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DIG!REPORT

はじめての東北ごはん編

東北飯

地元の人から愛される、
間違いない東北めし

この記事でおすすめするのは、心と胃袋をホッと癒やして、ご機嫌にしてくれる【東北めし】。いつも食べるごはんとは一味違った東北ならではの食材や、この地方だからこその温かな店の雰囲気からエネルギーをもらえること間違いなし。

「東北だったら、長期休暇がないと行けないのでは…?」と思っている人には、新幹線で東京から約1時間20〜30分で着く仙台や福島、寝ている間に着いてしまうくらいの青森を、隙間のお休みでも気軽に行ける旅行地としておすすめしたいと思います。

※大雨の影響でJR磐越西線の猪苗代~会津若松間は8月末まで運転を取り止め、代行バスを運行しています。
最新の運行情報はJR東日本ホームページでご確認ください。

特集1まずは、間違いない
「定番めし」をいただく

エリアに着いたらまず、誰が食べても「わざわざ来てよかった」と思える定番めしを押さえましょう。

A
生うに丼
ミニ磯ラーメン
いちご煮
種差海岸

【青森】種差海岸の絶景と
味わう八戸産のうに丼

「うにってこんなに軽やかなんだ」と、ひと口食べて驚いたのが、種差海岸付近にある「仕出し料理 波光食堂」の「生うに丼」。なんと、旬の季節でなくても通年注文可能だそうで、「鮮度を保つ加工や保存方法を長年工夫してきた、港町ならではの知恵があるんだよ」とお店の方に伺いました。

ここのうに丼は、こってり濃厚なイメージを覆すやさしい甘みとさっぱり感が特徴です。セットで注文した「ミニ磯ラーメン」も、スープをひと口飲んだ瞬間に磯の香りがふわっと広がり、自然な海の塩味や深いコクに大感激!こちらへ訪れる際は、ぜひこのセットで味わってみてもらいたいです。

さらに、もう一品注文するなら、青森の郷土料理「いちご煮」。うにとアワビの澄んだお吸い物で、赤いうにの身が野いちごのように見えることからこの名がついたのだそう。ひと口飲むと素材の旨みがじんわりと広がります(ライター・五勝出ひかる)。

B
喜多方ラーメン
店内
店内のメニュー
坂内食堂外観写真

【福島】朝からラーメン!?
「朝ラー文化」を体験

福島の喜多方エリアには、この「朝ラー」という文化があり、約60年前から朝にラーメンを食べる習慣が根付いているそう。かつて商業が活発だった関係で、早朝の農作業や夜勤明けに一杯すするのが始まりだったと言われています。

とはいえ、「朝からラーメンって重たくないの?」そう思いながら、このエリアを代表する「坂内食堂」へ。運ばれてきた一杯を見ると、澄んだ醤油スープと軽やかなちぢれ麺で、なぜだか朝からでもいけそうだと感じられるビジュアル。味わいも深いコクがあるのにあっさりしていて、スープまで飲み干せてしまいそうです。定食屋のような雰囲気の店内も相まって、うどんを食べているくらいの気軽さ。

喜多方エリアは早い時間に閉まるお店が多い一方、遅くまで楽しめるスナックも集まる町。朝から元気に観光するためのエネルギーチャージにも、二日酔いの朝にも、地元の人に混ざって、この一杯に挑戦してみては? (ライター・葵月みず)。

C
牛タン
極上芯たん定食
伊達の牛たん本舗内観

【宮城】肉厚で柔らかな牛タン
「芯たん」を堪能する

何度か食べたことはあったけれど、本場の味は違うと友人に聞いていた仙台で、「牛たんってこんなに厚くてジューシーなんだ」と感嘆したのが、名物「芯たん」でした。

訪れた店は「伊達の牛たん本舗」。こちらでは、たん元から10〜15cmほどの特に柔らかい部分「芯たん」(お店の登録商標だそう)をいただけます。今回は、その中でも人気メニューの「極上芯たん定食」と「極厚芯たん定食」を食べ比べることに!

ひと口噛むと、ジュワッと肉汁があふれる柔らかい「極上芯たん」。一方「極厚芯たん」は、噛むたびに旨みがあふれ、ぷりっとした弾力が魅力的。両方とも塩だけで食べても、驚くほど濃厚な味わい。付け添えの南蛮みそ漬けをちょい足しするのもおすすめです。

「こんなにも美味しい牛たんが食べられるなら、現地までわざわざ来る価値があるわ」としみじみ納得。戦後、仙台でフランス料理の牛たんを日本人好みにアレンジしたのが始まりだそう。麦ご飯やテールスープとの相性も抜群で、気づけば箸が止まりませんでした(ライター・合志亜希子)。

特集2地域の人に愛される
「地元めし」にも舌鼓

各エリアの定番を押さえたら、現地の人が日常で味わう一皿にも挑戦を。どのグルメスポットも地元の人で賑わっていて、より一層旅気分が深まります。

A
お刺身や馬刺し
トマトすき焼き
女将さん
せんべい汁

【青森】八戸の美食で満腹になれる
女将さんのおまかせコース

老舗ののれんをくぐると「腹いっぱい食ってって〜!」と、女将さんが満面の笑みで迎えてくれました。八戸地方の方言で気さくに話しかけてくれて、初めて入ったのに、正月の親戚の家のような不思議な懐かしさを感じられます。

八戸の美食を求めて訪れたのは、細い路地に小さな店が並ぶ「長横町れんさ街」。昭和30年代の雰囲気が今も残る横丁で、古くからもっとも歴史のある一軒が、地元の人がおすすめする「八戸のお食事処 章(あきら)」です。

メニューはなく、女将さんが毎朝市場で目利きした旬の食材を使ったおまかせスタイルで提供してくれます。この日はお刺身や馬刺し、トマトすき焼きに青森の郷土料理「せんべい汁」まで、次々とテーブルいっぱいに並びました。飲み物の持ち込みもOKという、ちょっと珍しいスタイルも面白いです。

「せっかく八戸に来たんだから」「まだあるからね!」と、店員さんがとても楽しそうに提供してくれて、気づけばお腹も心もいっぱいに。人気店なので予約は必須ですが、女将さんや常連さんとの会話もひっくるめて、また行きたくなる一軒です(ライター・五勝出ひかる)。

B
お寿司
まぐろのお寿司
八食市場寿司外観
地酒

【青森】八食センターで味わう
市場直結の回転寿司

「市場で食べるお寿司は違う!」ひと口食べて、思わずそんな言葉がこぼれたのが「八食市場寿司」。八戸・三陸沖の近海魚介を使った寿司は、市場直結だからこその鮮度が魅力で、回転寿司でまわる一皿ずつ、目の前の職人さんが丁寧に握っているのが人気の理由です。

今回いただいたのは、平日限定で人気の「福福ランチ(みそ汁付き)」。運ばれてきた瞬間にネタがツヤツヤと輝いていて、旅気分も最高潮に!ひと口食べると魚の旨みと甘みがふわっと広がります。特に八戸のまぐろは絶品です。

単品でも、三陸産のめかぶを使った軍艦や青森県産のむらさきうになど、季節によって変わるこの土地ならではのネタはもちろん、青森ブランド牛「あおもり倉石牛」の大判炙り握りといった変わり種まで豊富なメニューが揃っています。開店前から行列ができる人気店で、地元の人も観光客も肩を並べて順番を待っていました。

お店は約60店舗が並ぶ市場「八食センター」にあります。地酒やお土産も買える人気スポットです(ライター・五勝出ひかる)。

C
馬刺し
料理
お酒
店主

【福島】会津の郷土居酒屋で
名物店主にいただく馬刺し

「福島で馬刺し?」と驚く人も多いかもしれませんが、実は会津では、古くから人々の暮らしを馬が支えてきました。戦後の食糧不足や傷病者の体力回復を目指したことをきっかけに食文化として根付き、今では郷土料理の代表として親しまれているのだそう!

そんな馬刺しをいただくために、地元の人で賑わう「酒家 盃爛処」へ。桜色が美しく、ふわふわな食感の馬肉は、想像以上にあっさりとした味わい。臭みや癖は全くなく、ペロリと食べられてしまいました。脂が少ない赤身を、にんにくの効いた辛子味噌と醤油で味わうのが会津流だそうで、ピリッとした辛さも癖になります。

この店は店主自身も名物で、食事や飲み物もお任せで相談しながらオーダーすることができます。食後には特技のマジックまで披露してくれ、お腹も心も満たされる時間に。そんな人の温かさに出会えるのも、地元の居酒屋ならではです(ライター・葵月みず)。

D
植木屋商店内観
地酒
クラフトビール
植木屋商店外観

【福島】試飲しながら探す
地元愛あふれる酒屋のお土産

古き良さとモダンなデザインが融合したかっこいい「植木屋商店」。季節限定商品は冷蔵庫に、通年商品は常温でと、こだわりのある陳列で店内にずらりとお酒が並んでいます。

福島は「寫樂」や「飛露喜」、「会津娘」など、料理を引き立てる繊細な味わいの日本酒が有名で、店のスタッフにおすすめを聞きつつ、実際に試飲しながらお気に入りの一品を探す時間は格別です!

酒造とコラボしたオリジナル商品が豊富なのもこの店ならでは。手軽に持ち帰れるカップ酒も地元で造られ、カップのデザインまで地元のデザイナーが手がける徹底ぶり。赤いスタンプの「植木屋限定」が目印のお酒以外のお土産も販売されていて、福島のクリエイティブが集結しています。

日本酒はもちろん、地元醸造のクラフトビールも置いてあるので、ビール好きにもぜひ立ち寄ってほしいところ。会津の魅力をふんだんに味わえる酒屋で見つけたお土産を、自宅に帰ってからも味わえるなんて贅沢です(ライター・葵月みず)。

E
植木屋商店内観
ホヤ
うに
うに

【宮城】仙台駅近にある
活気あふれる朝市で食べ歩き

仙台駅徒歩圏内の「仙台朝市商店街」は観光客だけでなく、旅先で話したタクシーの運転手も「朝ごはんを買いに立ち寄るよ!」と言うほど、地元に愛される場所。

色とりどりの食材に目を奪われながら歩いていると、「浜伸 渡邊商店」の元気な店員さんが、見たこともないほど大きなカキを紹介してくれました。一本買いしたマグロの希少部位も購入できるのだそう。

そして、ここで人生初のホヤをいただくことに。ホヤは三陸の豊かな海で育つ、宮城を代表する海の幸で、見た目は少し個性的ながら、食べてみるとみずみずしい食感とほんのりした甘み、海の塩味が広がる奥深い味わい。「まずはそのまま味わって、そのあとお酒と合わせると甘みが増すよ」と店員さんが教えてくれました。

この仙台朝市の始まりは昭和20年頃。戦後まもなく野外に露店が並んだ「青空市場」がルーツと言われていて、もともとこのエリア自体、伊達政宗が築いた城下町として活気があり、今でもその勢いが感じられるスポットとなっています(ライター・合志亜希子)。

F
ずんだんごシェイク
ずんだの串だんご
お茶の井ヶ田
							仙台中央本店内観

【宮城】商店街を散策しつつ
楽しめるずんだスイーツ

仙台の街に数あるずんだスイーツ店の中でも、こちらの「ずんだんごシェイク」はひと味違います。クリーミーなシェイクに、インパクト大なずんだの串だんごがトッピングされており、だんごもシェイクも味わえる嬉しい逸品! シェイクの中も粒が大きめのずんだがたっぷり入っているため、食感も楽しめます。

こちらのお店は、大きな商店街に入ってすぐ、一面グリーンの外観が目を引く「お茶の井ヶ田 仙台中央本店」。テイクアウトの列には観光客以外に、商店街に立ち寄ったついでに買うという地元の人の姿も。

私はシェイクと一緒に人気の「ずんだ餅パフェ」も注文してみました。お茶屋さんならではの濃厚な抹茶のほろ苦さと、ずんだの優しい甘みが相性抜群で、仙台らしい味を一度に楽しめます。

テイクアウトはもちろんお土産コーナーも充実していて、新幹線に乗る前の買い物にもおすすめです(ライター・合志亜希子)。

WRITER

合志亜希子
合志亜希子[ライター]

静岡県生まれ、東京育ち。幼い頃から海外の文化や国際交流に興味を持ち、カメラを片手に旅をするように。カナダ留学、ニュージーランド移住を経て、日本の食や文化の豊かさを再認識。現在は全国各地を旅しながら、土地の風景や旅先での出会いを文章と写真で伝えている。近年は日本の離島巡りに夢中。フォトグラファー/字幕翻訳者としても活動。

菱月みず
菱月みず[ライター]

神奈川県生まれ。旅や地域をテーマに執筆するライター。地域に息づく文化や暮らし、人々の想いに関心を持ち、現地での取材をもとに記事を制作している。一つひとつの土地が持つ物語を丁寧にすくい上げ、読者へ届けることを大切にしている。

五勝出 ひかる
五勝出 ひかる[ライター]

旅先で出会った風景や人の想いを、文章と写真で届けるトラベルクリエイター。旅行会社勤務やマルタへの語学留学を経て、現在は全国各地の観光地を取材・発信。その土地ならではの魅力や背景を伝えるとともに、レスポンシブルツーリズムの普及にも取り組んでいる。

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