1997年にデビューした観光列車「リゾートしらかみ」は、現在3編成で運行されています。白神山地に生息するクマゲラと五能線沿線の夕陽をイメージした「くまげら」、日本海の水平線と十二湖の青池をイメージした「青池」、そして今回乗車した世界自然遺産白神山地のブナ林をイメージした「橅」です。
最新の「橅」はグリーンをベースにしたボディに、生き生きと枝葉を伸ばすブナ林のデザインが施されています。車内に足を進めると、シンボルツリーの橅をはじめ、秋田県産の杉や青森ヒバなど、沿線の木材をふんだんに使った、あたたかみのある空間が乗客をお出迎え。赤やオレンジ、黄色といった暖色をアクセントにした座席がゆとりを持って配され、足元まで広々としているので、ゆったりとくつろげます。
運転席のある1・4号車には展望室があり、青森の木工品・BUNACOや曲げ木家具を専門とする秋田木工の椅子に腰を掛けて大きな車窓越しに景色が眺められます。今回は一人旅のため利用しませんでしたが、2号車はテーブル付きの4人掛けボックスシート。席は半個室のような仕様になっていて、座席をフルフラットにしてリラックスする家族の姿が印象的でした。子ども連れでもこれなら安心して楽しめそう!
「リゾートしらかみ」は全席指定席のため、乗車予約の際に座席位置やタイプを選びます。一部区間では進行方向がスイッチしますが、日本海沿いの景色をのんびりと眺めたいのなら海側のA席がオススメ。ちなみにボックスシートは、すべて海側に設置されています(海側はA席とD席)。しかしながら車両内はすべて開放的な大窓なので、山側の席であっても十分に景色を楽しむことができるのでご安心を。乗車中は展望室の利用が自由にできるので、譲り合ってぜひ利用してください。