初期臨床研修プログラム内科コース(2025-2026年度)

プログラムの名称

本プログラムの名称をJR東京総合病院医師卒後臨床研修プログラム 内科コース(2025-2026年度)とする。

研修理念

医師の卒後臨床研修必修化にあたっては、医師が、医師としての人格をかん養し、将来専門とする分野にかかわらず、医学及び医療の果たすべき社会的役割を認識しつつ、一般的な診療において頻繁に関わる負傷又は疾病に適切に対応できるよう、基本的な診療能力を身に付ける。

研修の目標

当院での初期臨床研修においては、患者さまの病態生理に基づいて適切な治療方針を決定するという医師としての大原則を身につけるとともに、これを患者さまに説明しながら医療を進めて行くという基本姿勢をかん養する。また幅広いプライマリケアと2次救急レベルの対応能力を身につけ、各疾患の理解を深めて最善の全身管理ができるようになることを目標とする。

研修の特色

内科コースでは、将来各専門の内科医になるための基礎を身に着けることを目標とする。全身管理が十分に行える実力を養うために病棟研修を主体とし、急性期の患者を含む入院患者について、入院診療計画を作成し、患者の一般的・全身的な診療とケアを行って継続的に経過を判断していく能力を養う。また、意欲があれば心エコー、心臓カテーテル、上部内視鏡、気管支鏡、骨髄穿刺などの経験が可能である。

内科プログラム責任者

JR東京総合病院 副院長 杉本 耕一

臨床研修病院の区分

当院は、医師法第十六条の二第一項に規定される基幹型臨床研修病院として、他の病院、施設と協同して臨床研修の場を提供し、プログラムを管理する。
また、協力型臨床研修病院として、他の基幹型臨床研修病院のプログラムの研修医を受け入れる。

  1. 1当院プログラムの定員は4名である。
  2. 2当院外科コース2名及び東京大学医学部附属病院(東大病院)の協力型臨床研修病院として、最大6名を東大病院の研修プログラムより受け入れ、計12名で臨床研修を行う。

研修プログラムの内容

本プログラムは、医師法第十六条の二第一項に規定する臨床研修に関する省令の基準に沿い、当院臨床研修管理委員会下に管理され、研修期間は2年である。

※研修ローテーションはすべて4週毎で実施し、すべての研修医が研修期間の前半で必ず内科を経験できるように配置する。
なお、プログラムについては原則変更は認めない。

1年次

研修開始時から最初の4週間は志望診療科に基づき内科必修科目から委員会が指定し、病棟業務など研修開始にあたり最低限必要な知識等を身につける。5週目以降は内科24週、外科12週、救急部門12週(救急科8週、麻酔科4週)のすべて必修科目から構成される。
内科は、脳神経内科、糖尿病・内分泌内科/腎臓内科、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、血液・腫瘍内科/リウマチ・膠原病科の6部門を24週でローテートする。
外科は、消化器外科、呼吸器外科/乳腺外科、整形外科の3部門を約4週毎に12週でローテートする。

2年次

必修科目:
臨床研修制度で定められた精神科、産婦人科、小児科、地域医療研修を4週ずつ研修する。地域医療研修は渋谷区医師会プログラムで行う。精神科研修は東京都立松沢病院で行う。頻度の高い慢性疾患の継続診療を研修するため、総合診療科を4週研修する。一般外来研修については、総合診療科、小児科、地域医療研修において並行研修として行う。また、2次救急対応・プライマリケアにおける十分な知識と技術を習得するために、救急科、麻酔科を4週ずつ研修する。
また2年次に内科系(循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、神経内科、糖尿病・内分泌内科/腎臓内科、血液・腫瘍内科/リウマチ・膠原病科)を1診療科最大12週まで計16週選択し研修を行うこととする。ただし、糖尿病・内分泌内科/腎臓内科、血液・腫瘍内科/リウマチ・膠原病科は、併せて8週までとする。

選択科目:
残りの8週は上記内科系必修科に加えて消化器外科、呼吸器外科、乳腺外科、整形外科、脳神経外科・脳血管内治療科、救急科、麻酔科、臨床検査科(病理)、皮膚科、耳鼻科、眼科、泌尿器科、放射線科、形成外科、リハビリテーション科、産婦人科、精神科、小児科より選択する。原則1診療科4週までを上限とする。

地域医療

地域医療研修は下記の医療機関において4週以上行う。

  • 渋谷区医師会プログラム

【例】※ローテーション順は固定とする(原則変更不可)

グループ(1):1年次

1-4
(週)
5-8 9-
12
13-
16
17-
20
21-
24
25-
28
29-
32
33-
36
37-
40
41-
44
45-
48
49-
52
内科 救急 救急 麻酔 外科 外科 外科 内科 内科 内科 内科 内科 内科

グループ(2):1年次

1-4
(週)
5-8 9-
12
13-
16
17-
20
21-
24
25-
28
29-
32
33-
36
37-
40
41-
44
45-
48
49-
52
内科 内科 内科 内科 内科 内科 救急 救急 麻酔 外科 外科 外科 内科

グループ(3):2年次

1-4
(週)
5-8 9-
12
13-
16
17-
20
21-
24
25-
28
29-
32
33-
36
37-
40
41-
44
45-
48
49-
52
精神 総診 内科 内科 選択 内科 選択 麻酔 救急 地域 小児 産婦 内科

グループ(4):2年次

1-4
(週)
5-8 9-
12
13-
16
17-
20
21-
24
25-
28
29-
32
33-
36
37-
40
41-
44
45-
48
49-
52
選択 内科 内科 内科 内科 麻酔 救急 地域 小児 産婦 精神 総診 内科

その他の教育について

研修プログラムの一環として以下の業務を行う。

  1. 1夜間および休日休診日当直:常勤医の指導下で研修医当直を行う。
  2. 2防火、防災、消防等の災害医療訓練に参加する。
  3. 3臨床研修管理委員会の指定する講演会、講習会、研修会、オリエンテーションなどに参加する。
  4. 4CPCへ参加する。

指導体制

臨床研修管理委員会

院長、プログラム責任者、協力型臨床研修病院及び協力施設の研修実施責任者、院長の指名する院内委員、院長の委嘱する院外委員及び事務の責任者で構成される。

臨床研修管理委員会委員長 (内科プログラム責任者) : 副院長 杉本 耕一
臨床研修管理委員会副委員長(外科プログラム責任者) : 副院長 三浦 俊樹
事務責任者 : 事務部長 岩井 稔

指導医

指導医は臨床経験7年以上で、プライマリケアの指導を充分行える能力と意欲を有する当院常勤医より、臨床研修管理委員会が任命する。また、各1年次研修医に対しては、プログラム責任者の統括の下に編成された臨床研修スーパーバイザーチームの担当指導医が定期的面談を通して研修状況を横断的に把握・評価するとともに、精神面も含めたサポートを行う。

研修プログラム協力型病院及び協力施設

地域医療研修 : 渋谷区医師会
精神科研修 : 東京都立松沢病院

研修の記録と評価法

  1. 1研修医は自己評価及び経験した手技等について4週毎のローテーション終了時にオンライン卒後臨床研修評価システム(EPOC)の入力を行うこと。レポートについては作成したものをEPOC上へアップロードし、指導医へ評価依頼を行うこととする。
  2. 2指導医は、各週のローテーション終了後にEPOCに研修中の評価を記録する。
  3. 3臨床研修管理委員会は、指導医、研修医を対象に目標達成の成果を評価する。なお、評価についてはスーパーバイザー及び担当指導医の意見を重視し、各研修医の病歴概要、CPC記録、各種カンファランス記録、院外学術集会発表記録、カンファランス、セミナーの出席率を基に評価を行う。

プログラム修了認定

研修医の到達度の評価に基づき、臨床研修管理委員会の承認を得て、院長がプログラム修了認定証を発行する。

研修医の処遇

JR東京総合病院の規程による報酬が支払われる。社会保険等は厚生労働省の規定による。単身者は、希望により東日本旅客鉄道株式会社の独身寮へ入居できる場合がある(但し、入寮の許可要件を満たしている場合に限る)。
研修プログラム交流のため研修協力施設で研修する期間においても、当院規程による報酬と処遇がなされる。 なお、研修期間中は他医療機関でのアルバイトを禁止する。

研修終了後の進路

専門診療科を目指す卒後3年以降の専門研修プログラム(専攻医)への参加者募集は本研修プログラムとは別に行う。

研修医の募集と選抜

毎年募集要項と処遇を当院ホームページに公表し、また請求に応じて募集要項を郵送する。医師臨床研修マッチング協議会からも当院の情報を得ることができる。
応募者に書類審査、筆記試験、面接試験等を行い、研修医マッチング(組み合わせ決定)を通じて採用決定する。
2025-2026年度プログラムの定員数は4名で当院にて選抜採用する。
外科コースとの併願は不可とする。

HP  :http://www.jreast.co.jp/hospital/medical/rinsyo/