嶽地区で初めてとうもろこしを植えたのは、約60年前のこと。戦後、開拓の入植者たちが、人力で開墾の必要があった土地を切り開き、酪農を営む傍らで始めたのが、現在の嶽きみです。
青森県の最高峰、別名津軽富士とも呼ばれる岩木山の麓、嶽高原(嶽地区)で栽培・収穫されたとうもろこしを総称して「嶽きみ」といいます。津軽弁では「とうもろこし」を「きみ」と呼び、嶽地区で獲れるきみは「嶽きみ」と呼ばれています。旬の時期である8月中旬~9月は、嶽きみの露店が弘前市百沢~嶽地区の道路沿いにずらりと並んでいます。さらに露店に並ぶ嶽きみファンの大行列が見られ、まさに嶽きみロードになります!今回は、津軽エリア・弘前が誇るブランドとうもろこし、嶽きみを紹介します!
嶽地区で初めてとうもろこしを植えたのは、約60年前のこと。戦後、開拓の入植者たちが、人力で開墾の必要があった土地を切り開き、酪農を営む傍らで始めたのが、現在の嶽きみです。
嶽きみは、とれたての糖度が一番高いのが特徴です。しかし、とても繊細な嶽きみは収穫した瞬間から熱を持ち始め、徐々に糖度が低くなってしまいます。朝採りをする理由は、熱を持たせず、糖度を低下させないようにするためです。嶽地区は岩木山の麓で、標高が高いことから、嶽きみの旬である8月下旬ごろになると、朝夜の温度差が約10℃以上にもなります。夏でも早朝はまだひんやりと涼しい嶽地区だからこそできる工夫ですね。
「嶽きみをもっとたくさんの方に味わってほしい」と話すのは、農業生産法人 有限会社 ANEKKO 代表取締役の村上美栄子さん。村上さんは農産物直売所 野市里(のいちご)を経営しています。施設内には直売所とレストランがあり、レストランからは岩木山が一望できます。野市里では、新鮮で安心な地元の産品を取り扱っているほか、ここで嶽きみスイーツを味わうことができます。
その中でもオススメなのが嶽きみソフトクリーム!店頭の大きな看板が目印です!気になるお味は…、きみ(とうもろこし)の風味がしっかりと残っていて、とても美味しい!甘さも控えめで、嶽きみそのものを食べているよう!
他にも、嶽きみロールケーキやプリンなど、嶽きみを使った人気スイーツがあり、ネットショップからも気軽に購入できます。
嶽きみをもっと知ってもらいたい、生産者さんの大変さを伝えたい、ファンを増やしたい、という思いからANEKKOでは直売所やレストラン、嶽きみスイーツ、嶽きみのオーナー制度などを始めたそうです。
「嶽きみだけではないですが、どのお野菜でも果物でも、生産者さんが丹精込めて作っているので、その大変さを知って、さらにファンになってもらいたい」と村上さんは話します。
そこで、ANEKKOでは、2020年9月にJR東日本秋田支社と(公社)弘前観光コンベンション協会と協力し、東北デスティネーションキャンペーン(東北DC)に向けて、「朝どれ嶽きみ収穫体験」のプレツアーを実施しました。
生産者さんの大変さを知ってもらうことや、実際に広大な嶽きみ畑に足を踏み入れることができるのがこの企画のおすすめポイント!「たくさんの人に弘前へ来てもらって、他ではできないような体験をしていただき、より嶽きみのプレミアさを感じてほしい」と話していました。
ANEKKOも協力した朝どれ嶽きみ収穫体験。一緒に企画した(公社)弘前観光コンベンション協会の井澤さんにもお話を伺いました。弘前観光コンベンション協会では、観光事業による弘前市の地域経済活性化を目的に活動しています。イベントやまちあるきツアーなどを企画しており、新たなツアーを作るということで朝どれ嶽きみ収穫体験へ協力することになったのだそうです。
津軽に住む人でも、嶽きみを買うことはあっても、どんな畑で育つのか知っている人は少ないのでは?と思ったのが今回のツアーを始めることになったきっかけ。朝どれ嶽きみ収穫体験ツアーでは、とれたての生の嶽きみと茹でた嶽きみを食べることができます。地元民でも畑で収穫してその場で生のまま食べる体験をした人はかなり少ないはず…!と、目を付けたそう。
昨年、プレツアーを実施したときには、嶽きみの畑を初めて見た!広い畑と岩木山を望みながら味わえて景色も良い!と、弘前に住む参加者からもこのようなご感想が届いたそうです。
「生の嶽きみの甘さ、茹でた嶽きみの美味しさ、1日で食べ比べができるのはなかなかできないので、ぜひ体験してほしい!」と話していました。
これまで紹介してきた「朝どれ嶽きみ収穫体験」とは?詳細をご紹介します!
2020年9月5日・6日、嶽きみ収穫真っただ中に東北DCのトライアルツアーを実施しました。「収穫体験」と「生のきみ」と「茹できみ」の両方が味わえる内容でした。
農家さんにツテがないとなかなか入ることのできない嶽きみ畑に入ることができるのも、貴重な体験ですね。この日は天気も良く、朝早く起きたら綺麗な岩木山も見えました。早起きは三文の徳、といいますが、この収穫体験はきっと三文以上の徳かも・・・!
今回ご紹介した津軽エリア・弘前が誇るブランドとうもろこし、嶽きみ。スイーツを食べたり、収穫体験ができたり、津軽には嶽きみに関するコンテンツがたくさんあります。あま~い嶽きみが味わえる津軽でお待ちしてます!
記事作成:株式会社コンシス