- 生産・商業
- 観光
- 東京都
2026.9.18
「第3回 JR東日本地域共創アワード」にて優秀賞を受賞した、社会福祉法人AnnBee、東京経済大学、TakaiTOCoffee、木村覚様と、JR中央線コミュニティデザインの取組みをご紹介します。
本プロジェクトでは、駅の改札窓口を単なるモビリティサービスの場ではなく、「地域の魅力に出会える窓口」として再定義しました。駅社員自らが地域の皆さまと共に開発した商品を改札窓口で常設販売し、地域資源の活用や販路拡大、地域ブランドの創出につなげています。
「地元ならではのおみやげがない」という地域の声
2024年からJR西国分寺駅の業務運営と、nonowa西国分寺という駅と複合の商業施設運営に携わるJR中央線コミュニティデザイン。「誰よりも深く地域を考えよう」をテーマとして、地域へのヒアリングを実施しました。
その中で多く寄せられたのが、「西国分寺や国分寺らしいおみやげがない」という声でした。国分寺市には、地域ブランド野菜「こくベジ」をはじめとする魅力的な地域資源が存在する一方で、それらを地域内外へ発信し、手軽に購入できる機会が限られていました。また、地域事業者や福祉団体などが持つ価値ある商品や活動も、継続的な販路確保という課題を抱えていました。
そこで、「地域ならではのおみやげをつくりたい」という住民の声を起点に、地域の多様なプレイヤーと連携した新たな地域共創プロジェクト、「にしこくおみやげプロジェクト」がスタートしました。
産・学・福祉が連携した「にしこくおみやげプロジェクト」の共創
にしこくおみやげプロジェクトでは、地域の多様な関係者がそれぞれの強みを持ち寄りながら商品開発と販売に取り組みます。
-
- ・JR中央線コミュニティデザイン
- プロジェクト全体の企画・運営を担うとともに、西国分寺駅改札窓口での常設販売を実施。地域と駅をつなぐハブとしての役割を担います。
-
- ・社会福祉法人AnnBee
- 障がい者の就労支援に取り組む福祉法人です。国分寺の地域野菜を使用したオリジナルスイーツの開発・製造を担当。地域共生社会の実現に向けて共創しています。
-
- ・東京経済大学
- 所属学生が商品開発やマーケティングに参画。地域住民へのヒアリングや販売会などを通じて、実践的な学びを通した未来の地域共創人材の育成の機会としても活用いただきました。
-
- ・TakaiTOCoffee
- 地元のコーヒーロースターとして商品開発・製造を担当。試飲会を通じて地域の声を反映した、オリジナルブレンドの開発を行いました。
-
- ・地域デザイナー 木村覚氏
- 地域らしさが伝わるロゴデザインを作成。地域ブランドの世界観づくりを担っていただきました。

改札窓口から発信する地域の魅力
本プロジェクトでは、地域資源を活用したオリジナル商品を開発するとともに、駅社員が改札窓口で常設販売を行っています。
第1弾商品として開発したのは、国分寺市の特産品「こくベジ」を使用した洋菓子「こくベジガレット」です。AnnBeeと東京経済大学の学生が連携しながら開発を進め、季節の限定フレーバーなども楽しめる、地域の特徴を感じられるおみやげとして販売を開始しました。続いて第2弾商品として、TakaiTOCoffeeと連携した「にしこくブレンド」を開発。多くの意見を取り入れながら商品化しました。
駅での販売会や試飲会などを通じて、これまで延べ1,000人以上の地域の皆さまから声をいただき、その意見を継続的に商品へ反映しています。改札窓口での販売では、駅社員と利用されるお客さまとの会話から、地域の商品や活動を知っていただくことで、駅が新たな地域交流の場として機能しています。
地域とJR東日本グループ双方に生まれた成果と今後の展望
にしこくおみやげプロジェクトは、地域事業者・福祉法人・大学・駅が連携する持続可能な共創モデルとして着実な成果を生み出しています。
地域側では、事業者の販路拡大や継続受注につながるほか、障がい者の就労支援の拡充、地域づくりに関わる人材育成にも寄与しています。JR東日本グループにとっても、改札窓口という既存の駅空間に新たな価値を創出し、駅と地域の接点を新たな事業として成立させるモデルへと磨き上げを行っています。
今後も、販売データや地域の声を活用したマーケティングの強化により、地域を代表するブランドとして「にしこくおみやげ」をさらに育てていきます。また、行政との連携により、地域外からの需要獲得や地域経済へのさらなる波及効果を目指します。
さらに、本プロジェクトで培った共創モデルを、JR東日本グループの他駅へ展開することも視野に入れています。駅を「地域の魅力に出会える窓口」へと進化させ、地域の声を起点とした産・学・福祉・行政との共創を広げながら、持続可能な地域づくりと新たな駅の価値創造に挑戦していきます。
第3回JR東日本地域共創アワード 開催レポートはこちらから
※部署・役職名等は2026年4月20日時点の情報です。

