電路設備のスリム化による設備のシステムチェンジ

インテグレート化工事(スマートインテ)

鉄道インフラの一つである電車線設備の老朽化に合わせ、電路設備の簡素・統合化として、「インテグレート架線」を順次導入しています。従来の部品点数が多い架線構成を見直し、設備をスリム化することでメンテナンスコストの削減を目指しています。インテグレート化工事では専用の工事車両を活用することで長尺の線条を安全かつスピーディーに更新することが要求され、新工法も取り入れながら、首都圏を中心に展開しています。

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インテグレート架線とは

電車に電力を供給する設備である電車線設備を従来のコンパウンド架線やツインシンプル架線といった電線5~6本の構成から、3本の構成にスリム化することで、設備点数が大幅に削減されます。これにより、将来的な修繕コストの低減や作業員の負担軽減・安全性の向上が図られ、鉄道インフラの持続的な運用を支える技術として導入されています。

安全な施工や設備を構築するために

電路設備は、高い張力の架線を強固な支持物に引き留める構成で、長期間の使用にも十分に耐えうる強度が必要となります。そのため設計段階では、電気的な検討だけでなく、支持物等の強度検討が重要で強度計算ソフトやBIMの技術も取り入れ、効率的な設計を進めています。施工時における安全や将来的にも安心できる設備の構築につなげています。

施工のスピードアップに向けた工法

鉄道インフラの工事は、列車運行への影響を最小限に抑えつつ、迅速かつ安全な施工が求められます。重要な工程となるき電ちょう架線の新設では、既設の電線を巻き取りながらの撤去と同時に新しい電線を延線することで、作業時間を短縮しています。導入以来、使用する工具や専用車両の開発、施工手順の検討を重ね線区や設備環境に合わせた施工方法を取り入れています。

施工を実現するための工事車両

新設する電線ドラムを搭載した延線車と張力制御機能を備えた巻き取り車両を組み合わせることで、限られた時間の中での電線類張替えや延線作業を可能にしています。このように工事用機械を積極的に取り入れることで、スピーディーな施工とともに作業員の負担軽減にも貢献し、鉄道インフラの近代化を支える重要な役割を果たしています。

新たに導入するSMARTインテグレート架線

き電ちょう架線について、従来の銅系電線2本に代わり、軽量で耐風圧性に優れたアルミ系電線(TACSR)1本で構成する新たなインテグレート架線の導入も進めています。電線本数の削減により設備重量が減少し、支持物の建替えを抑制され、工事費の削減につながります。更なる設備のスリム化により、施工の省力化やメンテナンスコストの低減を実現する次世代の電路設備です。

インテグレート架線化の今後の展開

インテグレート架線化は、1995年の導入開始以来、首都圏を中心に展開され、約970kmが完了しています(2025年10月現在)。現在東京100km圏エリアへの拡大を進めており、施工の安全性確保、工期短縮、コスト削減を図りながらプロジェクトを推進しています。今後も設備の最適化、新技術の導入により、持続可能な鉄道インフラの実現を目指します。

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