秋田県小坂町にある鴇(ときと)地区では1987年頃から町と連携し、葡萄の栽培が始まりました。当初は20戸ほどの農家の参加で始まり、1998年には葉に少しでも日が当たるように、垣根作りから棚作りに栽培の方式を変更しました。
その成果は、約10年後の2006年に表れます。それまでの収穫量は約20tほどでしたが、この年は、約45tの収穫がありました。多くの葡萄が収穫できることは農家にとって嬉しいことでしたが、当時は栽培した葡萄のほとんどを県外のワイナリーに出荷しており、地元の農家の中には「この鴇地区で栽培した葡萄を活用して地元で醸造したい」という思いを抱いている方もいて、その思いに気づいたワイナリーこのはな代表の三ヶ田さんは、秋田県鹿角市花輪の商店街に醸造所を立ち上げます。