列車制御システム・エネルギー・情報通信
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▲電力設備の検査(エネルギー)▲信号・通信設備の検査(列車制御システム・情報通信) 列車制御システムの特徴は、現場に多く点在する設備が一体となって、日々の列車運行を支えることにあります。線路内にある設備や、それらを制御する電子機器をモニタリングし、質の高いメンテナンスを実施しています。 各種システムのデータを伝送するネットワーク設備や異常時に指令と連絡を行う列車無線設備など、鉄道事業に欠かせない多くの重要設備の機能を維持するために、定期的に検査を行っております。 設備のトラブルはお客さまに多大なご迷惑をおかけします。そのためメンテナンス分野において、トラブルを起こさぬよう日々の点検・修繕に尽力すると同時に、早期復旧に向けた応急復旧訓練や体制構築に日頃から取り組むことで、影響を最小限にとどめられるようにしています。その代表の取組みとして、復旧工具を積み込んだレスキュー車の配備が挙げられます。 設備の修繕は、古くなった設備の機能を当初の状態に戻す機能維持が目的です。同様の機能を有する設備に取り替える際は、発注に必要な設計を行います。修繕工事は主に夜間など列車の運行していない時間帯に行い、毎日の始発列車から終列車までの安全な運行を、昼夜さまざまな活動を通じて支えています。 設備のメンテナンスはPDCAサイクルに基づいて行っています。初めに検査計画を策定し、検査を行います。その後、検査結果に問題なければ次の検査計画を立てていきます。 不具合があった場合、修繕計画を策定し、修繕設計を行った後に施工を発注し、当社では主に施工管理を行います。修繕が無事に終了したら、検査計画の策定に戻ります。 メンテナンスは、統括機関(新幹線)や地方機関(本部・支社)毎に計画を定め、現業の技術センターで工事・施工管理を担当します。場所によって設備の特徴も異なるため、適切な検査計画が大切なほか、技術継承が重要な課題です。 トロリ線は電車のパンタグラフと常に接触しているため徐々に摩耗します。East-i(電気検測車)が測定したトロリ線の摩耗データを基に、道路と軌道の両方を走行できる作業車(軌陸車と言います)から架線に接近して摩耗や金具の取付状態などを検査します。 電車線路や駅等へ電力を供給するのが変電所や配電所です。そこには変圧器や遮断器、それらの機器の操作を司る配電盤があります。決められた周期毎に、機器が正常に動作するか、電気を監視する機能が正常かなどを検査することで、電力の安定供給を支えています。検 査検査計画策定施工管理設計・施工検査結果判定修繕計画策定9設備の検査トラブル復旧修繕についてメンテナンス

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