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JR東日本からのプレスリリースを年度別に掲載しています。(JR東日本広報部)
平成10年7月7日


「社員に対する暴力行為」の実態と
「暴力等の追放キャンペーン」の実施について


平成9年度における「社員に対する暴力行為」は、245件(駅社員185件、乗務員60件、前年比31件増)発生しております。
発生件数は、6年度の270件をピークに減少傾向にありましたが、9年度に再び 増加しています。
発生状況については、夜間・深夜帯のものが多く、また、飲酒状態のものが大半を占めております。
「暴力行為」については、鉄道警察隊などと連携をとり防止に努めるなか、悪質なケースは告訴する(9年度88件、前年比47件増)など撲滅に向けて毅然とした態度をとっていきます。
「社員に対する暴力行為」のみならず、痴漢・器物破損など駅・車内における迷惑行為の追放を訴えるキャンペーンを実施いたします。
キャンペーン期間中、藤子不二雄A氏のご協力を得て、漫画のキャラクターを起用したポスターを警察とタイアップして作成し、駅や列車に掲出することで広くアピールしていきます。

1.「社員に対する暴力行為」の発生件数(年度別)


2.「社員に対する暴力行為」の発生状況
発生時間は、17時から終電までの夜間・深夜帯に集中(158件、全体の64%)しているほか、 初電から12時までの午前中の発生(53件、22%)が特に増加しております。(前年比24件増)
発生場所として多いのは、改札(92件、38%)やホーム(82件、33%)などで、次いで車内(45件、18%)となっております。お客さまと直接接する機会の多い社員に対するものが多くなっています。
加害者が飲酒状態によるものが大半(166件、68%)を占めております。


3.「社員に対する暴力行為」の悪質な事例
社員がお客さま同士の喧嘩の仲裁に入り、双方に警察が来るまで事務室で待つように案内したところ、それを拒んだ片方の男性にいきなり首を締め上げられ足を蹴られた。
(打撲全治14日)
整列乗車の列の脇から無理に割り込んだお客さまに社員が注意したところ、その男性にいきなり股を蹴られた。
(裂傷全治14日)
お客さまから「自動改札の扉が閉まって入れない」との申し出があり、社員が調べたところ、落ちているきっぷを発見しお客さまにお渡しした。その後、社員が事務室に戻ろうとしたところ、追いかけてきたその男性にいきなり後ろから殴られた。
(骨折全治60日)
終電後、社員がホームに残っていたお客さまを出口に案内したところ、その男性にいきなり顔面を殴られ、回し蹴りをされた。さらに、ホーム下に突き落とされた。
(裂傷全治28日)


4.「暴力等の追放キャンペーン」の概要
ポスターの掲出
藤子不二雄A氏のアニメ「笑ゥせぇるすまん」のキャラクターを起用したポスターを掲出し、「暴力行為」や痴漢・器物破損などの迷惑行為を追放し、「駅・列車内をもっと過ごしやすく」というアピールをしていきます。
掲出箇所 JR東日本管内の各駅及び首都圏の列車内
主要駅における警戒体制の強化
鉄道警察隊などとの連携強化
キャンペーン期間
・ 平成10年7月下旬〜8月末