JR弘前駅から歩いて約15分で到着する、名曲&珈琲 ひまわり。1959(昭和34)年に開業して、今年で62年目となる、弘前を代表する古き良き喫茶店の一つです。「名曲」と店名にもある通り、店内では心地よいクラシック音楽が流れています。
さかのぼること約150年以上。当時の幕府からの命令により弘前藩士が北方警備(現在の北海道)に赴く前に、浮腫病の予防薬としてコーヒーが配給されていたことが津軽のコーヒー文化の始まりといわれています。それから津軽にはコーヒーの文化が根付き、今や青森県全域の喫茶店数は434と、東北では宮城県に次ぐ2番目の多さ。(※総務省「平成28年経済センサス活動調査」による)今回は、津軽の老舗喫茶店と、おしゃれなカフェのご紹介です!
JR弘前駅から歩いて約15分で到着する、名曲&珈琲 ひまわり。1959(昭和34)年に開業して、今年で62年目となる、弘前を代表する古き良き喫茶店の一つです。「名曲」と店名にもある通り、店内では心地よいクラシック音楽が流れています。
今回お話を伺ったのは、3代目店主の三上圭介さんと、2代目店主の千壽子さん。圭介さんが東京から帰ってきたタイミングに合せ、親子で代替えをして現在に至るそうです。
千壽子さんによると、昔はクラシック音楽をレコードで流していて、手作業で曲の入れ替えをしていたのだそう。創業者でご主人の登さんがお気に入りの曲を選ぶ様子は、いまでもよく覚えているそうです。
「お客様にゆっくりくつろいでほしい。長居できるように座り心地が柔らかいソファを選んで、創業当時からずっと変わらず使っています」と、千壽子さんは話します。
昔はクラシック音楽が流れ、入口が今よりも暗かったため、初めての人が入りにくいような雰囲気になっていたそうです。現在の扉の右隣にある小さな扉が当初の入口でした。中の様子が分かりにくかったため、入口を大きくして現在の位置に変えたところ、誰でも気軽に入ってくれるようになったそうです。
千壽子さんにおすすめを伺うと、「ひまわりは何を食べてもハズレがないとお客さまから言っていただけるので、全部おすすめです!」と教えてくださったので、今回は、特に最近人気らしいカレードリアを注文。
カレードリアを注文すると、サラダとドリンクが付いてくるのがお得で嬉しいポイントです。可愛らしいウッド調のプレートにのって運ばれてきます。チーズのいい香りとカレーのちょっとしたスパイスがアクセントになり美味しさが口の中に広がります。どんどん食べ進めて、あっという間にペロリ!と完食してしまいます!
やや小ぶりのアンティークのカップに注がれたコーヒーは飲みやすい濃さで、食後にほっと一息つける優しい味わいです。さらに、シュガーポットとミルクピッチャーの懐かしさに思わず感激してしまいます!銀製の容器で可愛らしく、昔から変わらないスタイルで提供するのも、愛される秘訣ですね。
初代の登さん、二代目の千壽子さん、三代目の圭介さんと受け継がれてきた味は、昔と変わらず今も愛されています。たまたま居合わせた常連さんは、つい先日、地元弘前市の高校を無事に卒業したそうです。今日は、進路が決まった報告をしてお気に入りのミルクセーキを飲みに来たんだそう。千壽子さんと親しそうだったので詳しく聞いてみると、なんと親子三代に渡りひまわりの常連さんなんだとか!「いろんなお客様のいろんな人生や生活を、ひまわりの中から見届けることができるのは本当に嬉しい。昔と変わらず受け継いできた味も、お店も、お客様との交流も、これからも続けていきたい」と千壽子さんは話します。
その他にもひまわりには、ミートパイやクリームソーダ、あんみつ、パフェなど、まだまだ紹介しきれないおすすめメニューがたくさん!懐かしい雰囲気の中で食べると、まるでタイムスリップしたかのような気持ちになれますよ。
JR弘前駅から五能線に乗車し約35分で到着する、JR陸奥鶴田駅。鶴田町の読み方は「つるた」ですが、駅名は「つるだ」と読むそうです。さらに、鶴田町には鶴泊駅(つるどまりえき)がありますが、町の中心部に行きたいときは、陸奥鶴田駅がいいでしょう。
今回紹介するのは、JR陸奥鶴田駅から徒歩1分もかからずに行けるカフェmobile(モビール)。店内の暖かい光が見えるガラス張りと、黒色の壁・扉・看板が目印。健康的なお食事と、癒されるハーブティがおすすめのmobile店主 工藤聖子さんにお話を伺いました!
約10種類もの野菜を使い、なるべく植物性の食材で作るメニューは、健康的で疲れた体に染みわたる美味しさ。フードには、カレー、ラタトゥイユ、チリコンカルネの3つのメニューがあります。その中でも一番人気のチリコンカルネをいただきました。
ひよこ豆、キドニービーンズ、白いんげん豆、大豆などの複数の豆をトマトで煮込むチリコンカルネ。ほのかな辛味もちょうどよく、ぱくぱくと食べてしまいます。
鶴田町はアメリカのオレゴン州フッドリバーと姉妹都市提携を結んでおり、聖子さんも交流があったそう。人気メニューのチリコンカルネも、鶴田の国際交流員の方がホームパーティへ持ってきていたことを思い出しメニューへ取り入れたそうです。まさに鶴田町だからこそできたメニュー。
mobileオリジナルブレンドのハーブティもおすすめ。「○曜日のハーブティ」という名前がついていて、その日の体調や気分に合わせて選ぶことができます。今回は取材に行った日にあわせて水曜日のハーブティを注文。週半ばで溜まった疲れを癒してくれる、爽やかな味わいです。
壁に吊るすインテリアの“モビールが”お店のコンセプトだそうです。聖子さんは学生時代にインテリアや建築について学んでいて、今でもインテリアに関する雑誌や本を集めているそう。「モビールのように、何にも逆らわず、バランスを保ちながら、人の気持ちを汲んでいける場にしたい」と話します。
少し高さのあるキッチンスペース。ここから店内が見渡せるのだそう。
「鶴田町出身ということもあってか、フッドリバーの近くの都市ポートランドも好きで。鶴田町もポートランドのような、クリエイティブなお店がたくさんあるような、人が暖かいような、そんな街になるといいな」と聖子さんは話します。
静かな空気が流れながらも、聖子さんのやさしく温かい接客に心が安らぎます。一人でゆったりとした時間を過ごしたいときや、健康的な美味しいランチを食べて元気になりたいとき、友人と一緒に穏やかな空間にいたいとき、様々なシーンで馴染むmobileにぜひ足を運んでみては?
昔ながらの喫茶店とおしゃれなカフェが混在する不思議なまち、津軽。それもまた面白く愛されています。お気に入りの喫茶店・カフェを見つけに、ぜひ津軽にこいへ~!(津軽弁「こいへ」=おいで)
記事作成:株式会社コンシス