第14回
八王子磯沼ミルクファーム篇

第13回
三鷹市
星と森と絵本の家篇

第12回
吉祥寺
井の頭自然文化園篇

第11回
八王子
八王子芸者衆篇

第10回
江戸東京たてもの園
ひじろ会&
ひじろっ子篇

第9回
国立天文台
星のソムリエ®篇

第8回
ひの新撰組まつり
実行委員会篇

第7回
高尾山
八王子森林
パトロール隊篇

第6回
国分寺 お鷹の道
おたカフェ篇

第5回
立川駅東地下道
壁画アート篇

第4回
吉祥寺 弁天湯
風呂ロック篇

第3回
八王子車人形
西川古柳座篇

第2回
三鷹特産
キウイフルーツ篇

第1回
中央線のお祭り
立川おはやし
保存会篇

ポスターにご出演いただいた方々に
お話をうかがいました。

江戸東京たてもの園は、江戸時代から昭和初期までの貴重な復元建造物が建ち並ぶ野外博物館です。文化的に価値の高い歴史的建造物を保存・展示するために、江戸東京たてもの園では多くの人々がボランティアとして活動しています。ひじろ会という定期的にボランティア活動を行っている方々のほかに、夏休み期間中に参加するこどもボランティアのひじろっ子たちも活躍中。そうしたボランティアの方々がどんな活動を行っているのか、江戸東京たてもの園、たてもの園係学芸員の髙橋英久さんに伺いました。

「江戸東京たてもの園では、平成8年ころから園内の茅葺(かやぶき)屋根の建築物内で囲炉裏(いろり)の燻煙を行ってくれるボランティアを募集し始めました。ちょうどミュージアム・ボランティアという活動が一般的に知られるようになり始めた時期です。第一回目の募集では20名ほどの方が集まりました。仕事をリタイアされた年配者がほとんどで、子どものころの体験をここで再現している方が多かったですね」

ボランティアのみなさんは、ひじろ会と呼ばれています。ひじろとは、囲炉裏を意味する多摩地方周辺の方言のこと。年度を重ねるごとに応募する人が増え、定時と団体客向けのガイドなど、活動内容も多岐に渡るようになりました。中でも注目を集めたのが『昔遊び』でした。『昔遊び』とは、名前の通り昔ながらの遊びを再現することで、風車作りやベーゴマ遊び、それ以外にも草履編みなどを子どもたちに披露したり、教えたりしたのです。

「いくら貴重な建物とはいえ、見学をするだけでは飽きてしまうお子さんが多かったんですが、『昔遊び』の実演には大喜びしてくれました。作った風車を持って子どもたちが園内を歩いているだけで、他の来園者からも注目を集め、人が人を呼ぶ効果もあったようです。しばらくすると園内の空き地で、ベーゴマを始める人が集まるようになりました。こちらが組織を作ったのではなく、来園者の間で自然とコミュニティが生まれたのです。そのうちにベーゴマだけではなく、輪回しや竹馬、羽根つきなど、行われる遊びも広がりを見せ始めました。自然発生的なコミュニティでしたので、ひじろ会はあえて主導することはせずに、見守るという役割に徹していました」

そうした中で、今度はその『昔遊び』に地域の子どもたちを参加させようという試みが始まりました。平成13年のことです。夏休みの間、子どもたちにボランティアという形で、『昔遊び』に参加してもらうことになったのです。当初は地元の教育委員会と連携を取って、そこから小学校を通じて募集を行っていました。

「子どもたちには、園内にある民家の掃除と『昔遊び』の指導をお願いしました。指導というと難しそうですが、要するに率先して遊んでもらうことです。そのスタイルは現在でも変わらず、現在でも夏休みごとに小学校3年生から6年生までの子どもを60名募集しています。大人たちのひじろ会に対し、子どもたちはひじろっ子と呼ばれています」

ひじろっ子のボランティアはとても人気があり、現在では期間中5日以上通える子供ならば地域を限定せずに募集を行っています。中には夏休みの間、ほぼ毎日通ってくる子や、毎年応募してくる子も増えているそうです。

「来園するお客様に対して何かしてほしいというよりも、子どもたち自身で感じたものをひじろっ子たちには大切にしてほしいですね。ひじろっ子というボランティア体験を通して『博物館って面白いんだ』と感じたり、『いろいろと守っていかなければいけないものがあるんだ』と思ってもらえれば」

ひじろっ子が誕生したときに活躍した子どもたちは、現在高校生や大学生になっているそうです。後輩たちの活躍ぶりが気になって、様子を見に来た子もいるそう。

「長い目で見た人材育成も、博物館が果たさなければいけない大きな役割のひとつではないでしょうか。子どもたちは、次の時代の文化の担い手です。ひじろっ子を経験した子どもたちの中から、そうしたリーダーシップを発揮してくれる人材が育ってくれることを期待しています」

DATA

江戸東京たてもの園 東京都小金井市桜町3-7-1(都立小金井公園内)
TEL 042-388-3300

営業時間
4月~9月 9:3017:30
10月~3月 9:3016:30
※入園は閉園時刻の30分前まで。
定休日
月曜日
(月曜が祝日または振替休日の場合は翌日)
年末年始(1228日~14日)
※平成2324年の年末年始の休園日は
1226日~14
http://tatemonoen.jp/

JR中央線「武蔵小金井」駅北口より バスで約5分、「小金井公園西口」下車 徒歩5

JR東日本ホームページ

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