自社で所有する発電所の更新工事を着実に推進する
川崎発電所・千手発電所更新
JR東日本は日本の鉄道会社で最大規模の自営発電所を持ちます。80年以上前から運用開始した発電所は、現在も首都圏や上越線、新幹線などの電気鉄道に電気を供給し続けています。老朽化が進む発電所の機器取替を確実に行うことで、当社の鉄道へ送る電気の安定供給を実現します。電気システムインテグレーションオフィス(電気SIO)では、電気以外にも様々な分野の社員や多くの関係会社と協力し、発電所の一括取替プロジェクトを推進しています。
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新技術の導入でさらに環境にやさしく
発電機は潤滑油や油圧機器など、様々な部分に油を使用しています。今回のプロジェクトでは、水車発電機の潤滑油と油圧機器を可能な限り、潤滑水と電動機器へと置き換える検討を行い、使用する油量の大幅な減少を達成しました。これにより不測の事態が起こった際のリスクを減らし、地域の自然と環境にさらにやさしい発電所を実現しました。
部品点数の削減とメンテナンスフリーの実現
水力発電機を作成する際に、流体力学を用いたシミュレーションや模型試験など多くの検討を行いました。その結果、既設の発電機よりも劣化に強く、部品数も少ない製品を導入することができました。これにより発電機の長寿命化や点検箇所の減少を達成し、今後も長く当社の電気を支えることのできる設備を作ることができたと考えます。
自営電源の安定性をさらに強固に
当社の水力発電所は新潟に位置しており、冬季には深い雪に覆われます。本プロジェクトでは屋外に置かれていた電力機器を小型化し、密閉容器に収めることで安全性を向上させました。
自然災害が激甚化し、今後の降雪や降雨がさらに過酷な状況になる可能性がある中で、JR東日本の電力の安定性をさらに高めました。
首都圏の鉄道輸送の安定を支える
川崎火力発電所は最大の需要地点である首都圏に近く、安定した電力を少ない送電損失で供給することができます。鉄道の電力は、時間帯によって需要が大幅に変化しますが、これに適した発電方式として、高頻度な負荷変更にも迅速かつ柔軟に対応できるコンバインドサイクル発電方式を採用することで、鉄道の電力需要に合わせた発電を可能としました。
高効率・低炭素化へのチャレンジ
複合サイクル発電は、ガスタービン発電と汽力発電を組み合わせることで熱効率の向上を図った発電方式です。また燃料に天然ガスを使用することでCO2排出量を削減し、環境負荷低減を図ってきました。「環境にやさしい発電所」を目指し、今後も燃料として水素を活用した発電の検討等、さらなる高効率・低炭素化へのチャレンジを続けていきます。
鉄道のみでなく「暮らしを支える発電所」として
川崎発電所で発電した電力は、鉄道以外にも、電力会社の送電線を介して、当社内やグループ会社の駅ビル・ホテル等へ供給されています。この自己託送の取り組みをさらに拡大し、自営電力の経済性を向上するための電気設備改良を進めています。この開発により、川崎発電所は鉄道輸送だけなく、人々の「暮らしを支える発電所」として進化していきます。