秋田県内でも有数の歓楽街、通称・川反は、秋田市大町の旭川沿いに位置し、南北に長く続く通りに多くのお店が軒を連ねています。「川反」の歴史は明治19年の俵屋火事が転機とされ、この火事で消失した芸者屋や飲食店が、次々と町人の町であった川反に移転し、歓楽街・川反の始まりとなったと言われています。明治末期から昭和初期にかけて、戦争特需などを背景にして栄華を誇り、川反芸者などは県外から訪れた人々によって全国でも評判になったそうです。そして現在に至るまで、川沿いの川反通り、五丁目橋を渡った先の横町通り、赤れんが館通りを中心にさまざまな飲食店などが生まれ、秋田市の夜の街を明るく照らしてきました。
時代の流れやコロナ禍でかつてのにぎわいに陰りが見えてきていますが、長く愛される老舗はもちろん、新たなお店も生まれ、今なお飲み会となれば真っ先に候補に上がるエリアであることは変わらず、美酒の国・秋田で生まれた呑んべえたちにはなくてはならない場所に思えます。
歴史の風情と、新しい風が混在する街並みを、美酒に酔いながらぜひ散策してみてください。