暑さ忘れる清水の郷を求めて暑さ忘れる清水の郷を求めて

秋田県美郷町へ涼を感じに出かけよう

暑い暑い夏を涼しくさせてくれる風物詩と言えば、皆さんは何を思い浮かべますか。
冷たいかき氷や、風鈴の音色、海水浴もいいですが、今年の夏は名水百選に選ばれた清水の郷「六郷」がある、秋田県美郷町を訪れてみませんか。

コンコンと湧き出る無数の湧水群

ハタチや酒店
あきおとつがにゃんあきおとつがにゃん
一部の民家では軒先に地下水が湧き出し、夏場にはスイカをはじめとした果物や野菜を冷やしています。なんとも涼しげですね。写真は「ハタチや酒店」敷地内の清水(※見学する際はお店の方に一声かけてください。)
久米清水
「久米清水」は六郷地区内の湧水の中でも足を入れることのできる数少ない場所。水温はかなり低めで、真夏にも関わらず足を水中から出してもしばらく冷たい。散策途中に足を浸けて一休みしてはいかが。
観光休憩所 清水の館わくわく
観光休憩所 清水の館わくわく
地区内にある「観光休憩所 清水の館わくわく」では実際に湧水を汲むことができます。

秋田県仙北郡美郷町は、県の南東部に位置し、町の東側には雄大な奥羽山脈が連なります。
その奥羽山脈を水源として、町内には100を超える湧水となって豊富に湧き出しています。
その半数以上を占める「六郷湧水群」は、昭和60年に環境庁の名水百選にも選ばれ、湧き出た清水は古くから飲料水としてはもちろん、炊事や洗濯など地域の人々の生活に根付いてきました。水温が低く、きれいな水にしか生息しない小魚「イバラトミヨ」が見られるのは、水のきれいな証拠です。

伝統の味、ニテコサイダー

ニテコサイダー
全5種類のラインナップ。(すべてオープン価格)左から『ニテコりんごサイダー』・『ニテコはちみつサイダー』・『ニテコ炭酸水』・『ニテコサイダー』・『ニテコ巨峰サイダー』
工場見学
スタッフの方に「ニテコサイダー」の製造の様子を説明していただきました。
「手づくり工房 湧子ちゃん」では工場見学も受け付けています。
工場見学
一つ一つのビンに不純物が入っていないか人の目で確認されたのち、出来たばかりのみずみずしい「ニテコサイダー」が丁寧に箱詰めされていきます。
工場見学
「ニテコサイダー」のキャップにはロットNo.が打刻されているそうです。
自分の飲んだサイダーが何本目なのか確かめてみるのも面白いですね。
おからドーナツ
キャラキャラ
甘さ控えめのヘルシーな『おからドーナツ』は人気商品の一つ。
老若男女に愛されています。3個入り200円、6個入り360円(全て税込)
ミズモニテコサイダーソフトクリーム
「道の駅 美郷」では、「ニテコサイダー」味のソフトクリームも販売しています。
写真は『ミズモニテコサイダーソフトクリーム』350円(税込)

そんな「六郷湧水群」の一つ、「ニテコ清水」を使った「ニテコサイダー」は、秋田県民に長く愛される地サイダーです。サイダーを製造している「手づくり工房 湧子ちゃん」でお話を伺いました。
製造を開始したのは明治35年。水にこだわり、水本来のうまさを引き出すため、柔らかな甘さとまろやかな炭酸に仕上げているそうです。
「ニテコサイダー」の味を決める香料などの原材料は、110年以上も守り継がれた門外不出の配合。
名水と言われる「ニテコ清水」の地下水を使用し、原材料と丁寧に良く混ぜ合わせてシロップを作ります。
そしてシロップを十分に冷やしたのち、炭酸ガスを加え瓶に詰めていきます。
これは炭酸がシロップの温度が低ければ低いほどよく溶けて混ざるためです。
そうして、きめ細かな炭酸が特徴の「ニテコサイダー」が出来上がります。
「手づくり工房 湧子ちゃん」では、「ニテコサイダー」の他、名水を使った「おからドーナツ」や10数種類の「オリジナルジェラート」なども製造しています。
「ニテコサイダー」は県内のスーパーや道の駅などをはじめとして、年間で30万本以上を出荷し、その約半分が夏場に売れるほどの人気商品。
ちなみに美郷町の友好都市、東京都大田区の一部銭湯でも販売されているそうで、風呂上りの一本はまた格別な味でしょう。

データ

手づくり工房 湧子ちゃん
  • 店舗名:手づくり工房 湧子ちゃん
  • 住所:〒019-1404 秋田県仙北郡美郷町六郷字大町71-7
  • 電話番号:0187-84-3500
「道の駅 美郷」
  • 店舗名:道の駅 美郷
  • 住所:〒019-1302 秋田県仙北郡美郷町金沢字下舘124
  • 電話番号:0182-37-3000
  • http://akita-misato.com/gantaro/

名水を使った食事も堪能できる

流しそうめん
つがにゃんつがにゃん
全国的にも珍しい流し素麺卓。綺麗な水が勢いよく流れ出ています。『流しそうめん』一人前990円(税込)
kuraカフェ
kuraカフェ・エントランス
kuraカフェ
kuraカフェ・1階
kuraカフェ
kuraカフェ・2階
「kuraカフェ」は暖かいライトに包まれた和風テイスト。
1階の奥と2階は半個室となっており、時間を忘れてゆっくりとくつろぐことができる。
流しそうめん
『本日の御飯プレート』900円(ドリンクセット1,100円)(税込)
ヘルシーなのにボリューム満点。※メニューは日によって異なります。
kuraカフェ
『マリトッツォ』400円(税込)
季節のフルーツを挟んで、インスタ映え間違いなし!
kuraカフェ
『水出しアイスコーヒー』350円(税込)
ここでしか飲むことができない、名水で淹れたコーヒーはすっきりとした味わい。
kuraカフェ
『クロッフル』550円(税込)
海外で大人気のクロワッサン生地のワッフル。自家製ジェラートが付いてくる。

「手づくり工房 湧子ちゃん」と同じ敷地内には、名水を使った食事が堪能できる「ニテコ名水庵」が看板を構えています。
お店に入るなり驚かされるのが、珍しい流し素麺専用テーブル。厨房から直接提供するスタイルで、名水を贅沢に使った流し素麺が堪能できるこのテーブルは、全部で4卓。流し素麺は夏季限定のメニューで、日によっては2時間以上待つこともあるほどの人気です。家族やグループで食事に行きたいですね。
「ニテコ名水庵・kuraカフェ」は今年5月にリニューアルオープンしたばかりのカフェです。
それまで和風レストランとして運営していましたが、町内に普段使いでくつろげる場所が少ないことから、名水で淹れたコーヒーなどをゆっくり楽しんでほしいと、カフェスタイルにリニューアルしました。
蔵造りのシックな建物はまるで隠れ家の様で、ゆっくりとした時間が流れます。
コーヒーはもちろん、自家製ジェラートや最近話題の『マリトッツォ』などのスイーツも堪能できるほか、地元美郷町産の野菜を使った『本日の御飯プレート』などヘルシーなメニューもあります。
訪れた方からは「どのメニューもおいしい」「シックな雰囲気でとても落ち着く」といった感想も聞かれ、地元でも話題になっています。

データ

ニテコ名水庵・kuraカフェ
  • 店舗名:ニテコ名水庵・kuraカフェ
  • 住所:〒019-1404 秋田県仙北郡美郷町六郷字大町59
  • 電話番号:0187-84-0062
  • URL:http://akita-misato.com/niteko/

いかがでしたでしょうか。
美郷町六郷地区は今回ご紹介した湧水群だけでなく、江戸時代には羽州街道の宿場町として栄えていたため、現在でも伝統的な建物がそこかしこに見られます。湧水と趣ある町並み散策をするのもいいですね。この夏は凉を探しに美郷町へ出かけてみませんか?

記事作成:JR東日本秋田支社

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