映画『体操しようよ』ロケ地めぐりの旅

日本でのラジオ体操開始から90周年を記念して、昨年秋に草刈正雄さん主演で公開された、映画『体操しようよ』(http://taiso-movie.com/)(菊地健雄監督)。定年退職を迎えたシングルファーザーの主人公が、ラジオ体操と出合い、個性豊かな人々との交流を通して新たな人生を歩み出すハートフルな感動作です。実はこの映画の多くのシーンが房総半島で撮影されたのをご存知ですか? ロケ地をコーディネートした南房総市役所の木戸さんと館山市役所の嶋田さんと一緒に、映画ゆかりの場所を回ってみました。

主人公の通勤駅、館山駅周辺をめぐる

映画の舞台となった南房総エリアへは、土休日運行の特急さざなみが便利。新宿駅から一本で内房線終点の館山駅まで行けます。
さて、その館山駅。映画では草刈正雄さん演じる主人公、佐野道太郎が通勤に使っていた駅として登場します。夜のシーンが多かった館山駅ですが、昼間見ると白壁にオレンジ屋根の南欧風建築が青空に映えます。

関東の駅百選にも選ばれている館山駅(西口)
道太郎が酔っぱらいに絡まれた駅前のタクシー乗り場

駅前のロータリーには、真冬だというのにポピーが咲き乱れていて、とてもきれい! 館山の年間平均気温は16℃以上なので、年間を通じていろいろな花が見られるのだとか。ロケ地をまわるなら車で行くのが便利ですが、西口には駅レンタカーがあるので利用するのもあり、ですね。

西口ロータリーにある花壇
西口を出て右側にある駅レンタカー館山営業所
三叉路のある風景を見に琴平神社前へ

次に向かったのが、海から500mほどの小高い丘の上にある琴平(こんぴら)神社前。ここは主人公の家の近所の設定で撮影が行われました。個性派俳優の片桐はいりさん演じるみどりが掃き掃除をしていた場所がこの神社手前の坂の上。神社のおやしろは小さいながらも伊勢神宮に代表される神明造(しんめいづくり)です。パワースポットでも知られる安房神社の末社にあたるので、お参りするとご利益あるかも!

琴平神社
片桐はいりさんのシーンを撮影した坂の上

琴平神社の先に、草刈正雄さん演じる主人公と、和久井映見さん演じるヒロインの家路を分ける三叉路がありました。「撮影時は、真ん中の公園の入口に赤いポストを立てて、手前にバス停を設置して撮影が行われたんです」と、嶋田さん。左側の四角い形の生垣は、館山市によく見られるマキの生垣。緑豊かな映画の印象に一役買っています。背の高い生垣が続く、実に歩きたくなる道でした。

琴平神社前の三叉路
マキの生垣
野島埼で映画ゆかりのロケ飯を食べる

次に向かったのは、南房総市にある房総半島最南端の野島埼灯台にほど近いお食事処「見晴亭」。撮影中は、映画スタッフの休憩場所になったお店のひとつです。窓側の席に座ると灯台がよく見えて、確かに見晴らしがよいですね。「海の近くで体操ができる場所として提案したら、最終的に野島埼が選ばれました」と、木戸さん。草刈さんが撮影中に食べた裏メニューを注文し、白亜の灯台と海の織りなす雄大な景色を眺めて待つことしばし……。

見晴亭
店内には草刈正雄さんとオーナーとの2ショット写真も
野島埼灯台を見晴らす景色を堪能

出てきたのは20cmほどもあろうかという大きなかま煮でした。もともと魚屋だったというご主人が地元の顔なじみのお店から仕入れた房総沖で獲れたブリを、「魚が食べたい」との撮影陣のオーダーを受けて、来店したらすぐ出せるよう煮付けにしたのだとか。

ブリのかま煮定食1,000円(要予約)
大きさにびっくり!

「今の時期は、いちばん脂がのっているからうまいよ!」とのご主人の言葉を聞いて、さっそく食べて見ると、口の中で身がほろほろととろけておいしい! こっくりとした味わいのタレと魚の旨みでごはんが何杯でも進みそう。付け合わせの菜の花のおひたしもまた、シャキシャキでさっぱり。箸休めにぴったりの味でした。

脂ののったブリが舌の上でとろけます
房総ならではの菜の花のおひたし
あじづくし定食(1,500円)

ちなみに、こちらがお店で人気のあじづくし定食。地元で獲れた新鮮なあじを、たたき、フライ、なめろうを焼いた郷土料理のさんが焼きの3つの味で食べられます。さらに小鉢も2つ付いて、ボリュームたっぷり。カメラのファインダーに収まらない!

大海原に向かってラジオ体操をしてみた!
ラジオ体操シーンを撮影した野島埼公園

おなかも満ち足りたところで、朝の体操シーンが撮影された野島埼灯台下の公園へ向かいます。白色八角形の灯台はレトロ感たっぷりで、快晴の青空によく映えていました。ここで毎朝開催されている設定のラジオ体操会に参加したことで、世代も立場も違う人々との出会いがあり、道太郎(草刈正雄)の退職後の人生は新たな展開を見せるのでした。

目の前に広がるのは大海原。水平線に向かって体操をするってどんな気分だろう?と思い、木戸さん、嶋田さんと一緒にラジオ体操をしてみました。 風の強い日でした。午後を過ぎた太陽がさざめく波頭に当たってキラキラと輝いています。深呼吸をすると潮風が体をめぐり、とっても気持ちいい! ミネラルチャージもたっぷりできました。海辺での体操、なかなかよいぞ!

嶋田さん(左)、木戸さん(右)と一緒に体操!
開放的な磯笛公園で夕陽を眺める

最後に、野島埼灯台の東側にある磯笛公園へ。ここは便利屋のアルバイトを始めた道太郎が、車椅子の外出介助をするシーンを撮影した場所。海岸線に沿って石畳が続く眺めの良い公園で、地元の人の散歩コースになっているのだとか。周辺には白浜のリゾートホテル群が並んでおり、宿泊ついでに散歩するのもよさそうです。

磯笛公園
ペットを連れている方の姿も

ちょうど黄色い光を帯びた午後の太陽が、海に光の帯を作っていました。冬のこの時期、太陽は野島埼灯台の向こう側に沈むみたい。あと少し待てばドラマチックな夕陽が見られそう。草刈正雄さんも同じ夕陽を見たのかな? ハートウォーミングな映画だけに、選ばれたロケ地もあったかい雰囲気の場所ばかり。映画を切り口に、房総の新たな魅力に気づいた1日でした。

磯笛公園から見る、野島埼灯台に沈む夕日

映画「体操しようよ」の撮影時ギャラリーはこちら(提供 千葉県フィルムコミッション)

千葉県フィルムコミッションとは…
県内の市町村との連携を図りながらロケーション撮影に関する相談・支援を実施する組織です。
千葉県の豊かな自然、多彩な街並みなどの貴重なロケーション資源を、国内外にアピールし、千葉県発の感動を与える作品づくりに協力しています。

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