地元の蔵元と長年つながる酒販店は、一本のお酒に秘められたストーリーを消費者に届ける“伝え手”。近年はネットショッピングが定着しているものの、酒造りの小話に耳を傾けながら好みの一本を選ぶひとときは愉しいものです。秋田市で長く親しまれている2軒の酒販店を紹介します。
〈米どころ〉秋田は、〈酒どころ〉としても広く知られています。現在も37の蔵元が、酒飲みを唸らせる美酒づくりに日々邁進。県内各地にある酒販店のショーケースは個性溢れる県産酒で彩られ、その一本一本に作り手の想いが込められています。
地元の蔵元と長年つながる酒販店は、一本のお酒に秘められたストーリーを消費者に届ける“伝え手”。近年はネットショッピングが定着しているものの、酒造りの小話に耳を傾けながら好みの一本を選ぶひとときは愉しいものです。秋田市で長く親しまれている2軒の酒販店を紹介します。
高品質で少量生産の商品を中心に揃えていることで日本酒ファンの支持を集めている「菅久商店」。〈美味しいお酒を育てたい〉という気持ちで、秋田県内の蔵元と直接取り引きしています。シーズン品から同店オリジナルの限定酒まで、季節ごとに目まぐるしくラインアップが変わり、通う度に〈一期一会〉の愉しみがあります。
店内で目を引くポップも英久さんの手作り。「蔵元から聞いたことや飲んでみて感じたことなど、その一本が持つ魅力が伝わればと思い、一つひとつ書いています」。店頭に居る時は、「味わう楽しみを提供したい」と、酒造りのストーリーなどを来店客に教えてくれます。一本のバックグラウンドをちょっぴり知ると、その蔵元になんだか愛着が湧いてくるから不思議なものです。
秋田大学にほど近い「藤井酒店」は、帰郷の際にお土産を買いたい大学生から知識の深い愛酒家まで、さまざまな客層が訪れます。4年ほど前に、店内の一角に立ち飲みカウンターを構え、もっきりスタイルで気軽に一杯味わえるスポットとしても知られるようになりました。ワインや日本酒のラインアップは都度変わります。
「最近は発泡タイプの日本酒が人気ですよ」と教えてくれた麗子さん。シュワッと軽やかな口当たりが、日本酒ビギナーや女性にウケています。世界中から輸入したワインを揃えているものの、日本酒は一貫して県産酒。季節限定の商品が多く並ぶ入口手前のショーケースは、氷温-6℃まで設定できるそう。季節感を意識したオシャレなラベルの銘柄が彩っています。
地元に根付いている老舗の酒屋。県産酒を誇る熱い想いや“伝え手”のあたたかな人柄にふれると、その一本を味わうまでのワクワクが一層高まります。雪国秋田で造られる、この土地、その蔵ならではの豊かな味わいの数々。秋田で醸される、とっておきお酒の魅力にどっぷりと浸かりませんか。
記事作成:あきたタウン情報