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JR東日本からのプレスリリースを年度別に掲載しています。(JR東日本広報部)
平成11年2月2日


コンピューター西暦2000年問題への対応について

当社は、西暦2000年問題への対応を経営上の重要課題として位置づけており、万全を期すよう全社を挙げて対応に取り組んでまいりました。
西暦2000年問題への対応は、当初の計画通りに進んでいます。
これまでOA委員会で実施してきた進捗状況の管理を主体とした体制から、模擬テスト等の最終確認や危機管理計画(コンティンジェンシー・プラン)の策定についても行う体制とし強化を図ります。

1.西暦2000年問題についての基本スタンス


 当社は鉄道事業や生活サービス事業など様々な業務分野で、多くのコンピューターシステムやマイクロコンピューターを搭載した設備・機器を使用しています。これらの中には、西暦2000年問題を抱えているものがありますので、2000年を迎えても業務が滞ることのないよう、西暦2000年問題への対応を経営上の重要課題として位置づけ、全社を挙げてその対応に取り組んでまいりました。

2.西暦2000年問題への対応状況


 対策の完了時期は、原則として、重要なシステムについては99年6月としています。一部、輸送総合 システムのように現業機関に設置している端末を取り替える作業が残るため、9月となるものもありますが、影響の度合を勘案し対策の前倒しを行うなどリスクの軽減を図っていきます。その他のシステムについても対策を進めており、99年11月には社内の全ての対応を完了する予定です。
主なシステムの対応状況は次の通りです。


(1)指定券・乗車券類の販売
 座席予約システム(鉄道情報システム(株)が開発・運営)をはじめ乗車券販売システムは模擬テストを含め対応が完了しています。ただし、定期券システムは更新を行っており99年5月に使用開始の予定です。またビューカードのシステムは99年8月に対応を終える予定です。


(2)列車の運行管理
 東京圏に導入されている輸送管理システム、その他の線区に導入されているPRC(自動進路制御装置)は線区別に対応作業を進めており、99年6月までにはほとんどの線区で改修を終え、最終的には9月までに対応を終える予定です。新幹線の運行管理システムについては99年3月までに対応を終える予定です。


(3)電車への電力供給
 在来線については99年3月、新幹線については99年9月に対応を終える予定です。発電所の制御システムは99年5月に対応を終える予定です。


(4)マイクロコンピューター(マイコン)搭載設備・機器
 日付を持ったマイコンを使用している場合、基本的には改修が必要となります。自動券売機、自動改札機などは既に対応を完了しています。電子連動装置については、連動本来の機能には問題がありませんが保守用の履歴情報表示機能についての改修を99年9月までに行います。なお、車両には多くのマイコンを搭載していますが、運行制御機能には問題のないことを確認しています。

3.今後の課題


 2000年の日付での模擬テストを含め必要な試験を実施しますが、社内・社外での2000年問題に起因するシステム停止、誤作動など不測な事態が生じた場合を考慮し、危機管理計画(コンティンジェンシー・プラン)を策定中です。
 また、体制面については、「OA委員会」で実施してきた進捗状況の管理を主体とするこれまでの体制から、模擬テスト等の最終確認や危機管理計画策定についても行う体制とし強化を図ります。具体的には、2月に鉄道事業本部長(原山副社長)を対策本部長とする「コンピューター西暦2000年問題対策本部」を併せて設置しました。
 なお、西暦2000年問題に対する取組み、経緯、進捗状況などについて、既に昨年の12月に報告をさせていただいております。今後も広く皆様にご理解をいただくために、インターネット・ホームページなどを通じて対応状況などをお知らせしていく予定です。