運賃改定の
お知らせ

当社は、鉄道運賃の上限変更認可について国土交通大臣から申請通り認可をいただきました。これを受けて2026年3月に運賃改定を実施いたします。ご利用の皆さまにはご負担をおかけすることになりますが、なにとぞご理解くださいますようお願い申し上げます。

運賃改定実施日

2026年3⽉予定

※運賃改定実施日の詳細は別途お知らせします。

当社は1987年の会社発足以来、通勤・通学需要を支える高密度の輸送サービスを行う都市圏輸送や、新幹線に代表される高速輸送サービスを行う都市間輸送、地域の生活基盤を支える輸送サービスを行う地域輸送など、広範な鉄道ネットワークによる多様な輸送サービスを提供することで、鉄道事業者としての使命を果たしてまいりました。

また、安全性とサービス品質の向上を実現し、鉄道のネットワークの拡充を進めることで、ご利用の増加につなげるとともに、生産性を向上させることで、財務体質を改善し、「鉄道の再生・復権」に取り組んでまいりました。上記のような経営努力を積み重ねることにより、会社発足後、これまでの間、運賃改定に依存することなく、現在の運賃水準を維持してまいりました。​

消費者物価指数の推移
消費者物価指数の推移のグラフ
出典:総務省「消費者物価指数_品目別_年平均データ」
(1989年を100とした場合)

しかしながら、コロナ禍を経て当社を取り巻く社会環境の変化が加速し、オンライン会議やテレワーク等の新しい生活様式の定着に伴って鉄道のご利用は減少しており、さらに昨今のエネルギー価格や物価の高騰による経費の増加、沿線人口の更なる減少や人材の流動性が高まる中での人材確保・定着に向けた待遇改善等、今後も厳しい経営環境が継続する見込みです。​

旅客輸送量と負債の推移
旅客輸送量と負債の推移
※データは認可申請時点のものです

鉄道を安全に運行させるためには、安全投資や技術開発のほか、車両の点検・整備や線路・信号等の鉄道設備の適切な改良・保守作業が不可欠であり、多くの労力と費用が必要です。加えて鉄道設備の老朽化が進んでおり、その修繕費や安全投資は年々増加しています。

安全投資と修繕費の推移
安全投資と修繕費の推移のグラフ
レール更新工事
レール更新工事
架線設備の検査
架線設備の検査

このように鉄道事業の収益確保は厳しさを増しており、多様化するお客さまニーズ、鉄道に求められる社会的な役割を踏まえた安全やサービスの維持向上、老朽化した車両・設備の更新、激甚化する災害やカーボンニュートラル等に対応する設備投資や修繕等に必要な資金を安定的に確保することが困難な状況となっております。
つきましては、当社の経営努力を前提として、今後も鉄道事業を健全に運営していくため、鉄道の旅客運賃の改定を実施させていただきます。

  • 全エリアの運賃を改定

  • 「電車特定区間」・「山手線内」の運賃区分を「幹線」に統合

  • 「幹線」・「地方交通線」の通学定期運賃は据置き
    ※「電車特定区間」・「山手線内」は「幹線」に統合するため運賃を改定します。
    ※特定区間の廃止に伴い、一部「幹線」の通学定期旅客運賃が値上がりする区間があります。

改定率(値上げ率)

「電車特定区間」・「山手線内」の運賃区分について

他のエリアより
低廉な「東京の電車特定区間」・
「山手線内」の運賃区分を廃止し、
「幹線」に統合します。

山手線周辺の路線図

東京の電車特定区間(上図の範囲)および山手線内(上図のの範囲)のみをご利用になる場合、運賃改定前はそれぞれ「東京の電車特定区間」または「山手線内」の運賃を適用しておりますが、運賃改定後は、いずれも「幹線」の運賃を適用いたします。​

※普通旅客運賃、通勤・通学定期旅客運賃ともに変更となります。

「電車特定区間」・「山手線内」を廃止し、幹線に統合する理由

✓「電車特定区間」・「山手線内」の運賃は、国鉄時代の列車の運行形態や他鉄道事業者との競合状況を踏まえ、基本となる幹線運賃から「据え置く」形で導入され、当時の運賃水準のまま約40年が経過しています。その間、他の鉄道事業者が運賃を改定したことで、現在では運賃区分を分けて設定した意味合いが薄れています。

✓また本エリアはお客さまのご利用が集中していることから、これまでの間、輸送改善や新車導入、バリアフリー設備等の多額の設備投資を積極的に実施し、安全性・利便性・快適性などの向上を図ってまいりましたが、今後も当社で計画している設備投資額の大半を本エリアが占めております。引き続き、設備の維持更新やサービス向上を持続的に行っていくにあたり、運賃体系の見直しが必要です。

首都圏の鉄道事業者との
初乗り運賃の比較
首都圏の鉄道事業者との初乗り運賃の比較のグラフ
※点線は首都圏の他鉄道事業の初乗り運賃
※鉄道駅バリアフリー料金を含むきっぷの運賃(10円単位運賃)

01安全安心なインフラを社会のために

在来線・新幹線設備の強化
および老朽化対応

各種設備・車両等の更新や、駅・車両基地等の屋根飛散・落下防止対策、新幹線設備の更新および強化を進めています。

横須賀・総武線快速(E235系)
横須賀・総武線快速(E235系)

大規模地震
対策

過去の地震被害を教訓とし、首都直下地震などの大規模な地震に備え計画的に構造物の耐震補強を行っています。

高架橋柱耐震補強
高架橋柱耐震補強

02快適な都市のために

輸送サービスの向上

輸送力の増強や速度向上・所要時間短縮により輸送サービスを向上しています。

上野東京ライン
上野東京ライン
北陸新幹線
北陸新幹線

Suica

2001年に「Suica」カードのサービスを開始して以降、利用シーンを拡大し、Suicaの共通基盤化、Suica経済圏の拡大に取り組んでいます。

モバイルSuica
モバイルSuica

バリアフリー化

社会情勢や法整備の状況などを踏まえ、バリアフリー設備の整備を推進しています。

優先席・フリースペース(E235系)
優先席・フリースペース(E235系)

03地方創生

「のってたのしい列車」の運行

単なる移動手段ではなく、列車に乗ること自体が旅行の目的となる「のってたのしい列車」を設定し、当社エリアの地域活性化・観光流動拡大、東北エリアの復興に貢献しています。

「のってたのしい列車」
「のってたのしい列車」

駅開発の推進

地域の交通・都市機能の向上を目指した駅開発を進めています。新潟駅では、連続立体交差化事業にあわせた高架下開発や交通広場・駅前広場の整備を一体的に推進しました。

新潟駅高架下開発(2024年4月)
新潟駅高架下開発

04豊かな地球環境のために

ゼロカーボン・チャレンジ2050

JR東日本グループが持つ発電所の活用等により電源の脱炭素化を進めています。

ゼロカーボン・チャレンジ2050
ゼロカーボン・チャレンジ2050のグラフ

環境に配慮した車両投入による
省エネ化

キハE200系
キハE200系
HB-E210系
HB-E210系

01安全安心なインフラを社会のために

ホームドア
整備

ホームでのお客さまの転落や列車との接触を防止するため、軽量型ホームドア導入などによる工期短縮を図りながら引き続き首都圏におけるホームドアの早期整備を進めます。

ホームドア工事
ホームドア工事

自然災害に
対する対策

大規模地震に備えた耐震補強対策を推進するほか、激甚化する災害へ備えるため、降雨・強風・雪等に対する検討や対策を進めます。

切取のり面工(吹付枠工)
切取のり面工(吹付枠工)

鉄道設備の
更新

事業用車両の増備、変電所、電車線設備等の鉄道設備更新を計画的に実施し、安全性向上とより効率的なオペレーションを実現します。

新幹線電車線(架線)設備
新幹線電車線(架線)設備

事故防止対策

踏切事故防止のための障害物検知装置、全方位警報灯等の整備や、新幹線台車モニタリング装置の整備などの安全対策を着実に進めます。

全方位警報灯
全方位警報灯

02サービスの向上

羽田空港アクセス線(仮称)

東京駅や宇都宮線・高崎線・常磐線方面から羽田空港へダイレクトアクセスを実現する羽田空港アクセス線(仮称)の工事を進め東京圏鉄道ネットワークをさらに充実させます。

羽田空港アクセス線(仮称)(新駅へのルートイメージ)
羽田空港アクセス線(仮称)
(新駅へのルートイメージ)

駅改良の推進

渋谷駅、中野駅、品川駅などで、すべてのお客さまにとって使いやすく魅力ある駅を目指し、駅改良を進めています。バリアフリー設備の整備にも継続して取り組み、誰もが安心して利用できる環境づくりを目指します。

中野駅
中野駅

シームレスな移動の実現

2024年10月より開始した、QRコードを利用してスマートフォンひとつで乗り降りができる新たなチケットレス乗車サービス「えきねっとQチケ」を2026年度末にJR東日本エリア全域でご利用いただけるよう拡充する予定です。

QRコード対応改札機
QRコード対応改札機
※QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です

まちづくりの推進

"Global Gateway”をコンセプトに掲げ、TAKANAWA GATEWAY CITYのまちづくりを推進します。「100年先の心豊かなくらしのための実験場」と位置づけ、新たなビジョン・文化が生まれ続ける街を目指します。

TAKANAWA GATEWAY CITY
TAKANAWA GATEWAY CITY

03社会課題解決

脱炭素社会への貢献

環境優位性のさらなる向上とサステナブルな社会の実現に向け、再生可能エネルギーの導入拡大や新型ハイブリット気動車の導入等CO2排出量削減につながる様々な設備投資を促進させるほか、川崎発電所における水素発電等の活用を検討していきます。

川崎発電所
川崎発電所

共生社会の
実現

ホスピタリティマインドのある社員の育成の取組みとして「サービス介助士」の資格取得を進めています。資格で得たスキルやおもてなしの心を持ち、お客さまのご案内に役立てています。

サービス介助士の研修
サービス介助士の研修

各地域に根差した新しいSuica

現在、自治体と当社MaaSの連携にて実現している移動と地域のDXモデルを地域連携ICカードとの統合により拡張し、地域の生活における新しい当たり前にしていきます。

地域連携IC カード(イメージ)
地域連携IC カード(イメージ)

地域観光型MaaS

移動のための検索・手配・決済をオールインワンで提供するプラットフォームの展開拡大を目指します。また、交通系ICカードとマイナンバーカードの連携で地方の方の生活をサポートするさまざまなサービスを構築しシームレスでストレスフリーな移動の実現と地域課題の解決に取り組みます。

地域観光型MaaS
地域観光型MaaS

プレスリリース等

改定後の運賃について

定期旅客運賃

※幹線・地方交通線の通学定期旅客運賃は据え置きとなります。
※特定区間の廃止に伴い、一部「幹線」の通学定期旅客運賃が値上がりする区間があります。​

NEW
特定区間運賃

✓特定区間(東京地区)の普通旅客運賃及び定期旅客運賃(通勤・通学)は、一部の区間を除き廃止します。

オフピーク定期券

✓運賃改定後も、通常の通勤定期券の約15%割安な価格で設定します。

✓朝の通勤時間帯における首都圏でのご利用状況に鑑み、オフピーク定期券の対象エリアを拡大します。

その他の改定項目

✓東京・熱海間ではJR東海が運営する東海道新幹線と当社が運営する東海道線を同一の線路として運賃計算を行っておりますが、運賃改定後は異なる線路として運賃計算を行います。

✓鉄道駅バリアフリー料金は廃止します。

✓グリーン定期券、新幹線定期券(東京~大宮・東京~新横浜間等)の価格は、今回の運賃改定に伴い値上げとなります。

✓料金(特急料金やグリーン料金)は改定を行いません。

✓「山手線内」をご利用されるお客さまを対象として、「山手線内均一定期券」を発売しておりますが、「山手線内」の運賃区分を「幹線」に統合することやご利用状況等に鑑み、廃止します。

お問い合わせ先

運賃改定日などの情報は順次ご案内いたします。

※掲載情報は、2025年8月1日
現在のものです。