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福島アプローチ線プロジェクト 福島アプローチ線プロジェクト

プロジェクト一例紹介 FUKUSHIMA APPROACH PROJECT 福島アプローチ線プロジェクト

MEMBERS 開発に関わるメンバーたち

  • 佐藤 健吾 佐藤 健吾 2017年度入社 担当:配電設備・設計
  • 山口 諒 山口 諒 2011年度入社 担当:変電設備・設計および監督
  • 工藤 俊祐 工藤 俊祐 2015年度入社 担当:通信設備・設計
  • 山田 慎也 山田 慎也 2015年度入社 担当:列車制御システム・監督
福島アプローチ線プロジェクト 福島アプローチ線プロジェクト

さらなる輸送品質向上を目指して

JR東日本では、輸送障害時のダイヤ復旧時間短縮を目的として、福島駅において在来線(奥羽本線)と新幹線上りホームを結ぶアプローチ線を新設するプロジェクトを進めています。
現在、山形新幹線の福島駅においては、下り2番線の1線のみで「やまびこ・つばさ」の併結編成を分離・併結しているため、上り「やまびこ・つばさ」と東北新幹線下り列車との平面交差が発生し、ダイヤ設定への制限や輸送障害発生時のダイヤ平復に時間を要しています。
今回、アプローチ線を上下別線とすることで2面の平面交差を解消し、さらなる輸送品質を高め、利便性・快適性の向上を図ります。
電気システムインテグレーションオフィス(電気SIO)では、本プロジェクトの鉄道電気システムに関する調査、プロジェクト管理、設計施工管理等を担っています。

  • 配電設備の設計者として 配電設備の設計者として

    PROJECT 01 配電設備の設計者として 佐藤 健吾

    私は東北エリアの電車線・配電・再生可能エネルギー関連工事の設計を担当する部署に所属し、新駅建設や橋上駅舎化工事、そして福島アプローチ線プロジェクトの配電設計業務を担当しています。
    本プロジェクトでは、アプローチ部に新設される分岐器の凍結防止用の電気融雪器や、新たに運用開始となる駅ホームの発車標・乗車口案内の新設を行います。設計を進めるうえでは、営業部門やメンテナンス部門と協議しつつ、お客さまにより快適に駅を利用してもらえるような設備仕様となるよう検討・提案を行い、将来にわたって利用できるよりよい設備づくりを進めています。一方で、設備への電源供給ケーブル選定のための電圧降下検討や、切替にあたってのステップ検討など、自系統だけでなく他部門の関係者と協力して取り組む課題が多くあります。プロジェクト推進にあたり関係者と定例会議の場などで課題を共有し、最適な配電設備構成を目指すことで、円滑なプロジェクト推進に努めています。
    安全安定輸送を確保しながら確実なプロジェクト推進に努め、東北・山形新幹線のさらなる利便性向上に寄与できるよう引き続き業務に取り組んでいきます。

  • 変電設備の設計者、監督として 変電設備の設計者、監督として

    PROJECT 02 変電設備の設計者、監督として 山口 諒

    私はエネルギー部門に所属しており、東北エリアの変電所等設備の設計業務と工事監督業務を担当しています。変電所は電車へ電気を供給し、事故等が発生した際には電気を遮断、事故の波及を防ぐ役割があります。変電系統は電気の基礎知識から鉄道特有の技術が必要となるため、やりがいがあり面白い分野です。
    福島アプローチ線プロジェクトでは、土木部門が建設する福島アプローチ線の新設工事を停電作業で行いますが、この停電時間を拡大することで、より安全に短期間で工事を進められることができます。今回、福島駅に隣接する変電所設備の改良を行い、他の部門と協力して停電時間の拡大を行いました。変電所設備の改良にあたっては、切換ステップの検討、設備の仕様検討、保護装置の整定検討や作業に必要な停電の確保などを行います。特に停電時間が短い現場であることから停電手配の調整や施工方法の検討に苦労しましたが、メンテナンス部門や施工会社などの関係者と打合せを何度も行い、安全を第一に施工方法や確認試験の内容を整理して着実に工事を進めることができました。個の力も必要ですが、多くの関係者との連携がプロジェクトを進めるうえでとても重要です。福島アプローチ線が完成した際には皆と喜びを分かち合えるように、引き続き責任感を持ち連携を意識して本プロジェクトを推進していきます。

  • 通信設備の設計者として 通信設備の設計者として

    PROJECT 03 通信設備の設計者として 工藤 俊祐

    私は通信設計部署に所属しており、駅構内や線路沿線の通信設備に関わる工事発注、予算管理、技術検討、社内外関係者との調整業務を主に担当しています。
    列車の安全・安定輸送を支える防災情報システムや拠点をつなぐ光・IPネットワーク等、当社の通信設備は多岐に渡るため、日々学びながら業務を進めています。
    福島アプローチ線プロジェクトでは、指令と乗務員をつなぐ新幹線列車無線装置において、電波を送受信する漏洩同軸ケーブルがアプローチ線新設箇所に支障するため、ケーブルルート切替の検討が大きな課題の一つとなりました。通常、類似プロジェクトの施工方法を参考にしつつ当該現場に合わせた施工方法を検討しますが、今回は類似事例がなく、0から検討を進める必要がありました。現場調査から始まり、ケーブル布設方法の検討、回線品質の設計・机上計算、無線局免許変更手続き、切替当日の施工管理・機能確認等、様々な場面において社内外関係者と打合せを重ねながら着実に進め、ケーブル切替を完遂できました。
    このような規模が大きいプロジェクトの中で、自分自身の意見を反映し設備を構築できることは大きなやりがいの一つです。今後もプロジェクトの先にあるお客さまへのサービス品質向上を意識して業務に励んで参ります。

  • 列車制御システムの監督として 列車制御システムの監督として

    PROJECT 04 列車制御システムの監督として 山田 慎也

    現在私は列車制御システムの工事を監督する部署に所属しており、福島アプローチ線プロジェクトを担当しています。工事監督と聞くと作業現場に常駐して工事を監督しているイメージを持たれる方も多いかと思いますが、社内の関係箇所との工程調整や施工会社との施工方法検討などデスクワークも多く、調整力と技術力の両面が求められる職場です。
    私が専門とする列車制御システムは多くの設備から構成されており、その1つ1つが安全に直結します。特に、踏切保安装置は通行者の方と密接に関係する設備です。工事により現地環境が日々変化していく過程においても踏切の安全性を確保できるように、全体工程を把握し、システムとして機能が正しく動作することをひとつひとつ確認しながら作業を進める必要があります。プレッシャーのかかる作業ですが、自らが実施した仕事の結果が鉄道設備として形になった際には、やってよかったという達成感を感じることができます。
    鉄道工事の多くは夜間に作業を進めています。日頃鉄道をご利用されるお客さまにとって、あまり身近に感じないかもしれませんが、人知れず工事を進め、鉄道を通して生活インフラを陰ながら支えています。そこに誇りをもって進められる充実した業務です。