KEIYO TEAM6 クロストーク Vol.15

Miku(オービックシーガルズ SEA-Cheerキャプテン)&ASUKA(千葉ロッテマリーンズ M☆Splash!!(エムスプラッシュ) リーダー)

Miku
(オービックシーガルズ SEA-Cheer)

&

ASUKA
(千葉ロッテマリーンズ M☆Splash!!)

6チームの注目選手や共通点を持つ選手・スタッフが、競技の枠を越えて様々なテーマでトークを行う、『京葉線プラス』限定のスペシャル企画「KEIYO TEAM6 クロストーク」。
第15回は千葉ロッテマリーンズのM☆SPLASH!!、オービックシーガルズのSEA-Cheerに所属する、チアリーダー同士による対談です。コロナ禍を乗り越えてきたそれぞれのチアスタイルについて、お話しいただきました。

野球とアメリカンフットボールにおける
応援スタイルの違いと共通点

──現在、チームの第一線でチアリーディングしているお2人ですが、チアリーダーになったきっかけを教えてください。

ASUKA:千葉ロッテマリーンズのダンスアカデミーに所属していたのがはじまりです。そこでダンスを教えていただいた先生が、当時M☆SPLASH!!でも活躍していた方で、一度球場に見に行った時にその姿を見て、もう単純にあこがれましたね。「私も踊りたい!」って(笑)

Miku:私は最初、チアリーダーを直接見たわけではないんですが、あるときSNSでアメフトのチアリーダーたちのダンスを見て衝撃を受けました。アメフトは春と冬に大きなボウルゲームがあり、そこで100人以上のチアリーダーが横並び一列でラインダンスを踊っていたんです。それを見て、その次のシーズンですぐにチアリーダーになるべく、トライアウトに挑戦しました。

ASUKA:それはすごい光景ですね! しかもすごい行動力。

Miku:はい。それでなんとかメンバーになることができ、アメフトのチームや試合にもどんどん興味が出てきて、あっという間に3年が経ってしまいました(笑)

──本日はチアリーダーのキャプテンとリーダーに来ていただいたので、それぞれのチームの応援スタイルなどについても教えてもらえますか?

ASUKA:マリーンズは球場が一体になるような、観客の熱い応援がものすごくて、それがプロ野球ファンのなかでも有名なんです。ですので試合ではチアリーダーによるダンス自体を際立たせるというより、私たちは試合前に球場外周やグラウンドでのダンスショーでお客様を迎えて、イニング中にダンスをしたり、または試合とは別に、球団マスコットとグリーティングパフォーマンスやイベントに出たりと、球場全体を盛り上げるためのパフォーマンスをしています。

Miku:いかにお客様を笑顔で迎え、楽しく過ごしていただけるかという点では、全く共通していますね。私たちシーガルズも、マリーンズに負けないくらい応援の盛り上がりで知られています。応援は「参戦スタイル」という、選手やお客様と一緒に戦うようなスタイルをとっていて、まさに選手やお客様と一緒になって戦うことがテーマです。例えばアメフトにはオフェンスやディフェンスに入るときに、20~30秒の作戦タイムがあるんです。そのときにお客様と一緒に選手へエールを送ったり、ディフェンスのときは「クラウドノイズ」といって、相手チームのオフェンスを惑わすために、チアとスタンドが一体となって大声や音を出したりする応援方法もあります。

ASUKA:そうなんですね。野球とは応援するタイミングが大きく違う気がします。

Miku:はい、野球は選手のプレーごとにそれを盛り上げ、応援するような感じかと思いますが、アメフトではどちらかというと、選手のプレーがよい結果につながるために応援するような、架け橋のような役割が強いかもしれないですね。

未曽有の感染被害の中で
チアリーダーとしていかにあるべきか

──さて通常はそうした応援スタイルでご活躍されてきたと思いますが、今年はご存じの通り、コロナウイルスのために応援自体がままならないような状態だったかと思います。

ASUKA:今年はすでにシーズンも終盤になりましたが、開幕のころは自宅待機を余儀なくされて、チームで練習するようなことはできなかったですね。なので、その前に録画しておいた練習ビデオなどを何度も見たり、体力が落ちないように自宅で簡単なステップや筋トレなどをして、いつでもお客様を迎えられるような準備はしていました。

Miku:私たちもそうでした。今年もルーキーが数名参加していて、応援で使う60曲もの曲をどう教えていくかが課題でした。いつもなら直接指導できたものが、週2回の練習日にオンライン上でひたすら教える形のみとなってしまい、私たちより彼女たちのほうが大変だったと思います。

ASUKA:すごくわかります!M☆SPLASH!!にも新人がたくさん入ってくれましたが、やはり通常に比べたら練習が全然できなかったので、最初はパフォーマンス面でどうまとめていくか、とても苦労しました。

──コロナ禍で、今年の応援方法は通常とどう違ったのですか?

ASUKA:シーズン当初は無観客試合で、選手も私たちもとてもさみしい感じがしたのですが、リモートチアラー(リモート応援システム)を使って試合を盛り上げていたりしました。お客様がスマホ専用サイトから応援ボタンをタップすることで、会場内に設置したスピーカーから拍手や歓声などをリアルタイムで選手に届けることができ、だいぶ心の支えになったかと思います。
観客数制限で試合観戦ができるようになってからは、これまでのようにお客様と触れ合えないぶん、球団マスコットとのグリーティングを積極的に行ったり、来ていただいたお客様とアイコンタクトで交流したり。間接的になりますがSNSを例年より活用して写真投稿やダンスの動画投稿数を増やすなど、画面越しながらコミュニケーションを少しでも多く図れるように心がけていました。

Miku:いつもの応援ができないからリモートチアラーを導入しようと考えています。スマホをタップして「ディーフェンス」などの音声をフィールドに届けるのですが、大声を出さないという観戦ルールを守りながら、シーガルズらしい応援ができるのかなと考えています。ただ今年については感染予防のため、これまでシーガルズの応援で大切にしてきた「声を出す」「立ち上がる」「タオルを振り回す」といったスタイルが取れなくなってしまいました。ですから先ほどのクラウドノイズなどはできないので、手拍子や足拍子で応援します。あとは、応援の時に掲げるボードが結構活躍してくれると思いますね。これはお客様に手拍子してほしいときに、「クラップ」などと書かれたボードを出して、それでタイミングなどを合わせていきます。
アメフトのXリーグは例年より短いシーズンが10月24日に開幕したばかりで、私たちは初戦がこれからなんですが、観客が少ない中でASUKAさんはどういうふうにモチベーションを維持していたんですか?

ASUKA:やはり緊急事態宣言が解除となるまでは、なかなかメンバーが集まることもできなかったので、みんな状況は同じだと分かっていながら、気持ちを一つにしていくことは簡単ではないなと思っていました。その分オンラインでのミーティングを増やし、チームのことを共有していって意識や目標を一つにできるように工夫していましたね。例えばM☆Splash!!公式インスタグラムをリニューアルするときに、その見せ方や伝え方をどうすべきか、写真や文章をみんなで考えてアップしていました。とにかく同じ目標に進むということがモチベーションになったので、それはシーズンに入ってからも続いています。

Miku:私たちもこれまで長く開幕を待ち望んでいて、SNSは相当有効なツールとして活用していました。ちなみにSEA-Cheerの応援は、アメフトを初めて観戦する方でも楽しく見ていただけるように、「ワクワク」をキーワードにしているんです。でも、そのワクワクさせるようなモチベーションを私たち自身が保つにはオンラインミーティングだけでは厳しくて……ようやく11月のチームの初戦に向けて集まって練習ができるようになり、ほっとしています。

ASUKA:モチベーションが下がり、オンラインのみでつながるような状況で、意見がスムーズにまとまらないとか、もどかしいことはありませんでしたか?

Miku:やはりSEA-Cheerはアマチュアの立場でもあるので、普段私はVITA BASE(オービックシーガルズがサポートしているスポーツクラブ)のスタッフとして、ほかのメンバーも社会人として働いていて、OLや銀行員、学校の先生など様々な顔をもっています。それだけ立場の違う個性豊かなメンバーが集まっているので、応援するときに流す曲をどれにするかなどで、よく話し合いをします(笑)。

ASUKA:私たちも応援の際に手に持つポンポンの位置や向きをどうすべきなのかなど、実際に集まって話していたらスムーズに決まるところで話し合うことはありましたね。細かなことかもしれないですが完璧なダンスのためですし、またお客様やチームのことを考えてのことなので、まあ仕方ないですけどね!

競技の枠をこえて
今後チアリーダーにできること

──お2人ともキャプテンやリーダーとしてチームを引っ張っていく立場ですが、今後の目標などについて教えてください。

Miku:私は初めてキャプテンという立場になったこともあり、トップダウンで全員を引っ張っていくという形ではなく、むしろ全員がキャプテンシーを持って取り組んでいます。ほかのメンバーの意見をどんどん取り入れて、全員の意見をまとめるのが私の役割だと思っています。まずはそれを守って、皆さんに笑顔を届けたいですね。そして、チアとスタンドが一体となって選手にエールを届け、勝利に貢献できるようにしたいです。

ASUKA:私も同じく、まずはみなさんに笑顔になっていただきたいですね。とにかく私たちのパフォーマンスを通して元気になってほしい、来てくれた人に楽しんでもらいたいという思いがより強かった年でした。なかなかいつも通りにいかないことばかりで、手探り状態だったのですが、リーダーとしてというより、みんなで乗り越えてきたような感覚です。来年も地元千葉のために頑張りたいです。

Miku:そうですね!同じ千葉のチームとして県全体を盛り上げたいです。いつか競技の枠を超えて、M☆SPLASH!!さんとコラボしたいですね。

ASUKA:いいですね、アメフトを見に行きたいです!

Miku:ぜひぜひ!私もZOZOマリンスタジアムに行きたいです。

──本日は有難うございました。

プロフィール

ASUKA/千葉ロッテマリーンズ公式チアパフォーマーM☆Splash!!リーダー

千葉県千葉市出身
在籍6年目

Miku/ SEA-Cheerキャプテン

神奈川県出身
A型
1月25日生まれ
在籍3年目