」に準拠した緩和ケア研修を実施しています。がん診療に携わる医師に対する放射線療法、化学療法に関する研修も実施しています。

また、毎奇数月の第二火曜日にキャンサーボード(病院全体としてのがんの症例検討会です)を定期開催しています。院内全職種により症例についての報告、治療方針の検討、意見交換を行います。

当院の医療施設・設備について

当院では、専門的ながん医療を提供するため放射治療室外来化学療法室ICU(集中治療室)、無菌病室の各施設を備えております。
放射治療は、治療計画用CTと放射線治療装置(リニアック)が一体化したシステムを用いており、効率的でしかも精度の高い放射線治療が可能です。放射線治療外来では院内および近隣の病院からご紹介頂いた患者さまの診察と放射線治療計画(照射範囲と照射法の決定)、そして放射線治療後の定期的な経過観察を行っております。

地域の医療機関との連携により、高度で良質な医療サービスを提供いたします

当院で診断された後の患者さまの経過観察・検診などにがん連携登録医療機関と連携して取り組んでいます。当院では2010年度より、都内医療機関が共通で使用できる5大がん(肺がん・胃がん・肝がん・大腸がん・乳がん)および前立腺がんの地域連携クリティカルパス「東京都医療連携手帳」を活用しています。患者さまのこれまでの治療やこれからの治療の方針をまとめ、医療機関などと情報を共有することで、より適切な治療が可能となります。
また、地域医療機関等の医療従事者・当院医療従事者が合同で参加するカンファレンスや、各科別に「がん」の勉強会を開催しています。地域の医療機関の皆さまのご参加をお待ちしております。

がん治療の治験および臨床研究について

当院では、人権と安全を守る為、科学と倫理それぞれの観点から審議を行った上で、治験や臨床研究に取り組んでいます。


1階

外来棟1階マップ

病棟7階

病棟7階

外来棟5階

外来棟5階