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JR東日本からのプレスリリースを年度別に掲載しています。(JR東日本広報部)
平成11年2月2日


「安全計画21」について

当社は会社発足時から「安全」を経営の最重要課題として位置づけ、2度にわたる5ヶ年計画等を経て、総額約1兆円にのぼる安全設備への投資や、社員一人ひとりの自主性を尊重したさまざまな取り組みを行なってまいりました。この結果、鉄道運転事故の件数は昭和62年度の半数以下に減少するなど、安全性は着実に向上してきております。
そこで、この安全性をさらに高めるため、平成11年度から5ヶ年にわたって実施する総合的な安全計画として、「安全計画21」を策定しました。

1.「安全計画21」のねらい
    21世紀への大きな変化に対応し、社会の信頼に応える「安全計画21」
    「安全計画21」は、お客さまの価値観の著しい変化、技術の進歩、社員構成の大きな変化等にも的確に対応するとともに、企業の自己責任に基づいた行動が強く求められている今日、組織のすみずみにまで自主自立の行動が浸透していくことを目指しています。このため、「お客さまの死傷、社員(協力会社社員含む)の死亡事故“ゼロ”」を目標として、5年間で約4000億円にのぼる安全設備の計画的整備など、一段と安全性の高い鉄道システムづくりに取り組み、社会的使命とお客さまの期待に的確に応えてまいります。
     
    社員一人ひとりの自律的な行動がつくり上げる「安全計画21」
    「安全計画21」を具体的に進めていくために、社員一人ひとりがこの計画の主旨を十分に理解し、自らの役割を認識したうえで、安全性の向上の実現に自ら参加し、さらなる挑戦をしてまいります。

2.「安全計画21」の概要

    「安全計画21」では、これらの目標を達成するため、次の4つの柱を中心として取り組んでまいります。
(1)安全設備の重点整備
    列車衝突事故防止対策 保守作業時の安全確保対策
    駅ホーム、踏切での事故防止対策 災害による事故防止対策
    列車運行管理システムの充実 基幹設備の計画的な取替
    技術開発等による新たな安全設備の充実(車両ドアの誤開扉・戸挟み事故防止等)
(2)安全のレベルアップ
    安全性の向上とあわせ、安定した輸送を確保し、さらに安全をレベルアップ
(3)変化への的確な対応
    列車運行システムの変革(駅を介さない列車運行システムづくり、乗務員への情報提供方法の改善、指令員の役割増大への対応)
    若手社員の育成
    技術継承と新技術への対応
(4)安全風土の再構築
    的確な原因究明と再発防止策の強化
    教育・指導・訓練の充実
    社員一人ひとりの自律的な安全行動