弘前公園(弘前城)は、「日本三大桜名所」のひとつに数えられ、国内外から例年約200万人が訪れます。
弘前公園の桜の歴史は古く、江戸時代までさかのぼります。1715年に、津軽藩士が京都から持ち帰った桜を城内に植えたのが始まりと言われているそうです。時代が明治に移ると、廃藩によって荒れ果てた城内を見かねた旧藩士が自費で桜を植樹しました。当時は明治維新後の動乱期で、「城を行楽地にするとは何事か」と苗木が引き抜かれるなど、一部では反対の声もあったようです。反対の動きがありながらも、植樹は続けられました。大正時代になると明治期に植えた桜が見事に咲き誇るようになり、1918年には弘前商工会が主催となって現在の「弘前さくらまつり」の前身である「第一回観桜会」が開催されました。その後、太平洋戦争などで一時中断した時期もありましたが現在まで開催されています。
公園内には多数のフォトスポットがあります。西濠に架かる春陽橋は、園内で最長の橋です。西濠を挟んで両側には多くの桜が並びます。夜間になると、ライトアップによって桜の花と橋が水面に反射し、幻想的な景色が現れます。