工藤浩平
(ジェフ千葉)
&
浅野晶
(千葉ゼルバ)
京葉チーム6クロストーク第二弾は、ジェフユナイテッド市原・千葉の工藤浩平選手と千葉ゼルバの浅野晶選手の対談です。二人は、千葉県内の出身で、「地元の星」として登場していただきました。
最初は緊張気味だった2人も、“地元トーク”で盛り上がり始めると徐々に意気投合していきました。その様子をご覧ください。
では、お互いに自己紹介をお願いします。
工藤:年齢的に僕が先輩ですね(笑)。工藤浩平です。34歳、市原市出身です。ジェフの下部組織でずっと育って、ジェフでプロ選手になり、プレーしていましたが、京都サンガF.C.サンフレッチェ広島、松本山雅FCと移籍して、今年8年ぶりにジェフに戻ってきました。よろしくお願いします。
浅野:浅野晶と申します。29歳になりました。出身は千葉県の東金市です。中学校からバレーを始めて、高校は習志野高校、大学は順天堂大学です。そのあと、V2リーグ(当時)の東京ヴェルディバレーボールチームに在籍して、今、千葉ゼルバでプレーしています。よろしくお願いします。
市原市と東金市のご出身ということですが、なにか共通点などありませんか?
工藤:東金市だと、ちょっと服に目覚めたりすると千葉駅とかに行くんですか?
浅野:行きますね(笑)。服に目覚めたら、それは千葉に行きますね。
工藤:市原の人は、船橋とか東京とかに行く前に、遊びに目覚めたころの最初の入口は千葉って感じでしたね。
浅野:そうですね。千葉だったら買物すると言えば、今はなくなってしまいましたがパルコですよね。
共通点ありますね(笑)。通称「ナンパ通り」は歩きましたか?
工藤:ナンパ通り(笑)!ナンパ通りは、正直、めっちゃ歩きましたね(笑)。もちろんナンパしたわけではないけど、めっちゃ歩きました(笑)。しかし、なんでナンパ通りっていうんですかね。わからないけど、ぼくらも「ナンパ通り」って言うのは知っているので、昔からそうなんですよね。高校時代も千葉に出るのが普通でした。
浅野:ぼくも行ってました(笑)。工藤さんに会っていたかもしれませんね(笑)。
ナンパ通り:旧千葉パルコ付近から外房線高架下付近につづく通りの通称
お互いの競技についてどれくらい知っていますか?
浅野:サッカーは体育の授業でやりましたし、好きですからよくわかっていますよ(笑)。
工藤:バレーボールは、最近日本代表の試合とか見ます。でもルールがわからない時がありますね。
浅野:バレーボールは、ポイントの入り方とか、ルールがころころ変わってきましたからわかりにくいところがありますよね。今は、最初のセットから「ラリーポイント制」と言って、ボールが落ちればすぐに得点が入る形式です。
工藤:ぼくがよく知っているのは、サーブ権があったころ(笑)。なかなか点が入らなかったですよね。
浅野:そうなんです。だからその頃は、今より全然試合時間が長かったです。今、Vリーグでは、ラリーポイント制で、25点で1セットが決まります。
工藤:サーブ権がなくなったのは知っていましたが、25点というのはわかってなかった(笑)。
浅野:Vリーグは、5セットマッチで、4セット目までは25点、最終セットまで行った場合は15点で勝負が決まるルールになっています。
工藤:そうなんですね。Vリーグは見に行ったことがないからな。でも迫力ありそうですよね。
浅野:はい。生で見てもらえると迫力あると思います。
工藤:そうですよね、普通に立っていても大きな選手が、すごく跳んでるんですもんね(笑)。
浅野:サージャントジャンプで1mくらい跳ぶ選手はいますよ。ぼくは最近少しずつ落ちてきていますが(笑)。
工藤:29歳じゃまだまだでしょ(笑)。1m90cmとかの人が1mジャンプしちゃうんだから、ぼく(身長166㎝)なんか、選手の下をくぐれますよ、きっと(笑)。今度ライブで見に行きたいな。
浅野:ぼくは去年、ジェフさんに声かけていただいて、チームのPRをしにフクアリにうかがいました。試合も見せてもらいました。ぼくの父は大学までサッカーをしていたんです。その影響もあって、ぼく自身も小学校ではサッカーをやっていたんです。だから時々Jリーグは見ていました。国立競技場に試合を観に行ったことを覚えています。フクダ電子アリーナもJリーグは去年が初めてでしたけど、順天堂大学時代、サッカー部の試合の応援には来たことがありました。
工藤:順大の同級生でだれかJリーガーいる?
浅野:東京ヴェルディの上福元直人くんは同級生です。弟さんもフットサル選手です。
工藤:大分トリニータから移籍してきたGKだよね。この間、プレーオフでゴール決めそうになった。
浅野:そうです。
工藤:そうか、順大なんですね。いろいろスポーツ界で繋がりますね。
自分のチームの紹介をお互いにしていただきたいと思いますが、工藤さんからお願いします。
工藤:8年ぶりとは言いながら、小学生からジェフですから任せてください(笑)。移籍していた間もずっと気にして見ていました。
ジェフユナイテッド市原・千葉は、今はなかなかJ1に上がれずにいますが、なんといっても「オリジナル10」の一つで、前身の古河電工時代から含めて、とても伝統のあるチームです。
こんな感じでいいですか(笑)?なかなかJ1に上がれず、J2は9年になっていますが、今季こそJ1に上がるぞ!とがんばっているチームです。ちょっと薄いですかね(笑)。
浅野:千葉ゼルバは、創立6年目です。ぼくも途中で移籍をしてきたのですが、千葉市の応援をもとに、地域活動などを通してPRをしつつがんばっています。過去V2チャレンジリーグに準加盟していましたが、Vリーグの再編があり、現在はアマチュアチームとして来年のVリーグ加盟に向けてがんばっているところです。
工藤:バレーボールもV1、V2、V3、地域リーグってあるんですね。
浅野:そうなんです。リーグの構成はサッカーとあまり変わらないのではないかと思います。V1リーグのチームは企業チームで、多くの選手はバレーボールだけに集中できると聞いています。引退後も社員として会社で仕事ができるようです。
ご自身が考えるご自身の競技の魅力をお互いに紹介してみてください。
工藤:そうですね。ゴールを必死に取るところ、守るところ、といったゴール前の攻防が一番の魅力だと思います。そんなこと言ったらスポーツ全部そうか(笑)。魅力って、人それぞれ感じ方が違いますからね、ぼくの強く感じるサッカーの魅力というと、スピード感や躍動感。そこが観ていて楽しいんじゃないかと思います。
浅野:なるほど。
バレーボールは本当に瞬発系の競技です。ゴールの決まる数が少ないサッカーと違って、得点は一瞬で決まります。決めるところもそうですが、届かなさそうなボールにフライングして「拾う」のも一瞬です。そういう瞬間瞬間のプレーを見てもらえると面白いと思います。それから、やはりライブで、間近で見てほしいなって思います。スパイクなんかは迫力もありますし、人がこんなに跳ぶんだって感じます。そういうところが魅力だと思います。
ただ、ぼくは、バレーボールをずっとやってきて、バレーボールが大好きなので、自分自身のアピールポイントは「いつも笑顔」でプレーしているってところです。
工藤:笑顔!いいことですね!バレーボールって、ポイントが決まるとみんなが笑顔になる瞬間がありますもんね。あれすごくいいですね。サッカーの場合は、得点が少ないし、あんまり笑顔でいすぎると「ヘラヘラしてるなー!」って怒られちゃいます(笑)。でもいいことですよね。やっぱり笑顔の方がいいプレーができると、ぼくは思います。
浅野:工藤さんのアピールポイントはどんなところですか?
工藤:そうですね。自分で言うのは難しいけど、背も高く、体つきも大きな選手たちがいる中で、ぼく自身は、身体は大きくないですけれど、いい判断をして、そういう選手をかわすとか、大きな選手に対応するところかな。それとリズムを作れるところが売りだと思っています。あと、最近は点取れるようになってきたので、来年はゴール数でもがんばろうかと思っています!
工藤さんは独特のリズム感で「姉崎のマラドーナ」って言われてましたよね。
浅野:そうなんだ(笑)!
工藤:かなーり前ですけどね(笑)。姉崎のマラドーナ、懐かしい(笑)。
お互いクラブの草創期に加入されて、長くプレーされてきていますが、地元のクラブとしてご自身のチームに馳せる思い、みたいなものはありますか?
浅野:自分は、ゼルバに入って4年になりますが、自分の地元にバレーボールチームがなかった中で、千葉にチームができたので、出身地である地元に貢献したいな、っていう思いは一番あります。今、キャプテンをやっているのでチームの先頭に立って盛り上げていきたいという気持ちは強いです。
工藤:ぼくは、物心ついたらジェフだったという感じです(笑)。Jリーグの開幕が、ぼくがちょうどサッカー始めたころで、市原臨海競技場でジェフを見たのがすごく印象深かったんですが、ただジェフがあったからジェフっていうか、サッカーを始めて、気が付いたらジェフが身近にあって、気が付いたら試合を見に行っていて、気が付いたらジェフに入っていて、ジェフとともに一緒に育ったって感じです。ジェフに育ててもらった感じです。
工藤さんは小学校時代からジェフでプレーしてプロになった最初の選手、つまり結構、歴史的な選手ですよね(笑)。
工藤:歴史的!そういう意味ではそうですね(笑)。そうなんです。ほんとに地元で一緒に育った家族みたいなものですよね。だから、やっぱり愛着は強いですよね。
移籍してジェフを出てからしばらく時間がありましたけれど、いつも気になるチームでした。現役中に帰りたいという気持ちはありましたが、正直帰ってこれるとは思っていなかったんです。だから、(今回のオファーに対しても)すぐに「行きます!」って言いました(笑)。帰ってこれたのは、とてもうれしいです。恩返しをしたいですし、力になりたいという気持ちは強いです。
先ほど、浅野さんからキャプテンをされているというお話がありましたが、工藤さんも、ジェフでキャプテンをされていましたよね。キャプテンの苦労はどのあたりですか?
工藤:はい。ぼくがキャプテンをしていたのは2010年ですかね。J2の1年目、江尻(篤彦)監督の時です。
今は違います(笑)。現役のキャプテンである浅野さんからどうぞ(笑)。
浅野:現役キャプテンです(笑)。自分は、あまり、言葉を口に出して引っ張っていくタイプではないです。基本、プレーで、みんなに「やろうよ!」っていうメッセージを伝える感じです。あまり、しゃべるのは得意じゃないんです(笑)。チームをまとめる言葉とかをかけるというよりは、どっちかって言ったら、プレーや練習をしている姿勢で、みんなに伝えています。
工藤:ぼくも、たぶん、どちらかと言うと「キャプテン」というタイプではなかったんですが、背中で見せる感じですかね(笑)。その当時は、キャプテンになったら、(チームが)全然違う見え方をしてきました。
浅野:そうですよね。よくわかります。
工藤:そんな中で、ぼくは、性格的にビシっと言い切るタイプではなかったし、へらへらっとしていてもキャプテンぽくなくなってしまいますから、言葉というより、プレーで引っ張ろうという感じでやっていました。でも、いろんなキャプテン像があると思います。
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