JR東日本の建築 ARCHITECTURE OF EAST
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16JR東日本管内で初めてCLTを構造体に採用した駅舎である。松本の丘陵地の「山と谷が織りなす風景」をコンセプトとし、周辺の山並みに調和しつつも、駅前広場に大きな庇を突き出すことで山のダイナミックさを表現した。外観色は松本城の白と黒を基調とし存在感を強調し、内部空間はCLTの表しとし木の温かみを表現した。CLTパネル構造の特徴として、柱や梁を無くすことができ、すっきりとした大空間が創出されている。格子天井は千葉県産の杉が原料のLVLで構成し、格子側面の板目模様が九十九里浜に打ち寄せる波の綾を思わせる。波をイメージした3次元曲線の天井と、その■間から見える古い小屋組みから、駅舎の歴史と町のアイデンティティを感じさせる。震災復興を進める福島県双葉郡■葉町からの協力依頼を受け、橋上化と自由通路の新設を行った。パンチングメタルを用いて風景を透過させるとともに、地域のランドマークとなるよう■葉町を想起させるドットデザインを施している。南松本駅上総一ノ宮駅竜田駅地域に生きる駅

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