果敢なチャレンジを促進する内部統制

JR東日本グループの内部統制の基本的な考え方(イメージ図)

果敢なチャレンジを支援・促進する仕組み・制度

グループを発展させ、価値を高める果敢なチャレンジを積極的に支援・促進する仕組み・制度を整備し、不断の見直しとレベルアップを図っています。
日々の業務において社員による果敢なチャレンジを活性化するために、グループ社員が閲覧・投稿できるコミュニケーションツールを通じてチャレンジの好事例の水平展開を行っているほか、社員を対象としてエンゲージメントに関するアンケート調査を行っています。「社員の創意工夫率」の調査でポジティブな回答をした社員の割合を把握し、社員の発意と意欲の伸長につなげる環境整備に取り組んでいます。
また、経営ビジョンの浸透等を目的とする意見交換会・議論、現場訪問等を通じた第一線社員等のコミュニケーションを活発に行っています。

エンゲージメント調査の該当項目にポジティブな回答をした社員の割合

2023年度84.2% 2024年度85.8%

リスクマネジメントの基本的な考え方

当社グループでは、収益力の向上や構造改革に取り組むために、リスクを損失回避等のマイナス要素を減らす観点から捉えるだけでなく、リスクテイクも含め、グループの価値を積極的に向上させる観点を含めた「幅広いリスクマネジメント」が重要と認識しております。
会社法内部統制及び金商法内部統制の整備・運用を行い、安定的で適正な業務の運営を確保するとともに、グループを発展させ、価値を高めるための取組みや成長に向けた果敢なチャレンジを支援・促進していく取組みを行っています。

  • コンプライアンス、安全確保、自然災害等のオペレーションに係るものだけでなく、マーケットの変化や競合他社の傾向及び国内外の社会・経済状況等に係るものや、新規事業に関する経営判断に係るものなども含む。

リスクマネジメントの取組み

  • ※1チャレンジリスクとは、新施策・新事業を行う際に留意すべきリスク
  • ※2環境変化リスクとは、経営環境の変化に伴い、重要性が増すリスク

税の透明性に対する取組み

JR東日本グループでは、「税の透明性に関するグループ方針」を定め、企業の社会的責任の一つである納税を適切に行っていくとともに、税務リスクを適切に管理し、企業価値の向上をめざします。また、事業を行うすべての国・地域の税務関連法規を遵守し、透明性の高い税務ガバナンス体制を構築します。

非常勤役員を通じたグループ会社との連携強化

グループ全体のガバナンス向上やビジネス単位による連結キャッシュ・フロー経営の実現に向け、当社からグループ各社に派遣する非常勤役員向けに、役割・責務等をまとめた「特に留意すべきポイント」を周知・活用し、非常勤役員を通じたグループ会社とのコミュニケーション強化を図っています。
各非常勤役員は、本社に対して取組み状況・実施内容の報告を行うと共に、留意点を意識して活動することにより、グループ全体のコミュニケーションを活性化させ、ガバナンス向上、連結キャッシュ・フロー経営の実現、企業価値向上につなげています。

コンプライアンスに関する基本的な考え方

JR東日本グループでは、「法令遵守及び企業倫理に関する指針」に基づき、企業・社会の一員として、取るべき望ましい行動のあり方を、「コンプライアンス・アクションプラン」として定め、あらゆるステークホルダーからの信頼を積み重ねながら、モビリティ・生活ソリューションなどのさまざまな事業分野において、関係法令を遵守し、企業倫理に従って事業を行っています。

コンプライアンスに関する主な取組み事例

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あるべき姿 具体的な取組み 取組み状況
  • 経営の根幹である
    コンプライアンスの重要性の理解
  • 業務に潜むリスクへの
    対応力の強化
  • コンプライアンス全社員教育
  • 2024年度もグループ全社を対象に実施済み(出向受社員、契約社員、派遣社員等も含む)
  • 車両の輪軸組立作業におけるデータ不正が判明したことなどを踏まえ、同種事象の再発防止に向けたディスカッションを実施
  • 管理者向けのコンプライアンス研修
  • 経営幹部向けのコンプライアンスに関するセミナー
  • 「コンプライアンス全社員教育」の一環として、個別の教育プログラムを設定
  • 2024年度もハラスメント防止・多様な人材への支援等をテーマに実施済み
  • コンプライアンス意識調査
  • 得られた結果をもとに課題等の抽出や改善策の検討などに活用
  • 業務を適正に運用するための定期点検
  • 不適切事象の未然防止、早期発見
  • 基礎的事項確認支援シート
  • 法令等に関わる主な点検項目をまとめたもので、年1回以上、確認・点検を実施
  • 全職場共通編のほか、系統別編を設定
  • JR東日本グループコンプライアンス相談窓口の運用(グループ全社の役員・従業員・退職者・取引先の役員・従業員等が相談・通報可)
  • 2024年度は270件程度の相談・通報に対応
  • 法令・規程等の取扱いや人間関係の悩み、各種ハラスメントに関するものなど、幅広い相談・通報に対応
  • 取引先との健全な関係の構築
  • 贈賄防止に関する項目をコンプライアンス・アクションプランに規定
  • 海外事業の展開に伴い、「外国公務員等に関する贈賄防止を目的とした基本方針」を策定し公表
  • 利得行為等の禁止を就業規則に規定
  • 国連グローバル・コンパクトへの署名及び腐敗防止分科会への加入
  • 海外各国の腐敗防止関連法令の遵守を強化

情報セキュリティ確保のための基本的な考え方

「JR東日本グループ情報セキュリティ基本方針」を定め、イノベーション戦略本部長をCISO(最高情報セキュリティ責任者)としてグループ全体のセキュリティリスクの最小化に取り組んでいます。
JR東日本グループ情報セキュリティ基本方針

サイバー攻撃を速やかに検知し対応できる体制

SOC(Security Operation Center)

  • SOCを設置し、JR東日本グループに対する不審な通信を監視
  • 不審な通信を分析し、適時エスカレーションできる体制を構築

JR東日本エンドポイントセキュリティサービス(JRE-ESS)

  • ウイルス検知機能やSOC連携機能を備えた統合セキュリティ製品をJR東日本グループの各端末へ導入
  • テレワークの拡大に伴うセキュリティリスクの増加に対応

情報セキュリティに関する取組み

セキュリティ教育・訓練
  • サイバーセキュリティに対する社員の意識向上を目的とした全社員教育
  • 推進体制における各立場の社員を対象とした研修
  • 各グループ会社でセキュリティインシデントが発生した場合の対応訓練などを継続的に実施
情報セキュリティ10か条
  • 社員一人ひとりが守るべきルールとして、JR東日本グループの各社員へ配付
情報セキュリティ10か条(多言語対応)

個人情報の保護に関する取組み

国内外の個人情報保護法等の関係法令に基づき、個人情報管理体制の強化、ルールの見直し等を行い、情報漏洩リスクの低減に取り組んでいます。

  • 個人情報の取扱いに関する基本方針の公表
  • 個人情報管理規程等の社内規定の策定
  • 全箇所において年1回以上の運用状況の確認監査
  • EU/英国/カリフォルニア州法等への対応として、プライバシーポリシーを公表
  • コンプライアンス・情報セキュリティ全社員教育等を通じた定期的な教育訓練

関連リンク