CHALLENGE チャレンジ制度

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05

INTERVIEW 5
海外体験プログラム

05 INTERVIEW 5 海外体験プログラム 神﨑 美帆子 2006年入社(エリア職)

INTERVIEW5

海外体験
プログラム

神﨑 美帆子

MIHOKO KANZAKI

  • 八王子支社
  • 豊田運輸区
  • 2006年入社(エリア職)

ABOUT

社員に海外での生活体験の機会を与えることを通じて、語学力のレベルアップとともに精神的な逞しさ、オープンな視野とマインドの醸成を図ることを目的として2013年度に新設された制度。ヨーロッパ、北米、アジア、オセアニアなど派遣先は世界各地域にわたり、約3ヶ月間、現地の語学学校に通い語学力向上に取り組むとともに、現地企業の訪問や、フィールドワークなどの活動を行う。

13人ほどの少人数制のクラスで、現地の学生たちと共に学ぶ。

13人ほどの少人数制のクラスで、現地の学生たちと共に学ぶ。

運転士として中央線の東京~大月間を中心に乗務する中、海外からのお客さまが年々増えているのを感じていました。東京駅までの乗務が終わり、ホームを歩いていると、海外からのお客さまに話しかけられ、うまく応対できずに戸惑うこともよくありました。私が海外旅行中に困ったとき、現地の人に助けられたことを思い出すと本当に申し訳なく、何とかしたいと思っていた頃に知ったのが「海外体験プログラム」の募集でした。上司に相談すると「挑戦してみなさい」と励まされ、選考面接の練習にまで付き合っていただきました。そうして書類選考(作文など)と面接を無事通過し、短期留学をすることになった先はカンボジアの英語学校。「英語を学ぶのにカンボジア?」と、最初に聞いたときは確かに疑問に感じました。

しかし、JR東日本からの留学生6人とほぼ同数のカンボジア人学生という少人数制のクラスで一緒に学ぶことで、語学だけでなく異文化の理解や接し方も身につく、とても密度の濃い3ヶ月間になりました。
2017年1月からの短期留学で私が受けたプログラムは大きく2つのパートに分かれていて、1つは平日9~15時の英語の勉強。もう1つは15時以降の、現地に進出している日系企業の課題分析と対応策の検討・立案を行うビジネス研修でした。実際に日系企業へのヒアリングも行ったのですが、「カンボジアの人たちの生活をもっと良くしたい」という熱い想いを持って仕事をしている方が多く、自分の仕事への姿勢もこうでなければと刺激を受けました。

大きな刺激を受けた、カンボジア人学生たちの前向きさ。

大きな刺激を受けた、カンボジア人学生たちの前向きさ。

鉄道の運転士は、安全を第一に、法令や内規により、細かいルールが定められており、決められたことを確実に実践するのが最大の使命です。自己流のやり方でルールを逸脱したら安全を保つことができません。そうした環境で仕事を続けてきたからこそ、自分たちで課題を考え答えを見つける海外体験プログラムでのビジネス研修は、私にとってとても新鮮な経験でした。そして、何事にも目的意識を持って取り組むことの大切さに気づきました。さらに刺激を受けたのは、カンボジア人学生たちの前向きさ。18、19歳の若者たちが皆、今回の英語の勉強を含めもっと色々な経験がしたい、社会に出たらさまざまな仕事をして自分を成長させたいと熱く語ります。

せっかくの機会だから日本のことを教えてほしいと言われ、私たちも彼らからカンボジアのことを教わり、クメール語(カンボジア語)も挨拶程度ならできるようになりました。
以前の私は、失敗を怖がって海外からのお客さまとの応対に戸惑っていたのだと思います。留学から戻った後は、東京駅のホームで何か困っていそうな外国の方に気がつけば、こちらから声を掛けられるようになりました。語学に自信を持ったわけではありません。きれいな英語でなくても、気持ちを伝えようとすることが大切だと気づきました。また普段の仕事でも、今の自分に必要なのは何かや、この先どうなりたいかを考える目的意識を持つようになりました。3ヶ月間という短い期間ではありましたが、海外体験プログラムでは本当に多くのものを持ち帰れたと思っています。

NEXT CHALLENGE

海外体験プログラムから戻って2年ほど運転士を続けたあと、2018年11月から運転士の指導担当になりました。新人運転士の育成や、すべての運転士が定期的に受ける訓練および添乗指導が主な仕事です。日頃の運転は運転士1人で行っているので、基本動作を守っているつもりでも個人のクセのようなものが出ることがあります。それを指摘し修正する添乗指導は、安全を守る上で非常に責任の重い仕事だと思っています。また、海外体験プログラム以前の私が持っていた、外国の方への苦手意識もなくしたいと考えていて、ご案内に使える簡単な単語や、コミュニケーションのコツなどの勉強会を月に1回ほど職場で開いています。2020年の東京オリンピック・パラリンピックが近づいたことから、八王子支社でも乗務員へのインバウンド研修を始めました。私も積極的に参加して、英語はもちろん、中国語や韓国語なども多少はわかるようになりたいと勉強に取り組んでいます。

NEXT CHALLENGE

AFTERWORD

海外体験プログラム中はホテル生活で、休日には研修生の皆とベトナムやタイ、マレーシアなどの周辺国にも足を延ばしてきました。また、カンボジア人の学生たちと一緒に「キリングフィールド」という、カンボジアの歴史を知る上で欠かせない史跡も見学してきました。カンボジア国内の鉄道は、当時はまだ貨物輸送が主で、旅客運行があるのは金・土・日だけでした。交通渋滞や交通事故、大気汚染などの問題が深刻化しており、鉄道の重要性をあらためて感じました。

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