線路・土木電子パンフレット
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8 新幹線においても新しい仕事の仕組みである「スマートメンテナンス」を実現し、レール状態をモニタリングする「レールモニタリング車」(2023年度から導入予定)と、線路設備の状態をモニタリングする「線路設備モニタリング車」(2024年度から導入予定)を導入します。モニタリング装置 営業列車に線路設備モニタリング装置を搭載し、線路のゆがみや材料の状態について高頻度にデータ収集を行っています(2018年 7月より本格導入)。これによりタイムリーな補修作業や人力による点検作業の周期延伸が可能となり、社員の安全性向上や点検の品質向上にもつながっています。線路設備モニタリングは2019年に鉄道事業者で初めて国土技術開発賞「最優秀賞」を受賞しました。 リアルタイムの面的な降雨分布を把握し、その情報から将来の降雨量を予測することで、列車運行の安全性をさらに向上させる手法について開発を行っています。 JR東日本は「安全・安心」、「サービス&マーケティング」、「オペレーション&メンテナンス」、「エネルギー・環境」の4分野をテーマとしてJR東日本研究開発センターを中心に研究開発を進めています。■レールモニタリング車 従来の約2倍の測定速度でレール状態を総合的にモニタリングする新幹線専用の保守用車です。レール状態の測定速度としては国内最速となります。超音波によるレール内部の傷の発見、レール表面の凹凸や摩耗などのレール状態を総合的に把握することが可能です。■線路設備モニタリング車 線路設備の状態についてモニタリングすることを目的とした新幹線専用の保守用車で、線路設備の種類に応じて3種類の装置(分岐器モニタリング装置・軌道材料モニタリング装置・点群データ取得装置)を搭載し、線路点検や検査に活用します。武蔵野線E231系に搭載している分岐器モニタリング装置軌道材料モニタリング装置軌道材料モニタリング装置線路設備モニタリング装置(2017年11月運用開始)軌道材料点群データ取得装置での撮影画像 1km以下のメッシュで地震動の強さが示される面的地震動情報を用いて、線路に沿って地震動の強さを把握することで、地震時の列車運転規制をきめ細かく実施する方法の開発を進めています。レールモニタリング車のイメージ線路設備モニタリング車のイメージ 線路設備モニタリング装置(新幹線) 線路設備モニタリング装置(在来線) レーダー雨量を用いた降雨予測技術の活用 面的地震動情報を活用した運転規制方法の開発

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