漢方外来
特色
もともと血液内科を専門としていますが、より多くの患者さんの幅広い訴え・症状に対応できる医者になりたいと考えて漢方医学の研鑽を積み、漢方専門医の資格を取得しています。総合病院で行っている漢方外来ですので西洋医学的な検査やコンサルトも垣根が低く、西洋医学的治療との併用という形で漢方医学を生かして治療を行います。したがって西洋医学的な治療の必要な疾患が隠れていないかは十分に検査しながらの漢方治療となります。
実際の漢方治療にあたってはエキス製剤を使用しますが、処方の根拠は西洋医学的な病名ではなく漢方・中医学の証に基づいた本格的なもので、種々の訴えに対して少なくとも8-9割の患者さんにおいて一定の効果を挙げています。
昨今はネット販売で漢方薬を買ってという方も多いと思いますが、全く効かない場合、ある程度効いたがもっと効果を挙げるにはどうしたらよいかとお考えの場合、また効果が出たがどうしてなのか疑問という場合などに一度受診頂いて東洋医学的な医学観に触れて頂きたいと考えます。
得意とする疾患と治療
もともと鉄欠乏性貧血の根本にある月経不順などを漢方で治療することから始めていますので、月経痛や月経時のイライラなどの訴えに対しては経験が豊富です。手術の適応にならない整形外科的な痛み、皮膚科の治療ですっきりしない皮膚症状、またもともとの血液内科の専門であるリンパ節腫脹などの治療も得意としております。症例報告のレベルですが10年以上続いた赤芽球癆という難病が漢方でよくなった例も経験しています。
ストレスに伴う頭痛や下痢・便秘などの消化器症状に対しても漢方治療が有効であることが多いです。
痛みや体の不調の元に冷えがあることが多く、これに関しては西洋医学では治療薬がなく漢方治療の独断場と考えます。
スタッフ紹介
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- 役職・医師名
- 副院長 杉本 耕一
- 得意な分野
- 悪性リンパ腫、慢性リンパ性白血病
貧血およびリンパ節腫脹の鑑別診断
骨髄増殖性腫瘍 - 認定等
- 日本内科学会認定総合内科専門医
日本血液学会認定血液専門医・指導医、評議員
日本がん治療認定医機構がん治療認定医・暫定教育医
日本東洋医学会認定漢方専門医
メッセージ
漢方治療というと昔は黙って薬を出すというイメージでしたが、この外来ではできる限り東洋医学的な理論でどのような病態であるか、そのような病態、東洋医学的に言えば証に対してどんな薬が効きそうか、を説明したうえで処方、また簡単な生活指導を行います。そして効果の有無や、もともとの訴えに対しては効果が不十分でも漢方治療でしばしばみられる別によくなった点などの経過を伺いながら患者さんと一緒に最適な治療、場合によっては西洋医学も含めた、を決定していきます。