Environment 環境

資源循環社会の実現に向けて

「集める~分ける~リサイクル」それぞれの工程で
3R(リディース・リユース・リサイクル)を目指し取組みを進めていきます

資源循環の取組み

グループ全体の水使用量

JR東日本の使用量
2021年度 2022年度 2023年度
1,019万㎥ 1,127万㎥ 1,047万㎥
水使用量
2023年度
1,047万㎥
グループ会社の使用量
2021年度 2022年度 2023年度
704万㎥ 801万㎥ 850万㎥
水使用量
2023年度
850万㎥

地球上に存在する水のうち、人が利用しやすい状態で存在する水はわずか0.01%であり、水資源は非常に貴重な資源であると認識しています。事業活動では、上水、工業用水、地下水のほか、中水※の利用を積極的に進めており、雨水や手洗い水をトイレの洗浄水として再利用しています。

また、ご利用のお客さまにも節水のご協力をいただき、上水の取水量の低減にも取り組んでいきます。

JR東日本では、法令や条例、自治体との協定に基づき、水質管理を適切に行っており、水使用削減に取り組んでいきます。

※中水:上水と下水の中間に位置づけられる水の用途。水をリサイクルして限定した用途に利用するもの。

水使用削減の取組み

車両センターでは、車体洗浄で工業用水を利用しているほか、駅のトイレや事務所等で上水、雨水、地下水・中水等を利用し、排水しています。

また、駅などの施設では定期的な管理清掃時の節水、巡回時の洗面所・トイレの水漏れチェック等を行い、節水にも努めています。

資源循環社会形成へ向けた2030年度までの目標
2030年度までの資源循環目標の表

グループ一体となった3R

JR東日本の廃棄物リサイクル率
JR東日本の廃棄物リサイクル率の円グラフ

当社では、資源循環社会の実現のため、事業活動において排出されるさまざまな廃棄物の排出量・処分量削減に向けて、「リサイクル率の目標」を掲げ、3Rの取組みを進めています。

グループ会社の廃棄物リサイクル率
グループ会社の廃棄物リサイクル率の円グラフ

JR東日本のグループ会社では、廃棄物の排出量の削減や「BtoCで提供されるワンウェイプラスチックの提供抑制の目標」と「食品廃棄物の削減の目標」を掲げ資源循環社会実現のため取組みを進めています。

JR東日本の廃棄物の推移
JR東日本の廃棄物の推移のグラフ

駅や列車から排出される資源ゴミは、JR東日本東京資源循環センター(事業運営:(株)JR東日本環境アクセス)で徹底した分別を実施し、リサイクル率向上の取組みを進めています。また、当社の廃棄物の約7割を占める設備工事では、建設副産物を適正に処理し、廃棄物を抑制する設計・工法を社内で標準化することで廃棄物の削減に取り組んでいます。また、車両センターなどでは、廃棄物を約30種類に分別することを徹底し、廃棄物の減量とリサイクルを推進しています。

ゴミ分別の取組み

  • 分別ゴミ箱(駅)
  • 分別ゴミ箱(支社)

列車や駅から日々排出される廃棄物は、分別ゴミ箱を各駅に設置、お客様のご協力により分別回収を行っています。また、JR東日本の本社・支社等の各オフィスでは、ペーパーレス化による廃棄物の削減や、ゴミ箱の工夫等によりリサイクルの取組みを行い、発生の抑制(リデュース)、再利用(リユース)、再資源化(リサイクル)を進めているほか、特にリサイクルについては廃棄物の種類ごとに達成目標を定めて取組みを進めています。

駅で回収したペットボトルを活用した『えきPET吸音材』を開発
駅で回収したペットボトルをリサイクルするイメージ

サステナブルな社会の実現に向け、メーカーなどと協業し、駅で回収したペットボトルを活用した『えきPET吸音材』を開発しました。
『えきPET吸音材』は、駅で回収したペットボトルを含むリサイクル由来原料比を約50%※1(内訳:駅で回収したペットボトル10%+その他リサイクル由来原料40%)に高め、製造時のCO2排出を5%※2低減しました。

  • ※1:吸音材の重量比で算出
  • ※2:100%石油由来原料で製造した場合と比較

詳しい取組みはこちらPDFが別ウィンドウで開きます

踏切保安装置へ電気自動車の再生バッテリー導入

環境にやさしい鉄道設備実現の一環として、フォーアールエナジー株式会社が提供する電気自動車「日産リーフ」※の再生バッテリーを、踏切保安装置の電源に2022年から導入しました。

再生バッテリーの活用により環境負荷が軽減されるほか、従来のバッテリーに比べて長期間の使用が可能となることから、設備費のコストダウンが可能となります。さらに、短時間での充電性能等によりメンテナンスが容易になります。

※「日産リーフ」は日産自動車株式会社が提供する電気自動車です。

踏切保安装置電源用バッテリーとして再利用のイメージ
踏切保安装置電源用バッテリーとして再利用
踏切保安装置バッテリー設置イメージ
踏切保安装置バッテリー設置イメージ
雑誌・新聞紙からリサイクルしたコピー用紙
雑誌・新聞紙からリサイクルしたコピー用紙のイメージ

駅や列車から排出されるゴミの内、雑誌・新聞紙類の一部は、グループ内の事務用紙(コピー用紙)へリサイクルしています。

切符からリサイクルしたトイレットペーパー
切符からリサイクルしたトイレットペーパーのイメージ

皆さまが利用している紙の切符は。磁気面と紙で分け、紙はすべてトイレットペーパーにリサイクルしています。(リサイクル率100%)

廃プラスチックのRPF化
廃プラスチックのRPF化のイメージ

RPF(Refuse derived paper and plastics densified Fuel)は主に産業系廃棄物のうち古紙及び廃プラスチック類を主原料とした高品位の固形燃料。本来ゴミになってしまう廃プラスチックの一部を燃料としてリサイクルを進めています。

JR東日本東京資源循環センター
JR東日本東京資源循環センターのイメージ

駅や列車から排出される資源ごみは、JR東日本東京資源循環センターで徹底した分別を実施し、リサイクル率向上の取組みを進めています。

プラスチック削減の取組み
なくそうプラごみのイメージ

JR東日本グループでは、年間約2億4千万枚のプラスチックレジ袋、約3千万本のプラスチックストローを使用しており、持続可能な社会の実現に向けた具体的な取り組みの一つとして、2019年10月から「なくそうプラごみ」キャンペーンを展開、プラスチック製品削減の取り組みを推進しています。

石灰石から作られた名刺(LIMEX)
石灰石から作られた名刺(LIMEX)のイメージ

JR東日本では、使用する名刺を紙素材からLIMEX(ライメックス)を使用した素材に順次切り替えています。2020年度においては、約16.7%の紙資源の節約ができました。

木から作られたストロー
木から作られたストローのイメージ

JR東日本では環境に配慮した製品を提供することを目的に、アキュラホームが開発・JR東日本グリーンパートナーズが作成した「木のストロー」をグランクラス車内にて提供しています。

食品廃棄物削減の取組み

バイオガス発電による食品リサイクル
  • バイオガス発電による食品リサイクルのイメージ
  • バイオガス発電による食品リサイクルのフロー図

(株)JR東日本環境アクセス・JFEグループとの共同出資により、(株)Jバイオフードリサイクルを設立し、2018年から同社横浜工場で食品廃棄物のバイオガス化による発電事業を展開しています。

リサイクルの流れは、駅ビルやエキナカをはじめ、市中から一日あたり最大80トンの食品廃棄物を受け入れ、メタン発酵処理で発生するバイオガスを利用して、発電を行います。