6迅速かつ的確な発令および適切な警備気象観測装置運転規制の列車運行の安全性の向上2019年10月台風による車両浸水経営のトッププライオリティと位置づけ、「究極の安全」に向けて、災害によるリスクの低減を進めています。 自然災害の被害を受けた構造物の復旧工事および再発防止のための防災工事はさることながら、自然災害に対する弱点箇所を抽出し、被害を未然に防止する防災工事を行っています。降雨防災対策■降雨による土砂崩壊■防災情報システム防災情報システム(PreDAS) PreDAS▶Prevention of Disaster Alarm System■洗掘による橋脚倒壊 現在、JR東日本ではプレダス(PreDAS)と呼ばれる防災情報システムが稼動しています。沿線に設置した地震計、雨量計、風速計などによって得られた観測データに基づく危険指標に対して決定しきい値を設けて、自然災害が発生する恐れのある箇所に列車が侵入しないよう、列車の運転中止や速度規制(運転規制)の判断を行っています。運転規制情報洗掘対策観測データをリアルタイム送信■落雪による運転支障■風による運転規制等■車両疎開判断支援システム 2019年台風19号で千曲川が氾濫し、長野新幹線車両センターの車両が浸水しました。車両留置箇所が河川氾濫により浸水する前に車両を疎開させるためには、事前に河川氾濫を予測する必要があります。 そこで、数時間程度先までの予測方法に、現在公開されている「河川水位」や「流域雨量指数」の予測値を利用することにしました。一方で、車両疎開の計画立案や車両移動には数時間以上必要な場合があるため、1日程度先の予測方法として、当社独自に気象庁が配信する39時間先までの雨量の予測値を用いて算出する「流域降雨量」を用いる方法を開発しました。また、これらを表示し基準値を超過した場合にアラームが鳴動する「車両疎開判断支援システム」を構築しました。事前に氾濫を予測し車両を疎開させるシステムの構築6時間先までの河川水位を受信6時間先までの流域雨量指数(洪水危険度指標)を受信39時間先までの流域降雨量を受信車両疎開判断支援システムの概要雪害対策(なだれおおい)防風柵の設置
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