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JR東日本からのプレスリリースを年度別に掲載しています。(JR東日本広報部)
平成10年10月30日


新幹線早期地震検知システムの使用開始

JR東日本では、震災対策の一環として東北・上越・長野新幹線の地震計を「P波検知地震計」に改良するとともに、日本海岸にもP波検知地震計を新設し、11月1日から「新幹線早期地震検知システム」として使用開始します。
P波検知地震計により、より早く地震を検知し列車を停止させることができます。
日本海沿岸に地震計を新設したことにより、日本海沖からの地震に対しても早期に検知し列車を停止させることができます。

1.新幹線早期地震検知システムの導入
 (1)
新幹線地震計をP波検知地震計に改良
東北・上越・長野新幹線には、開業時から沿線に約20km間隔で地震計を設置しているほか、太平洋沖で発生する大規模地震をいち早く検知するために、三浦、銚子、金華山、宮古などの海岸にも地震計を設置しています。
今回、既設のS波(Secondary-wave)地震計の地震検知機能に加えて、S波よりも早く到着するP波(Primary-wave)も検知可能なP波検知地震計に全ての箇所を改良しました。
 (2)
日本海岸地震計の設置
最近、日本海中部地震、北海道南西沖地震と相次いで発生していますが、これら日本海で発生する大規模地震に対応するため、新たに日本海沿岸5箇所にP波検知地震計を新設しました。
 (3)
地震計集中監視システムの導入
地震計の稼動状況や、万が一の故障に対応するため全箇所を集中して監視する地震計集中監視システムを導入しました。
2.新幹線地震早期検知システムの効果
 (1)
初期微動(P波)を検知することにより、より早期に新幹線列車を停止することができるようになり安全性が高まります。
 (2)
沿線にもP波検知地震計を設置したことにより、沖合いからの遠方地震の早期検知に合わせるとともに、沿線で発生する直下地震に対しても早期検知が可能になります。
 (3)
地震計集中監視システムを導入し地震計を常時監視することにより、地震発生時には瞬時に地震情報が得られるほか、地震計に不具合が生じた場合もいち早く修復可能となります。



◇ 新幹線地震計設置箇所
地図