弘前駅前・弘前公園周辺の話題のお店を巡る旅 弘前のホットなスポット 代官町、緑町へ【雑貨編】弘前駅前・弘前公園周辺の話題のお店を巡る旅 弘前のホットなスポット 代官町、緑町へ【雑貨編】

代官町の人気のセレクトショップを訪ねて

弘前駅前や弘前公園(史跡 弘前城)周辺の弘前市代官町や緑町は、食や雑貨のおしゃれな店が点在する弘前きってのホットなスポット。青森県内外からお客さまが訪れる人気の4店を訪ねました。その模様を前編、後編の2回に分けてお届けします。
前編の「雑貨編」として今回ご紹介するのは、セレクトショップ「green(グリーン)」と、“雑多屋”「bambooforest(バンブーフォレスト)」の2店です。
作り手とお店の方の思いがあふれる、さまざまなアイテムに出会えました。

使い心地が良く、環境にも優しい商品を

店内
つがにゃんつがにゃん
白を基調に木目のナチュラルな雰囲気を活かした店内。
こぎん刺し
店のオリジナルを交え、「こぎん刺し」の商品をさまざま販売しています。

はじめに訪れたのは、「人と地球に優しいもの」をテーマにした代官町のセレクトショップ「green」。店内は、白を基調とした木目調のインテリア。一人でもふらりと立ち寄りやすい温かな雰囲気が印象的でした。
取り扱う商品は、器、衣類や靴、肌への優しさや地球環境に配慮した日用品、化粧品や調味料など。
特に目を引くのが、青森県の津軽地方に受け継がれる伝統の刺し子技法「こぎん刺し」の商品。麻布に木綿の糸を一針一針刺して布を補強したものです。江戸時代、弘前を中心に農民たちの冬仕事として広まりました。刺し子を施すことで布が厚く丈夫になり、より温かさを保てるようになるため、津軽の厳しい寒さを乗り越える暮らしの知恵でもありました。当時の津軽の農民は、麻布以外の着物の着用を禁じられていたそうです。

現代の暮らしに合う民芸品、工芸品を販売

小林小百合さん
深緋色のこぎん刺しのポーチを手にするgreenの小林小百合さん。「こぎん刺しの美しさをぜひ見にいらしてください」
店内
あきたこまちちゃんあきたこまちちゃん
津軽金山焼や木工製品、竹のざるやかご、わっぱなど、美しく使い勝手の良い工芸品、民芸品がずらり。作り手が分かるハンドメイドの逸品です。
店内
服や靴、タオルなどの販売も。生地の手触りや着心地の良いアイテムがそろいます。
green
洋館風の建物の一階にお店があります。

店内には、昔ながらの黒や赤の配色のこぎん刺しのほか、「やわらかい印象を意識した」という明るい黄色や緑などのオリジナル商品も。伝統の技法を守る「弘前こぎん研究所」の職人さんがたまたま店の常連だったことから、greenの店主・小林久芳さんが声をかけ、職人さんと相談しながら現代の暮らしに合うオリジナルデザインのこぎん刺しを開発するようになったそうです。伝統模様が美しい、ポーチ、がま口、ティッシュ入れ、カード入れ、しおり、アクセサリー、トートバッグなど、さまざまな商品を販売しています。
他にも、津軽金山焼、あけびの籠、漆塗りのテーブルウェアなど、使い勝手の良いセンスが光る民芸品、工芸品を多数そろえています。
店主の小林さんは「民芸品、工芸品を含め、天然素材のものやどこで誰が作ったのかストーリーが分かる商品を中心にセレクトしています。大量生産の商品を売って終わりではなく、環境負荷が少なく、作り手が見える商品をお客さまに届けていきたい」と話します。
使って心地良く、サスティナブルでもある素敵な商品に出会えるお店です。

データ

安心・安全の厳選した商品がずらり

bambooforest
通り沿いに面したシックな雰囲気の店構え。ドアの向こうに、さまざまな商品との出会いが待っています。
店内
棚一面に並ぶ調味料の数々。全国から取り寄せる安心安全の食品です。
店内
反対側の棚一面にも調味料や麺類、お菓子、お茶などが所狭しと並びます。竹森さんいわく「今日は商品が出てしまって少ないほう。普段はもっとあるんですけど」。

続いて「green」の隣にあるお店へ。こぢんまりとした店内に、調味料や麺類、ジャムなどの食品、器、衣類、本、木のおもちゃ、地元弘前のキャンドル作家や染色・アクセサリー工房の作品、ナチュラルワインやクラフトビールまで、所狭しと商品が並んでいます。
ここは、小さなお子さんからご年配の方まで幅広い年齢のファンを持つ雑貨屋「bambooforest」。店主は、髭がトレードマークの竹森幹さん。店名の由来、分かりすいですね。
自称、雑貨屋ならぬ「雑多屋」とのことですが、ただ種類が豊富なだけではありません。竹森さんご自身が原料や製法などにこだわり、全ての商品の味や使い勝手を確かめたもの。特に食品は「体に良いもの。美味しいもの」にこだわり、竹森さんとご家族が食べて納得した選りすぐり。「新しい商品が入ると毎回うちの子どもも試食しています(笑)。大人も子どもも安心して食べられるもの、なおかつ美味しい自然食品などを全国から取り寄せています」と竹森さん。特産のニンニクを使った調味料や、温泉熱で発酵させた味噌や醤油など青森県内産の商品も販売しています。
独自の幅広いセレクトが話題を呼び、最近はメディアに取り上げられることも増えているとか。その影響で今や全国のメーカーから取引きのオファーが入るそうですが、「どんなに体にいいものでも試食して自分たちが納得できなければお断りしています」と竹森さんはきっぱり。

地元作家の作品やお酒の販売も

YOAKE no AKARI
ユサにゃんユサにゃん
津軽の地でキャンドルを手作りしている「YOAKE no AKARI」の作品。植物を素材やモチーフに取り入れた美しいキャンドルは、火を灯せば幻想的な明かりが広がります。
Snow hand made
同じく地元の作家「Snow hand made」のアクセサリー。草木染めによる鮮やかな色が印象的。天然の色の美しさに魅了されます。
竹森さん
髭がトレードマークの店主・竹森さん。気さくな人柄を慕って、老若男女問わずたくさんの人が店を訪れます。

食品の他にも、小さいお子さんが口に入れても安全な木のおもちゃや、地元のキャンドル作家「YOAKE no AKARI (ヨアケノアカリ)」のボタニカルキャンドル、自分たちで植物を育てた藍や紫根、紅花などから染料を作り、布や糸を染めてアクセサリーなどを作る工房「Snow hand made」の作品も取り扱っています。
竹森さんは酒類販売の免許を取得し、ナチュラルワインやクラフトビールの販売を始めたほか、店内で買ったお酒が飲める“角打ちコーナー”も店の奥に設置。“雑多屋”の進化と楽しさから目が離せません。
商品の特徴を解説してくれる竹森さんとの会話も楽しみのひとつ。何気ないやり取りを楽しみに、さまざまな人が集います。

データ

  • bambooforest
  • 住所:〒036-8001 青森県弘前市代官町20-1
  • TEL:0172-35-4520
  • 営業時間:11:00~18:00
  • 定休日:火曜日、水曜日
  • 最寄駅:JR弘前駅から徒歩約10分
  • http://www.bambooforest.jp
  • ◎代官町の店舗のほか、弘前市内の3店でも商品を販売しています。
  • ・ヒロロB1まちの八百屋 やおえん内(弘前市駅前町9-20)
  • ・中三弘前店 地下食品売り場内(弘前市土手町49-1)
  • ・加藤酒店(弘前市西茂森1-2-1)

こだわりの商品がそろい、「また訪れたい!」と思わせる居心地の良さとショッピングの楽しさにあふれる2店でした。青森の工芸品や民芸品、地元作家の作品など、ご当地ならではの逸品も充実しているので、津軽の旅の途中にぜひお立ち寄りいただきたいお店です。商品について教えてもらったり、何気ない会話をしたり、お店の方たちとのやり取りも楽しく、心が温まりました。

記事作成:マゼンタ(株)

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