JR東日本グループにおける内部統制

内部統制システム

内部統制システム(業務の適正を確保するための体制)

JR東日本グループの内部統制の基本的な考え方(イメージ図)

<基本的な考え方>

当社は、いわゆる内部統制について、グループ理念及びグループ経営ビジョンを適正かつ効率的に実現するための様々な取組みと位置づけています。コンプライアンス、安全・安心の確保、財政上の損失の防止、財務諸表の健全性の確保などに加え、新たな事業分野への展開などの観点も踏まえたリスクマネジメントに取り組み、グループを発展させ、その価値を高めることをめざしています。
また、リスクマネジメントについては、リスク(※)を損失回避等のマイナス要素を減らす観点から捉えるだけでなく、リスクテイクも含め、グループの価値を積極的に向上させる観点を含めて幅広く取り組んでいます。
これを踏まえ、以下のように会社法に基づく業務の適正を確保するための体制を構築しています。

(※)コンプライアンス、安全確保、自然災害等のオペレーションに係るものだけでなく、マーケットの変化や競合他社の動向及び国内外の社会・経済状況等に係るものや、新規事業に関する経営判断に係るものなども幅広く含みます。

<整備状況(体制)>

  1. (1)JR東日本グループにおける取締役及び使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制
    • 法令遵守及び企業倫理について、当社と当社の連結子会社(以下、「グループ会社」という。)で構成されるJR東日本グループの企業行動指針である「法令遵守及び企業倫理に関する指針」を策定し、具体的な行動のあり方を示すアクションプランを当社及びグループ会社の役員及び社員に周知するなど、指針に沿った企業活動の実践を図ります。
    • 当社の総務・法務戦略部は、全社横断的にコンプライアンスに係る業務を統括するとともに、JR東日本グループにおけるコンプライアンスの確保に向けてグループ会社の総務・法務部門と連携します。
    • JR東日本グループとしてのコンプライアンスに関する相談窓口を当社内及び外部に設置し、公益通報やコンプライアンス上問題のある事象についての報告を受け付けます。その際、利用者及び通報内容等に関する秘密を守り、当該通報を理由とした不利益取扱いを禁止しています。
    • 当社は、適法で効率的な業務執行確保のための内部監査体制を整えています。また、JR東日本グループにおける業務の適正を確保するため、当社からグループ会社に役員を派遣するなど経営に関与するとともに、当社マネジメント監査部がグループ会社監査を定期的に実施します。
  2. (2)取締役の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制
    • 当社は、法令及び社内規程等に従い、取締役の職務執行に係る文書を適切に保存及び管理します。取締役は、必要に応じて常時これらの文書を閲覧できます。
  3. (3)JR東日本グループにおける損失の危険の管理に関する規程その他の体制
    • 当社は、リスクマネジメントの一環として、損失の危険の管理に関する体制を構築しています。
    • 当社では、危機管理責任部署及び危機管理に関する規程を定め、問題が発生した際には、経営トップが関与しながら、迅速に初動体制を構築し情報の収集及び迅速な対応等がとれるよう危機管理体制を構築しています。また、グループ会社に対して、同様の危機管理体制を構築し、問題が発生した際には必要に応じて当社に報告するよう指導しています。
    • 当社は、鉄道の運行に関し、事故・災害等の発生に備え、迅速かつ適切な対応ができる体制並びに輸送の安全性及び安定性を向上させるための体制を整備しています。
    • 当社の取締役会は、リスクマネジメントの実効性を確保するため、定期的にその取組み状況及び今後の方針についてモニタリングを行います。
  4. (4)JR東日本グループにおける取締役等の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制並びにグループ会社から当社への職務の執行の報告に関する体制
    • 当社は、会社の効率的な事業運営を確保するため、社内規程により、各部署の権限、役割を定め、権限分配しています。
    • 当社及びグループ会社は、グループ経営ビジョンの浸透を図るとともに、その達成に向けて部門や施策ごとに具体的な計画を定め、その進捗状況については定期的にトレース等を実施するなど、施策を効率的に展開する仕組みを確保しています。また、グループ会社は、営業成績、財務状況その他の重要な情報を当社へ定期的に報告しています。
  5. (5)監査等委員会の職務を補助すべき使用人に関する事項
    • 当社は、監査等委員会の職務を補助する専任スタッフを監査等委員会室に配置し、監査等の実効性を高め、監査等委員会の職務が円滑に執行できる体制をとっています。
  6. (6)監査等委員会の職務を補助すべき使用人の取締役(監査等委員である取締役を除く。)からの独立性及び当該使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項
    • 当社監査等委員会室スタッフは、監査等委員会の職務に関して、取締役(監査等委員である取締役を除く。)・他の使用人等の指揮命令を受けません。
  7. (7)JR東日本グループにおける当社監査等委員会への報告等に関する体制
    • 当社は、取締役会規則に基づいた決議事項の付議基準を定め、適切に取締役会に付議しているほか、当社監査等委員会は、取締役会決議事項以外の重要な事項についても、取締役会及びグループ経営会議等の会議への監査等委員である取締役の出席、取締役(監査等委員である取締役を除く。)・使用人等からの聴取及び取締役の職務執行に係る文書により、その内容を確認することができます。
    • 当社監査等委員会とグループ会社監査役の間で定例の連絡会を実施し、監査に関する情報の交換を行います。
    • 当社は、JR東日本グループにおける公益通報やコンプライアンス上問題のある事象、当社マネジメント監査部によるグループ会社監査の結果について、当社監査等委員会に定期的に報告します。
    • 当社は、監査等委員会へ報告を行った者に対し、当該報告を理由とした不利益取扱いを禁止しています。
  8. (8)監査等委員である取締役の職務の執行について生ずる費用等の処理に係る方針に関する事項
    • 当社の監査等委員である取締役がその職務の執行について、当社に対し会社法第399条の2第4項に基づく費用の前払い等を請求したときは、当該請求に係る費用又は債務が当該の監査等委員である取締役の職務の執行に必要でないことを当社が証明した場合を除き、当社はその費用を負担します。
  9. (9)その他監査等委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制
    • 当社監査等委員会は、代表取締役社長及び会計監査人と、それぞれ定期的に意見交換会を開催しています。
  10. (10)財務報告に係る内部統制
    • 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するために必要な体制を整備し、運用する。
    • 前項に定める体制の整備及び運用の状況について、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に従って、事業年度ごとにこれを評価する。

リスクマネジメント

これまで会社法に基づく当社の「業務の適正を確保するための体制」及び金融商品取引法に基づく「財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制」の整備・運用を行いつつ、リスク管理体制の充実にも取り組んできました。
具体的には、当社グループを取り巻くさまざまなリスク(※)を洗い出し、その発生可能性や影響度等に基づき優先順位を付け、回避・低減策を検討・実施するPDCAサイクルを回すことにより、リスク発生の抑制及び顕在化した場合の影響の最小化を図ってきました。
しかしながら、当社グループが変革のスピードアップをめざして収益力の向上や構造改革に取り組むためには、リスクを損失回避等のマイナス要素を減らす観点から捉えるだけでなく、リスクテイクも含め、グループの価値を積極的に向上させる観点を含めた「幅広いリスクマネジメント」が重要と認識しており、当社グループのリスクマネジメントについては、安定的で適正な業務の運営の確保に加えて、グループ社員全員の成長に向けた果敢なチャレンジを支援・促進していく取組みとしました。

(※)コンプライアンス、安全確保、自然災害等のオペレーションに係るものだけでなく、マーケットの変化や競合他社の動向及び国内外の社会・経済状況等に係るものや、新規事業に関する経営判断に係るものなども幅広く含みます。

リスクマネジメントのイメージ

グループ社員の果敢なチャレンジ

内部統制は、社員の発意と意欲の伸長による新たなチャレンジがグループの成長と構造改革につながるよう支援する仕組みでもあります。当社グループでは、グループ社員による果敢なチャレンジの支援・促進を通じて、グループを発展させ、その価値を高めることをめざしています。
グループ社員の果敢なチャレンジを後押しする仕組みグループ社員が閲覧・投稿できるポータルサイトや社内SNS等のコミュニケーションツールを通じ、職場間でのアイデアの共有や好事例の水平展開などを活性化しています。
また、「変革2027」の浸透等を目的に役員が各エリアの社員と意見交換・議論を行う「変革しゃべり場」(2022年度:当社内52エリア、グループ会社・パートナー会社41社と実施)をはじめ、現場訪問等により、役員や企画部門の社員と現場第一線社員等のコミュニケーションが活発に行われており、業務改善や新たなチャレンジのきっかけになっています。
それらを形にするための仕組みとして、職場活性化につながる改善活動の推進や、アイデア実現・水平展開をサポートする制度の創設、タイムリーな表彰の実現など、さまざまな機会を用意しており、これらを通じて、グループ社員の成長に向けた果敢なチャレンジを支援・促進しています。

みんなで幕張豊砂駅をつくろう!~駅名アルファベット取付体験の企画運営~

東京建設プロジェクトマネジメントオフィス

千葉支社 京葉ベイサイドラインプロジェクト事務局

みんなで幕張豊砂駅をつくろう!~駅名アルファベット取付体験の企画運営~のイメージ

駅の建設を担当する社員と、京葉線の沿線活性化に取り組む現場社員が連携し、幕張豊砂駅(2023年3月開業)の顔となる「駅名標」のアルファベットをお客さまに取り付けていただくイベントを企画・運営しました。
ご参加のお客さまには、社員のレクチャーのもとで取付体験をしていただいたほか、工事の概要説明や、建設中の駅舎見学などのコンテンツもお楽しみいただきました。お帰りの際には、取り付けたアルファベットのレプリカ品を記念にお渡ししました。
この企画は、千葉市と連携のうえ、オリジナル返礼品として「JRE MALLふるさと納税」でも取り扱い、「一緒に駅をつくる」という一生の思い出に残るプレミアムな体験をしていただくことができました。

グループ連携で取り組む出改札機器の故障低減

JR東日本メカトロニクス(株)

八王子支社 八王子機械技術センター

グループ連携で取り組む出改札機器の故障低減のイメージ

券売機等のメンテナンスにあたり、従来は故障件数の多い駅に着目して対策を取っていましたが、逆転の発想で、故障件数の少ない駅の機器管理方法に着目しました。
故障データを分析したうえで、機器故障の少ない駅(営業統括センター)の社員と意見交換を実施し、徹底した清掃習慣や丁寧な取扱いが故障減少につながっていることがわかりました。
こうした知見をもとに、駅社員が扱いやすい清掃キットを考案して各駅へ配付するとともに、券売機清掃の教育動画を作成し、ポータルサイトや社内SNSで水平展開しています。機器ユーザー(駅社員)との対話を大切に、さらなる故障低減に取り組んでいきます。

コンプライアンス

<基本的な考え方>

地域・社会とのより良い信頼関係構築のために、コンプライアンスを企業経営の根幹を成すものと位置付けています。当社グループの企業行動指針として「法令遵守及び企業倫理に関する指針」を策定し、モビリティ、生活ソリューションなどのさまざまな業務分野において、「鉄道事業法」をはじめとする関係法令を遵守し、企業倫理に従って事業を行っています。

JR東日本グループのコンプライアンス全体像のイメージ